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杉渕学級参観記、その3

2009年03月04日 | 雑記帳
 深澤先生の飛び込みの授業について少しだけ触れてみたい。

 当然のことながら、杉渕学級の実態、レベルを見きわめながらの授業の組み立てをしていた。「私はどこの県から来たか」というクイズ的な問いや授業の難易度への期待を訊く導入は、もう一歩踏み込んで子どもたちを見取っている段階だろう。

 その後の展開は、拡散的思考に優れている子どもたちの特徴を存分に引き出したし、そして深澤氏から見て不十分だと考えられた点を強調していた。
 それは「自らの考えと他者の考えを比較し、共通点や相違点に敏感になること」とでも言えばいいだろうか。自分の意見を言いたい子に対し、何度もその理由を尋ね既に出ている意見とつなげていく姿に、それを感じた。
 しかしその徹底は、ある面で表現したい意欲を抑えることもあり、ステップとして担任がどうとらえているか微妙な問題だ。

 ただ言えるのは、そういう深澤氏のいわば「しつこい」指導にも十分対応していたのが、杉渕学級の子どもたちだという事実。
 協議会で深澤氏も言っていたが、発言の量的なこと、それに対する教師の指導の強さなど、やはりこの学級だから出来たことは多いはずである。

 さて、以下は蛇足。
 2月26日は東京の一番の寒さだったようだ。朝の雨は冷たかった…。2校時後半だったろうか、窓の外に白いものが降り出したころ、子どもたちの頭がざわざわと騒ぎだした。さすがに都会の学校だと思った。
 まあ、私たちの地方であっても初雪のときはあんな感じになるかもしれない。それにしても、休み時間に突入したら玄関口や窓で子どもたちがわいわいと騒いでいる姿が多く見られた。若干の興奮状態。
 また、それに対する校内放送の声がいかにも学校的?だなあ、と田舎の参観者は聞いていました。

「雪が降って、うれしいですね。(にこやかな声)
 でも、今日は内遊びの日です。(さとすような声)
 朝礼台の近くにいる人ははやく校内に入りなさい(きっぱりと)」