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2017年06月06日 | 読書
 またぞろ書棚の整理に取り掛かったが、例によっていつも中途半端なままだ。
 今回の原因の一つは、ぽろっと出てきた一冊の新書。
 書名を見て笑うなかれ。
 整理をひとまず中断して、再読することになる。

2017読了63
 『「挫折しない整理」の極意』(松岡英輔  新潮新書)


 2004年刊とある。ちょうどこの住宅を建てた年である。絶好の機会を逃さずに、と考えたろう、その時は(笑)。もっともこの手の本はかなり持っていて、もはや読むことに関してはプロ中のプロだ。当然、実行が伴わないので何冊も集まっている…。しかしこの新書は、表紙カバー裏に記された見出しに、心から救われた。

 これまでの整理法は、どう頑張っても挫折する運命にあった

 そうなのだ。自分が悪いのではなく、どうやら「これまでの整理法」に責任があるようなのだ。「どう頑張っても」だめなのだ。「挫折する運命」に従っただけなのだ…と、どうしようもなく責任転嫁している心を、実は嘲笑いつつ、「これならできる!」と自信たっぷりに書く内容に、大きな期待を寄せて、読み進めた。



 いやあ勉強したあ!「整理の歴史」から始まるアカデミック(笑)な展開がいい。「①整頓の時代→②収納の時代→③整理の時代」と歩むステップは、まさに歴史の中の「モノと人間の関係」の象徴であり、その結果、人間がたどり着いた極意「大事なモノは蔵の中へ」に妙に納得した。そして今は「新・整理時代」となる。


 極意は「技術編」「心編」で構成され、なかなか面白く展開する。技術編の肝は「材料モノ・道具モノ・愛着モノ」という区分にあり、「見える・動かす」という二つの原則で進められる。そして心編は「欲求ピラミッド」との相関だ。大方理解できたが、さて実践。挫折せずにできるか…希望が、いや肝心なのは決心だ。