すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

少し重さを抱える静寂

2007年07月06日 | 教育ノート
 書写の展示会が近づいてどの学級もその追い込みに入った時期だった。
 墨の香りが漂う校舎の雰囲気はいいものだ。
 書写や作文の時間に訪れる静寂は、少し重さを抱えていてそれいかにも人間らしく思えたりする。


-----------------


 筆を表す「聿(イツ)」という字と、「者(シャ)」を組み合わせた文字です。「者」は「書(ショ)」の発音に関係あるのですが、実は昔の「土で作った垣」の形で、その中には外からの侵入を防ぐためのまじないのお札が埋められていたとのことです。
 そのお札に記した神聖な文字のことを「書」といったのが始まりとされています。
 書くという行為は今では日常的ですが、文字の誕生に思いを馳せると、その意味はやはりかなり重いものと考えられます。「書道」という独特な文化によって、その重みが今に伝えられているとも言えるでしょうか。

 一心に文字に向かい毛筆や鉛筆を運ばせる瞬間は、何か教室がいい空気に包まれていることは確かです。
(7/4)
----------------