すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

岡山へ…3 無駄話も聞いてくれ

2007年11月13日 | 雑記帳
 岡山といえば「桃太郎」とくるわけだが、一つの童話をこれほどまで大きく取り上げられることは、実に幸せなことだ。
 他の童話を持ち出してきてもそうはいくまい。それほどメジャーな存在なわけである。
 しかし話の筋は知っていても、もとになる伝説ははっきり知らない人が多いだろう。私もそうだった。
 詳しくはここで
 ここに出てくる鬼のモデルとされる「温羅」。
 朝鮮半島から来たという件もやや後世の作りのような気もするが。
 ところで、岡山の最初の夜にホテル近くの料理店で試した冷酒の名前が「温羅」であった。
 今となって考えれば鬼を飲み干したということか…。しかしその代償は結構高かった。
 ちなみに運んできてくれた若い従業員の女の子。カタコトの日本語がとても可愛い。国際化の波を感ずる。
 まさか百済の娘ではなかったと思うが…。


 大会が終わってから少し時間があったので、備前焼の里まで向かう道すがらのこと。
 勘違いして降り立った赤穂線沿いのとある駅前で、遅い昼食をとるはめとなった。
 取りあえず早く済まそうと思って目についたのがラーメン店。「P」というカタカナ名前ではあるが「行列ができる店」とまで書いてあるではないか。
 有名な店なのか。
 暖簾をくぐると、客が数人ちらほら。まあ時間帯がそうだからね…とお薦めと書いてある味噌ラーメンを注文する。
 落ち着いてよく見渡すと、表の看板に書いてあった文字が店内にも大きく書かれてある。
そうであったか。

 並んでみれば行列ができる店

 そりゃそうだ。その通り。
 出来上がったラーメンは、その通りの味でした。


 岡山駅から続く地下道。
 あまり広くはない通路であるが、日中でも人通りはそこそこある。
 そこに座った一組の男女。大きな看板を立てている。

 聞き屋

 えっ、人の話を聞いてくれるの。その横には「無料」という看板も。
 悩みや愚痴を、親身になってうんうん頷きながら聞いてくれるのか。宗教関係じゃないよね。無料っていう看板が妙に大きいのも気になる。東北弁で話してもわかるかな。ここまできて職場の悩みとか話してもね。
 一瞬いろんなことが頭に思い浮かんだが、立ち止まるのもなんなので、何度も振り向きながらさよならをした。
 側の階段の踊り場ではギターを鳴らしながらがなりたてている若者三人組がいた。
 もちろん、こちらも素通りしていく人だらけ。

 聞いてあげたい人、聞かせてあげたい人…少し距離をおきながら、どちらも誰かを待っている。