すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

乱読で買えないことを知る

2020年06月08日 | 読書
『子どもの脳力は無限です』(七田眞 創芸社)
 著者の本は教員時代にも何冊か読んでいる。それらのエッセンスを詰めたポケットブックスのような体裁だ。「早期教育」には興味があったが手は伸ばせなかった。今心に響いたのは「勉強する三つの目的」。曰く「自分の成長」「人生の成功」そして「世の中への貢献」。特に三つ目を3歳の誕生日にしっかり話すこと。


『光と影の法則』(心屋仁之助  光文社知恵の森文庫)
 カウンセラーとしての名前は知っていた。どんな本を書くのだろうとめくってみた。内容はともかく、その読みやすさに驚く。これはカウンセリングで話を聴いてもらうような感覚に近いのだろうか。ポイントは3つ。まずビジュアル。そして平易さ、さらに大切なことの繰り返し。これらが心を軽くさせる条件か。



 光を超える眩しさも感じる 2020.6.8


『僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう』
  (永田和宏、他  文春新書)

 京都産業大学での講演・対談記録。ホストが永田である。ゲストメンバーが凄い。山中伸弥、羽生善治、是枝裕和、山極壽一…現代日本の顔と呼びたい方々である。主対象が学生でありテーマの一つは「挑戦」だ。その観点で羽生の「必要以上に不安にならない」と山極の「人間はしつこいんです」は、至言と言える。


『「見えざる手」と「見えざる心」』(平尾桂子 上智大学新書)
 市場のメカニズムは「見えざる手」と呼ばれるが、それを支えるのは「見えざる心」だ。ふだん意識しない家族と市場、男性と女性、親と子の関係を身近な例やデータを駆使し展開させる。少子高齢化がノンストップで進む社会は、「お金で買えない幸せ」と「お金で解決できる不幸」をいかに意識するかで生き抜ける。