東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

羊の原毛,紡ぎ,染色,そして織り 21/29 (筬,綜絖通し 4/4)

2020年08月16日 | 綿栽培,糸つむぎ,織り,染色

 羊の毛刈りから延々と続けてきて、ようやく経糸120本の張り終わりまで来ました。以前使った経糸は市販の糸でしたので、経糸の数が多いだけでそれほど苦労はなかったように思います。今回は、自分で羊毛を紡いだ糸を経糸にしたので、固有の大変さがいろいろありました。
 一つ目の問題は、紡いだ糸の太さがまちまちで、筬や綜絖に詰まって通らないことがあることでした。太さを自分なりに検査して、糸の太さを調整したつもりでした。しかし、染色したり巻いたりしているうちに、どうしても撚りがほどけるのです。

     ようやく経糸を張り終わり、今後は織りの工程に入る


 二つ目の問題は、整経台を使って同じ長さにしたはずなのに、やはり染色したり巻いたりしているうちに微妙に長さが違ってくることでした。そのため、すべての経糸が同じテンションになるように経糸の端を縛り変えるなどしました。まったくアナログな作業ばかりです。経糸を張り終わると、経糸を片側(織り終わり側)に巻き取りました。互いの糸が干渉しないように、紙を挟み込んでおきました。

経糸のテンション調整   縛り変えてテンション調整  経糸を片側に巻き取る
   

 経糸を張る最終段階で、織前布ムカデ付きと呼ばれる巻き取り布を使おうと思いました。しかし、糸が太くて使えないことが分かりました。そのため、この織機に元々付いていた細い横棒に経糸を6本ごとに分けて縛りました。縛り終えてテンション調整をして、さらに経糸を片側(織り終わり側)に巻き取り終わると、ほっとしました。
 次回からようやく織りに入ることができます。心配していた綜絖や筬の動きですが、きついものの上下前後になんとか動作するので安心しました。ただ、今後どのように織るか1週間ほど考えようと思います。チェック模様なら容易ですが、何らかの模様を入れるとなると手間がかかります。悩ましいところです。

  織り終わり側に経糸を巻き取る      左側から織り始める
 

コメント
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