このSONY製トランジスタラジオTR-731の修理履歴です。それぞれをクリックしてください。
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ゴソゴソ音がするもののラジオ放送を受信しないSONY製トランジスタラジオ TR-731の修理をしています。まずは、このラジオの構造や使われているる素子についてさらに調査することにしました。前回と同じようにラジオの裏蓋を外しました。このラジオは、一個のネジを外すだけで裏蓋を外すことができます。
この一個のネジだけを外してラジオの裏蓋を外す
裏蓋の短波放送用外部アンテナ端子に、バーアンテナから白く細い電線が繋がっていました。また、このラジオを操作するための三つのつまみがあります。下右画像の下から、一つ目はチューニングつまみ,二つ目は副チューニングつまみ(ファインチューニングとも言う),そして三つ目は電源スイッチ兼音量つまみです。
外部アンテナ端子につながる線 ラジオを操作する三つのつまみ
裏蓋を開いてみると回路基板が見えます。使われているトランジスタを見ると、同じSONY製トランジスタラジオ TR-724のもとの似ています。たとえば、周波数混合段はTR-724では2SA123でしたが、このラジオは2SA122です。中間周波数段はTR-724と同じ2SC76が使われています。低周波増幅段はTR-724では2SD66が4個使われていますが、このラジオでは2SD65が3個と2SD66が1個です。このため、このラジオはTR-724と兄弟のようなラジオではないかと思われます。
TR-724とほぼ同じトランジスタを使用
各段を調べると発信/混合/周波数変換は2SA123が使われています。このトランジスタはFtが100MHzで、AMラジオにはもったいないような性能です。中間周波数段は2SC76です。fTが10MHzで標準的です。
発信/混合/周波数変換の2SA123 中間周波数段の2SD76が2個
低周波増幅段ですが、SONYはNPN型(2SD)のトランジスタを多用しています。SONY以外の会社がPNP型(2SB)が多いのと対象的です。ここでは、2SD65と2SD66が使われています。他社のラジオでは、電圧増幅用と電力増幅用のトランジスタが区別して使っていることが多いのですが、SONYではあまり区別して使われていないようです。音声出力が小さいからでしょうか。
右下の丸から、2SD65,2SD65,2SD66,2SD65