今回は、令和1年-厚年法問7-E「労働基準法との調整」です。
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遺族厚生年金は、当該被保険者又は被保険者であった者の死亡について労働
基準法第79条の規定による遺族補償の支給が行われるべきものであるときは、
死亡の日から6年間、その支給を停止する。
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「労働基準法との調整」に関する問題です。
次の問題をみてください。
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【 H17-2-A 】
業務上の傷病により障害等級に該当する程度の障害の状態にある場合に、当該
傷病により労働基準法第77条の規定による障害補償を受ける権利を取得した
ときは、障害厚生年金は6年間、その支給が停止されるが、労働者災害補償保険
による障害補償年金を受ける権利を取得したときは、障害厚生年金は支給停止
とはならない。
【 H12-3-C 】
障害厚生年金の受給権者が当該傷病について労働基準法の規定による障害補償
を受ける権利を取得した場合には、障害厚生年金の支給は、6年間停止される。
【 H16-7-C 】
障害厚生年金の受給権者が当該障害以外の支給事由によって労働基準法第77条
の規定による障害補償を受けた場合であっても、当該障害年金は6年間支給停止
される。
【 H13-7-B 】
業務上の傷病に起因して障害状態になり、労働者災害補償保険法による障害
補償年金の給付を受けた場合には、障害厚生年金の一部が併給調整されること
になる。
【 H28-9-D 】
障害厚生年金は、その受給権者が当該障害厚生年金に係る傷病と同一の傷病
について労働者災害補償保険法の規定による障害補償給付を受ける権利を取得
したときは、6年間その支給を停止する。
【 H15-8-D 】
厚生年金保険の被保険者が業務上の災害で死亡した場合において、当該被保険
者の死亡について労働基準法に基づく遺族補償の支給が行われるときは遺族
厚生年金は6年間支給停止されるが、労働者災害補償保険法に基づく遺族(補償)
年金が支給されるときは、遺族厚生年金は支給停止の対象とならない。
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労働基準法の障害補償や遺族補償を受けるなんてこと、現実には、ほとんどあり
得ないことなのに、なぜか、この論点はよく出題されます。
ここに挙げたのは、厚生年金保険法からの出題ですが、国民年金法からも出題され
ています。
【 H17-2-A 】は、正しい出題です。
労働基準法の障害補償を受けるときは、障害厚生年金は6年間支給が停止され
ます。労働基準法の障害補償と遺族補償は、6年にわたり分割して補償すること
が可能なので、その間、障害厚生年金などは支給停止になるってことです。
ということで、【 H12-3-C 】も正しいです。
一方、【 H16-7-C 】は、誤りです。
調整されるのは、同一の傷病によるものですから。
「当該障害以外の支給事由に基づく障害補償」では、調整はされません。
【 H13-7-B 】と【 H28-9-D 】では、労災保険法の障害補償年金
(障害補償給付)が支給される場合を論点にしていますが、調整されるのは、
労災保険法の障害補償年金のほうであって、障害厚生年金は、まったく調整
されません。
ですので、【 H13-7-B 】と【 H28-9-D 】は、誤りです。
【 H15-8-D 】と【 R1-7-E 】は、遺族厚生年金の場合です。
障害厚生年金の場合と同様に、労災保険法の遺族(補償)年金が支給された
としても調整はされず、労働基準法に基づく遺族補償の支給が行われるとき
は調整が行われます。
いずれも、正しいです。
ちなみに、【 H14-4-B 】でも、
被保険者等の死亡を理由に労働基準法による遺族補償を受けられるときは、
遺族厚生年金は6年間支給停止される。
という正しい出題があります。
この調整は、「障害」と「遺族」のどちらにもあり、さらに、厚生年金保険法
と国民年金法のどちらにもあるので、出題しやすいといえます。
ということで、労働基準法の災害補償が行われる場合と労災保険法の保険給付
