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言葉で回転させていく身体と心

2007年07月03日 | 雑記帳
 『日経ビジネスAssocie』(日経BP)が「人を動かす『言葉の力』」という特集をしている。

 冒頭に提言編とあり、二人の方が語彙について書いている。
 そのうちの一人、あの水泳の北島康介を育てた平井伯昌コーチが興味深いことを書いている。

 言葉というのは、実はスポーツ選手にとって、とても重要なものです。

 好きなプロ野球選手の例を だすまでもなく、耳にしたことがあるしその通りだと考えているが、平井氏の実体験からの話にもまた納得させられる。
 ずっとと指導してきた選手がばたりと伸びなくなる…その理由は自分で考えることを知らなかったからだと気づく。ある程度のレベルまでいった選手について、平井氏はこう断言する。

 言葉でうまく自己表現できない選手はダメですね。
 ほとんどの場合、それ以上の成長は見込めません。

 北島も最初は「言葉が曖昧で自らを分析しきれていない節」があったという。トレーニングを積み重ねて「出てくる言葉が徐々に明確になっていった」。言葉の上達が競技の上達につながった最高の例といっていいのだろう。

 言葉に出して、冷静に自分を分析する

 ごく普通に語られることの多いこうした言葉を、教育現場の日常でどう受け止めたらいいか。
 実は、課題は多い。低学年の教室をイメージして、そのためにどんなことが必要かを数え上げてみれば、夥しい要素(実践していくこと)があることがわかる。
 しかしそうは考えながら、突き詰めてみれば「言葉にいっぱい触れさせること」と「話をきちんと聞くしつけ・雰囲気」の二つになるかなと思う。
 この二つができている学級は、おそらく身体も心も豊かで強くなっている。

 身体も心も言葉によって回転させていくことで、大きな力を持つことを改めて感じる。