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岡山へ…1 集まることは力だ

2007年11月11日 | 雑記帳
 岡山市で行われた研究会へ参加した。
 全国から参集した人数は約2800人という。ずっと以前に民間団体の研究会でそんな数の会に参加したときがあるような気もするが、これだけの規模だと改めて考えさせられることが多かった。

 主管する県の準備、配慮が実に行き届いていた。
 駅からおよそ1.4Kmの会場まで100m単位で掲示板をもった係りの方が立っていて、誘導してくれる。まあ、実際はそんなに人がいなくても黒っぽいスーツを着た人の流れが方向を示してくれるのだが…。
 会場となった体育館~桃太郎アリーナという~に入ると、受付や案内板も十分だし、さらに飲み物渡しなどサービスもいい。迷うことなく席につくことができた。

 驚いたのは、バス移動である。 
 2800人が10以上の分科会会場へ移動する。徒歩で移動できるのはわずかなので、2000人以上が乗り込むことになるのではないか。それをどうこなしていくか…。
 全体指示によって、分科会ごとの参加者が時間差によって、入口を分散しながら動いていくことになる。これも実にスムーズにおそらく50台を越すバスに収まっていたようだ。一分科会につき4台ほどのバスはあるわけで、収容人数をカウントし振り分ける人も必要でそのためには列を乱さないことが必要になってくる。それもOKだった。

 ここで、いやあ改めて日本人というのはこうしたことに従順に従い、集団行動ができるものだと感心する。(他国の人がどうかということを実際は知らないまま言っているが、読んだり聞いたりしている範囲ではそうであろう)この一面をどう見るか、問題点を挙げていくことはできるが、少なくてもこうした多人数の場での効率のよさは見事だと思った。

 その会の前日、中央教育審議会教育課程部会が「審議のまとめ」を発表した。
 文科省が作ったパンフレットのタイトルはこうである。

 「生きる力」
 「理念」は変わりません
 「学習指導要領」が変わります
 

 この場での集団の動きも、それは確かに「生きる力」であろう。しかしまた今繰り返し求められている力は、もっと範囲のある柔軟性のある力でもある。学習指導要領のどこがどう結びつくか…それを考えるべきだ、などと大きなことを考えてしまった。そんな思惑をそれぞれが抱えながら、席にすわっていることを想像すると、また凄い場だなとも思う。

 この大会はセレモニー的なことも多いし、協議でも新たな情報は得られるがやや予定調和的であることは否めない。従って、正直何でこんなに集まらなくてはいけないの、というのが事前の正直な感想だった。
 しかし、参加してみて改めて考えると、集まること自体が力であること、それが整然と一つにまとまっている影響は大きいこと、それらがひしひしと伝わってきた。