すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

心を行き交った言葉

2017年06月04日 | 雑記帳
 「グッドデザイン」…昔からGマークモノには興味があった。先日、東京駅隣のビルにオープンした店舗に行って、数々の陳列されている商品等を見て、改めてそれらのシンプルさを痛感した。使う人間の動作や心理を考えれば、複雑さはそぎ落とされ形を成す。デザインとは「者を想う物」が具現化すること。



 「万灯」…米澤穂信の短編集にあった題名の一つ。「まんとう」か「まんどう」か確かめようと電子辞書で調べた時、広辞苑に「(東北地方で)非常に明るいさま」と意味が載っていて、そうそうと思い出した。昔はよく「部屋をマンドーにして」というふうに使った。環境の変化によって忘れ去られた言葉の典型だな。


 「具現化」…新潮社のPR誌に同封されてきた小冊子の題名にびっくり。商品カタログで、よく「大人の逸品」「ワンランク上の〇〇」というような値の張る品物を扱っている類だ。魅力的なモノが並ぶが、容易には手を出せない。それにしても、題名が「優越感具現化カタログ」では、どこか馬鹿にされている気もする。


 「名人」…ここ数年毎度予定があって行けなかった柳家小三治独演会にようやく足を運べた。人間国宝とは、そこに存在するだけで有難い。微妙な間合いは、計算なのか天然?老化?なのか。どちらにしても観客を幸せな空気に包んだ気がする。それが名人の定義か。一番の驚きは、前座が柳家三三であったこと。