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逃れきれない運命の色

2007年12月03日 | 雑記帳
 給食室で五年生と一緒に食べていたら、隣に座った男の子が赤いトレーナーを着ていた。
 その筋向いに座った男子も似ているような赤のトレーナー。
 えっと思い周りを見回してみると、2年生でも赤い服を着ている子が目立つ。

 本日の赤い服着用は、男子が5人、女子が2人。
 ちなみに、黒色系が女子に8人。男子は3人。
 70人に満たない小規模校ではかなり割合だ。

「男はねえ、昔は赤なんか着なかったなあ。オナゴ色とか言われてバカにされたもんだよ。」
 と隣を見てつぶやいてみると、あっさり
「でも、オレ赤が好きだもん」

 まあここで子どもが頷いて聞いているようだと、ジェンダーフリーを唱える方々から批判を浴びそうだが、もう世の中はそんなレベルではない。

 それにしても、色に対する感覚はずいぶんと様変わりした。
 それがジェンダーの運動成果なのか、商業ベースによるものなのかは明確ではないが。
 今、男の子が赤い服を着たからといって、誰も咎めはしまい。

 それはともかく、色彩心理学というものもあるし、性格との関連はどうなのかなと思いが及ぶ。
 赤は可愛さ、派手さが感じられる色だが、その基になっているのは「好戦的」ではないか。
 しかし、男の子が昔より好戦的になったということはないだろう。
 また女の子が黒を着たからといって、昔より大人しくなったという話は聞いたことがない。
 ああ、着せるのは親か。
 そういう願望の表れか…。
 と、とんでもなく思考が迷い出した。

 結局、着用に抵抗がある年代であることは確かだし、特に自分はそうだなあとそんな他愛無いことを再確認するのみだ。
 二十代であったとき、初めはポロシャツ、ジャージなども論外だった。
 しかし陸上競技大会でスターターを任されたときに、やむなく買って着た記憶がある。
 ネクタイさえ、赤い色はわずか一本。
 十数年前に初めて一年生担任になったとき、入学式用にと買って緊張しながらつけたことを覚えている。
 それ以来ぶら下がったままだ。

 えんじ色などは抵抗なく着ることがあるが、相変わらず赤そのものというオナゴ色にはあまり近づいていけない。
 昭和男の性か…と思っているのだが、考えてみれば一年一年赤色の何かを着る齢に近づいているのも事実なわけか。

 逃れきれない運命の色、赤。
 こんなに早くから着なくてもいいよね。