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「一日一生」を実現する習慣

2020年06月05日 | 読書
 先月連休に読んだ小池一夫の新書はなかなか面白かった。80歳を過ぎてもツイッターで発信できる心の向きには学ぶべきことが多い。図書館内に『自分のせいだと思わない。』(ポプラ社)というポケットブックスのような一冊があり、めくってみた。亡くなる直前まで、病床から発信し続けていたんだろうなと思う。


 「小池一夫の人間関係に執着しない233の言葉」という副題通り、悩みにこだわらず、上手にあきらめ、人生を楽にするコツのような一言が連なっている。しかし、「人間関係に執着しない」は人間関係否定ではなく、より良き人間関係のための提言だ。生きるために不可欠、手放してはいけない人間関係に頼ることだ。



 その意味では、対をなすとも言えるこの二つが心に沁みた。

172
一日の始まりの、
起きて最初に交わした言葉は、
笑顔でおだやかな「おはよう」でしたか?
それは、とても幸せなことです。
もし、そうでなかったのなら
自分か相手に問題があるはず。
そして、それは早急に解決すべき問題です。

185
長期入院中の82歳の、
今日の最後の言葉が
「ありがとうね」だったので、安心して眠れます。
最期の言葉が、
呪いの言葉だったら嫌だもんね。
いつ死ぬのか、別れるのかは、
老いも若きも関係ありません。
今日、最後の言葉を大切に。


 「一日一生」という心持ちを時々感じたりもするが、では具体的にどう大事にするかと考えたとき、まず言葉ありきと肝に銘ずること。朝一番と夜の締めくくりの習慣は、その日を生ききる術とも言えそうだ。