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南独旅窓①~虚飾なき景観

2017年06月24日 | 雑記帳
 羽田を発ち、降り立った地はフランクフルト。現地時刻はもう夜7時でそのまま宿泊ホテルへ向かった。バスの窓から見える景色は高層ビルが多かったが、実に質素な感じを受けた。建物そのもののシンプルさに加え、我が国によく見られる広告看板等がまったく見られない。そっけなさも感じつつ、一種清々しい。



(ライン川添いの風景)

 翌日、旅のハイライトの一つであるライン川下り。天気に恵まれた絶好のクルーズとなった。大河を行き交う船舶の輸送船、両岸沿いに鉄道、道路も走り、往来も結構頻繁だ。しかし、斜度のある山々に耕された畑、そして観光名所となる古城群…そのどれにも、いわば伝統が色濃く感じられて、そのまま絵になる。



(ローテンブルグ市内の民家)

 ハイデルベルグ城、同市街地、城壁都市であるローテンブルグ等、そしてノイシュバンシュタイン城や世界遺産の教会群など、建てられた当時はある意味絢爛に違いなかったろうが、今の価値がそこにあるわけではない。歴史の中でその地の人間が何を考え、どう残してきたか。実に淡々と、あからさまに表れていた。



(ロマンチック街道沿いに広がる農地)

 バスの車窓から見える景色は雄大で、牧草地や麦畑などが延々と続く。北海道とさえ比較にならない広がりが、島国人を圧倒した。同時にそこは工業国でもある。デザインセンスの良さが目についた。施設内の設備の多機能さ、便利さは予想通り日本よりは低いが、必要性という観点で突き詰めているのだと思えた。


(ホテルの部屋に置かれた湯沸かしポット)