が支給される場合との違い、整理しておきましょう。
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遺族厚生年金は、当該被保険者又は被保険者であった者の死亡について労働
基準法第79条の規定による遺族補償の支給が行われるべきものであるときは、
死亡の日から6年間、その支給を停止する。
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「労働基準法との調整」に関する問題です。
次の問題をみてください。
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【 H17-2-A 】
業務上の傷病により障害等級に該当する程度の障害の状態にある場合に、当該
傷病により労働基準法第77条の規定による障害補償を受ける権利を取得した
ときは、障害厚生年金は6年間、その支給が停止されるが、労働者災害補償保険
による障害補償年金を受ける権利を取得したときは、障害厚生年金は支給停止
とはならない。
【 H12-3-C 】
障害厚生年金の受給権者が当該傷病について労働基準法の規定による障害補償
を受ける権利を取得した場合には、障害厚生年金の支給は、6年間停止される。
【 H16-7-C 】
障害厚生年金の受給権者が当該障害以外の支給事由によって労働基準法第77条
の規定による障害補償を受けた場合であっても、当該障害年金は6年間支給停止
される。
【 H13-7-B 】
業務上の傷病に起因して障害状態になり、労働者災害補償保険法による障害
補償年金の給付を受けた場合には、障害厚生年金の一部が併給調整されること
になる。
【 H28-9-D 】
障害厚生年金は、その受給権者が当該障害厚生年金に係る傷病と同一の傷病
について労働者災害補償保険法の規定による障害補償給付を受ける権利を取得
したときは、6年間その支給を停止する。
【 H15-8-D 】
厚生年金保険の被保険者が業務上の災害で死亡した場合において、当該被保険
者の死亡について労働基準法に基づく遺族補償の支給が行われるときは遺族
厚生年金は6年間支給停止されるが、労働者災害補償保険法に基づく遺族(補償)
年金が支給されるときは、遺族厚生年金は支給停止の対象とならない。
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労働基準法の障害補償や遺族補償を受けるなんてこと、現実には、ほとんどあり
得ないことなのに、なぜか、この論点はよく出題されます。
ここに挙げたのは、厚生年金保険法からの出題ですが、国民年金法からも出題され
ています。
【 H17-2-A 】は、正しい出題です。
労働基準法の障害補償を受けるときは、障害厚生年金は6年間支給が停止され
ます。労働基準法の障害補償と遺族補償は、6年にわたり分割して補償すること
が可能なので、その間、障害厚生年金などは支給停止になるってことです。
ということで、【 H12-3-C 】も正しいです。
一方、【 H16-7-C 】は、誤りです。
調整されるのは、同一の傷病によるものですから。
「当該障害以外の支給事由に基づく障害補償」では、調整はされません。
【 H13-7-B 】と【 H28-9-D 】では、労災保険法の障害補償年金
(障害補償給付)が支給される場合を論点にしていますが、調整されるのは、
労災保険法の障害補償年金のほうであって、障害厚生年金は、まったく調整
されません。
ですので、【 H13-7-B 】と【 H28-9-D 】は、誤りです。
【 H15-8-D 】と【 R1-7-E 】は、遺族厚生年金の場合です。
障害厚生年金の場合と同様に、労災保険法の遺族(補償)年金が支給された
としても調整はされず、労働基準法に基づく遺族補償の支給が行われるとき
は調整が行われます。
いずれも、正しいです。
ちなみに、【 H14-4-B 】でも、
被保険者等の死亡を理由に労働基準法による遺族補償を受けられるときは、
遺族厚生年金は6年間支給停止される。
という正しい出題があります。
この調整は、「障害」と「遺族」のどちらにもあり、さらに、厚生年金保険法
と国民年金法のどちらにもあるので、出題しやすいといえます。
ということで、労働基準法の災害補償が行われる場合と労災保険法の保険給付
が支給される場合との違い、整理しておきましょう。