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アラートな戯言を

2020年06月04日 | 雑記帳
 銀座老舗クラブのママが、営業再開にあたり「時間と空間を売っている、そういう文化があるのは銀座だけ」と語ったとネット記事で見た。洒落た言葉のように思えたが、対策を講じるその姿は和服に防護ガウンがあり、フェイスシールドで覆われている。いや、その意図はわかりますよ。しかしそれにしたってねえ…。


 当たり前だがそんな場所には行ったことがない。わずかに遠い昔、同僚に六本木某クラブへ連れていってもらった経験がある。(中級だと言っていた)そこでも驚くほどの美貌や雰囲気に田舎者は身体を堅くしていた。その時間と空間を支配していたのは人間以外あり得ないわけで、あんな身なりで可能なことなのか。


 とまあ、東京アラートに便乗(笑)してみました。それにしても届かない「アベノマスク」は、その「語」が布マスクを総称しているように使われていると小田島隆が指摘していた。批判に曝されつつ何百億円も費やされたモノを、実際に手に取ってみたい願望は結構長続きした。このくだらなさはいったい何の反動か。



 Eテレの番組で小児科医の熊谷晋一郎東大准教授が、興味深い視点を提示していた。コロナ災禍によって、「総障害者化」が見られたという点だ。確かに「不便さ」を基準にすると、行動制限がかけられ、今まで簡単に出来ていたことも時間がかかったり不可能になったりした。その状況をどう心に留めておくか肝心だ。


 自立とは何かと考えるとき、障害を持っている人の視点に立つと目を見開かされる場合がある。個が、全ての事を一人だけで解決し進むことなど不可能だ。そう考えると依存できる人が数多く周囲にいることが強みとなる。今「総障害者化」である現実を考えると、銀座のママの依存先もたかが知れている気がする。