すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

課題と授業をつなぐ

2007年11月27日 | 教育ノート
 教育にかかわる答申などが出たときに、いつも思い浮かぶのは野口芳宏先生の「歪んだ着地」という言葉である。提言や答申に対して真に正対する必要のあるのは、やはり現場教師であろう。常に目を配って自分の頭で考えていく習慣をつけたいものだ。 

--------------
縷述「つながる授業」28

 岡山での研究大会の前日に、中央教育審議会教育課程部会が「これまでの審議のまとめ」を発表しました。大会には文科省より視学官が招かれていましたので、いち早くその情報が参加者に知らされました。
 各報道で取り上げられている点、例えば「授業時数が増える」「総合の時数が減る」「英語活動が高学年に入る」などはご存知でしょう。
 パンフレットは、次のタイトルでした。

 「生きる力」  「理念」は変わりません 「学習指導要領」が変わります

 詳しく見ていくと興味深いことも多いのですが、まず私の目に留まったのは「理念を実現するためのこれまでの手立てに5つの課題」と題されたものでした。
 課題[1]の「生きる力」についての共通理解の不足から、[5]の家庭や地域の教育力の低下を踏まえた対応まで、どれもなるほどと感じられました。これらの課題解決のために学習指導要領の改善事項が示されてくるということでしょう。

 しかしもちろん課題への対応は現在の時点でも心がけるべきことではあるのです。
 例えば課題[3]は、こうあります 

 各教科における知識・技能を活用する学習活動が十分でなかったことから、各教科での知識・技能の習得と総合的な学習での課題解決的な学習や探求的な活動との間の段階的なつながりが乏しくなっていること


 この課題については様々な段階、視点から語ることができ、批判も可能です。しかし、日常の授業づくりにどう生かすかと限定的に考えたとき、まず私たちが振り返ってみる必要はここにあります。

 単元計画が練られているか、活用の段階が位置づけられているか
 

 時数として確保して実施している場合であっても留意すべきことはあるでしょう。改善されてきているとはいえペーパーテストでは手薄な部分ですので、帰納的にこうしたポイントが浮かびます。

 活用の力をはかる評価問題が用意されているか


(11/27)
--------------