東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

古いNEC製トランジスタラジオ NT-625の修理(4/6)

2013年09月16日 | 古ラジオ修理工房

このNEC製トランジスタラジオ NT-625の修理履歴です。それぞれをクリックしてください。

  修理(1/6) 修理(2/6)  修理(3/6) 修理(4/6)
  修理(5/6) 修理(6/6)

 麻郷小学校の運動会に、ふるさと会の関係で参加する予定でした。しかし、早朝に中止の電話が来ました。台風18号の影響で天候が不安定だったため、行事を短縮して早く運動会が終わるようにしたのかも知れません。実際に16時頃、雨が降り始めました。
 そこで、途中のままにしていた、トランジスタラジオの修理を続行することにしました。まず、音声が発信気味な理由を調査しました。発信気味の原因は、電子回路のどこかで正帰還していると思われます。以前、似たような発信症状のSONY製トランジスタラジオ TR-714を思い出しました。この時は、4端子電解コンデンサが原因でした。

                  発信の原因と思われる4端子電解コンデンサ


 偶然ですが、このNEC製トランジスタラジオにも4端子電解コンデンサが使われています。このコンデンサには、20μFのコンデンサが三つ内包されています。このコンデンサの良否を判別するためには、電子回路基盤から取り外す必要があります。さっそく、この電解コンデンサを取り外して調べてみました。

  基盤裏側からみた4端子電解コンデンサ       ニッパーでコンデンサの端子を取り外す
 

 外してみて分かったのですが、このコンデンサは三つのコンデンサとしてではなく、二つのコンデンサとして使われていました。20μFと、40μF(20μF + 20μF)の二つです。取り付け面積を小さくするため、このコンデンサを使ったのではないかと思います。

   取り外した4端子電解コンデンサ            取り外し後の基盤の四つの穴
 

 テスターでこのコンデンサをチェックしました。メーターの振れが小さいため、容量が少ないことが分かりました。回路上での役割は、電池の内部抵抗を下げるためのようです。実際に006P電池(9V)を繋ぐと発信しますが、定電圧電源(9V)ではまったく発信しません。
 回路図で言うと、下図のうち、左のコンデンサは二つ合わせて40μF,右のコンデンサは20μFですが共に容量抜けしていました。このコンデンサの容量が抜けると、電源の内部抵抗が上った場合に発信しやすくなるようです。

                下の20μF3個の容量抜け ※他ラジオの相当回路図


 そこで、正常な20μF電解コンデンサを仮に回路基板に取り付けると、ピタリと発信が止まりました。このコンデンサを取り外すと、ピーッと発信します。次回は、この4端子電解コンデンサを代わりのものと交換します。2012年の1月に、秋葉原にこの4端子電解コンデンサを購入しに行きましたがありませんでした。今は、製造も販売もされていないコンデンサです。

     テスターで容量抜けを確認           仮の電界コンデンサを取り付け
 

コメント
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