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■□ 2018.10.13
■□ K-Net 社労士受験ゼミ
■□ 合格ナビゲーション No776
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└■ 本日のメニュー
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1 はじめに
2 過去問の学習
3 過去問データベース
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└■ 1 はじめに
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平成30年度試験が終わり50日ほど経ちます。
受験された方は結果が気になるところでしょうが、
合格発表は、まだ少し先ですね。
ところで、
社労士試験に合格するための勉強、忘却との闘いのようなところがあります。
合格するための勉強だけでなく、
合格後、「法律家」として仕事をされるのであれば、
勉強した法律、忘れるわけにはいきません。
法律を知らないのに、「法律家」とは名乗れませんよね!
平成30年度試験を受験された方々で、
試験の後、まったく勉強していないという方・・・いるのではないでしょうか?
来月、合格発表があり、合格し、先に進むにしても、
残念な結果となり、来年度、再チャレンジするにしても、
あまり長い間、知識のメンテナンスをしないでいると、
「ゼロ」になってしまいますからね。
苦労して勉強し、身に付けた知識、失くさないようにしてください。
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K-Net社労士受験ゼミの2019年度試験向け会員の受付を
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└■ 2 過去問の学習
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平成30年度試験でも、やはり、過去問をベースにした問題がかなり出題されました。
今年の試験が50回目ですから、49回分の問題が過去問としてあるわけで、
そうなると、かなりの過去問が出題されるというのは必然です。
ただ、過去問ではないものも、出題されています。
得点を伸ばすという点では、このような問題でどれだけ正解できるのか
ということが1つのポイントとなります。
そこで、勉強を進めていく中で、過去問を解くということに、相当な時間を
使うでしょうが、単に解いているだけですと、出題されたことがないものに
対する対応力が身に付きません。
問題を解いていく中で、
出題された内容と類似した規定で出題がないというものに気が付けば、
そのようなものをしっかりと確認をしたり、
問題の解説文に付加情報があれば、そこを読み込むなどすることで、
プラスの知識が身に付きます。
それと、問題では直接的な論点になっていない箇所、しっかりと確認をしない
ということがあります。
ただ、そういうところが論点になって出題されるということもあります。
ということで、過去問の学習は重要な学習ですが、
単に解くだけですと、効果が十分ではありませんから、
それにプラスした学習をするようにしていきましょう。
それが、得点アップにつながります。
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└■ 3 過去問データベース
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今回は、平成30年-労基法問6-B「賃金の全額払」です。
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使用者が労働者の同意を得て労働者の退職金債権に対してする相殺は、当該
同意が「労働者の自由な意思に基づいてされたものであると認めるに足りる
合理的な理由が客観的に存在するときは」、労働基準法第24条第1項のいわ
ゆる賃金全額払の原則に違反するものとはいえないとするのが、最高裁判所の
判例である。
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「賃金の全額払」に関する問題です。
次の問題をみてください。
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【 18-2-B 】
最高裁判所の判例によると、労働基準法第24条第1項本文の定めるいわゆる
賃金全額払の原則の趣旨とするところは、使用者が一方的に賃金を控除する
ことを禁止し、もって労働者に賃金の全額を確実に受領させ、労働者の経済
生活を脅かすことのないようにしてその保護を図ろうとするものというべき
であるから、使用者が労働者に対して有する債権をもって労働者の賃金債権
と相殺することを禁止する趣旨をも包含するものであるが、労働者がその
自由な意思に基づき当該相殺に同意した場合においては、当該同意が労働者
の自由な意思に基づいてされたものであると認めるに足りる合理的な理由が
客観的に存在するときは、当該同意を得てした相殺は当該規定に違反する
ものとはいえないものと解するのが相当である、とされている。
【 25-7-エ 】
いわゆる全額払の原則の趣旨は、使用者が一方的に賃金を控除することを
禁止し、もって労働者に賃金の全額を確実に受領させ、労働者の経済生活
を脅かすことのないようにしてその保護を図ろうとするものというべきで
あるとするのが、最高裁判所の判例である。
【 26-3-オ 】
労働基準法第24条第1項に定めるいわゆる「賃金全額払の原則」は、労働者
の賃金債権に対しては、使用者は、使用者が労働者に対して有する債権をもって
相殺することを許されないとの趣旨を包含するものと解するのが相当であるが、
その債権が当該労働者の故意又は過失による不法行為を原因としたものである
場合にはこの限りではない、とするのが最高裁判所の判例である。
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いずれも「賃金全額払」に関する最高裁判所の判例からの出題です。
で、【 18-2-B 】【 25-7-エ 】【 26-3-オ 】の3問の判例は、
使用者が一方的に賃金を控除することは禁止されており、労働者に対して
有する債権と労働者の賃金債権とを使用者側が一方的に相殺することは
認めないということをいっています。
ただ、相殺について例外もあり、【 18-2-B 】にあるように、「労働者
がその自由な意思に基づき当該相殺に同意した場合」、つまり、労働者自身が
納得した上での相殺であれば、禁止することはないだろうということで、
相殺が可能となります。
ですので、
【 30-6-B 】と【 18-2-B 】、【 25-7-エ 】は正しいです。
そこで、【 26-3-オ 】で、「この限りでない」と相殺が許される記述が
あります。
【 18-2-B 】の場合とはまったく異なる場合ですが、この場合は、相殺は
認められません。
最高裁判所の判例では、
「労働者の賃金債権に対しては、使用者は、使用者が労働者に対して有する
債権をもって相殺することを許されないとの趣旨を包含するものと解するのが
相当である。このことは、その債権が不法行為を原因としたものであっても
変りはない」
としています。
つまり、
労働者の不法行為を理由とする損害賠償債権との相殺の場合であっても、
使用者による一方的な相殺は賃金全額払の原則に違反することになります。
とういうことで、【 26-3-オ 】は誤りです。
賃金との相殺に関しては、ここに掲げた問題の判例とは異なる判例からの出題
もあり、かなり頻繁に出題されているので、しっかりと確認をしておきましょう。
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発行:K-Net 社労士受験ゼミ
加藤 光大
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