すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

何度も読んでみていい

2022年01月07日 | 読書
 読み直しシリーズ第1弾は注目している予防医学研究者。対談本を借りてきたので、その前に読了した2冊をもう一度書棚から抜き出してめくってみる。ざっと読み通していくつか実行していることもあった。また、改めて「そうか」と思った事柄も少なくなかった。著者の明快な語りやデータの示し方は魅力的だ。


 今冬初の車庫屋根雪下ろし。ひと時の晴れ間が嬉しい。


『疲れない脳をつくる生活習慣』(石川善樹  プレジデント社)

 冒頭の「人間が1日に使える意思決定の量は限られている」という知見は、重要だ。アーティストやアスリートに散見されるが、同じ服しか着ない、いつも同じ朝食などという習慣に通じているのではないか。自分の意思決定を大事なことに集中させるためには、行動の優先順位に従ったルーティーン構築が必要だ。

 本書の核はいわゆるマインドフルネスであり、それを日常化させるための提言が豊富に並んでいる。それらを貫く結論はこの点だと思う。「『考え方』を変えるよりも『注意』を変える」。脳は「変化嫌い」だという。自己改善には生活の細かい点への「注意の向け方」が役立つ。何度も口にしてきた丁寧な生活習慣だ。


『友だちの数で寿命はきまる』(石川善樹  マガジンハウス)

 「つくり笑いでも2年は寿命が伸びる」ことは覚えていた。しかし、問題なのはつくり笑いをする人生で2年長く生きる可能性の価値をどうとらえるか、ということかもしれない。この書にあるWHOの「健康」に関する定義「身体的・精神的・社会的に完全に良好な状態」を、どう自分で消化・昇華するかだろう。

 「おかしいから笑うのではなく、笑うからおかしいのだ」という考えがある。行動優先にすることで精神面への好影響は十分考えられ、その結果、この本のテーマである「つながり」が生まれ、増し、「幸せ」につながるとも言える。ただ、「幸せを感じる3つのパターン」の自己分析が必須だ。快楽か意味か没頭か。