八王子堀之内里山保全地域の北端にあり、かつ小川の源流がある平山城址公園東園を散策してみました。西園は古くから開設されていたので、20年ほど前に犬の散歩を兼ねてよく散策しました。そもそも「平山」の地名は平山季重(ひらやますえしげ)にちなんでいます。鎌倉幕府誕生時にこの地域を納めた豪族の名前です。平家物語にも名前が出ているそうです。
八王子堀之内里山保全地域の北側にある平山城址公園東園(下が北)
最初、「おわりと始まりの広場」から歩き始めました。下草がすっかり刈り取られてるので林の向こうまで見通すことができます。10年位前にここを歩いた時は、笹がうっそうと茂っている原生林で歩くのに往生しました。今はすっかり変わって散策道が作られています。
冬枯れの林を散策する小道を、のんびり歩きながら登る
散策するための小道は綺麗に舗装されていて、階段さえなければ車いすでも通れるような緩やかなスロープになっています。この林は落葉樹が多いため、冬は日光が地面まで降り注ぎ暖かく、夏は葉が茂っているため日光がさえぎられて涼しいです。
落ち葉の敷き詰められた地面 旧平山小学校、向こうに八王子市街
しばらく小道を登ると尾根道に出ます。この尾根道は旧多摩テックと旧平山小学校を結ぶ尾根道でした。かつてボーイスカウトの指導者だった頃、子供たちを連れてこの尾根道を歩いたことがあります。当時は茂った木々に囲まれた薄暗く怖い尾根道でした。しかし、今は整備され道に展望台が作られています。この展望台からは、旧平山小学校や遠くに八王子市街を見下ろすことができます。
公園内を縦横に曲がりくねる緩やかな散策道
散策道をあちこち行くと、途中に真新しい展望台がありました。作りたてでしょうか、ペンキの匂いがして色も新しく、木もすり減っていませんでした。この展望台に立って下を見ると、この公園全体を見下ろすことができます。春や夏にはバードウォッチングできそうな展望台です。
塗りたての真新しい展望台 展望台から下を見下ろして
この公園の南側は八王子堀之内里山保全地域に接しています。そこは、水が湧いていて湿地帯となっている谷戸です。湿地帯ならばいろいろな水生植物が生えていそうですが、ここの湿地帯は日陰になっているためか植物の数が多くありません。夏に訪れると、この公園の別の顔が見えるかも知れません。
水が湧いて湿地帯となっている谷戸、植生案内図
湿地帯のある谷戸はちょっとした広場になっています。「ひだまりのデッキ」と呼ぶようです。ミニコンサートができそうな、板が敷き詰められた小さな広場です。このデッキを過ぎてしばらく歩くと、「平山季重の道」などのコース案内表示があります。
のんびり休める「ひだまりのデッキ」 各コースの案内表示
この公園を散策する道は縦横無尽に通っているため、順路というものがありません。遠くを見渡しながら好きな方向に行くことができます。それだけ、歩くコースの組み合わせがたくさんあります。お年寄り向き、子供向けなど自分の健脚度に合わせて自由に歩くことができます。
ほとんどがゆったりとしたスロープですが、所々に緩い階段