世の中、思いもかけないことが起こるものですな。どう見ても大統領としての資質に欠けている人間が勝ってしまったということですが、冷静になって考えたら、これは、アメリカ人(特に中級ー下流のブルーカラー白人)が、トランプに大統領になって欲しいと願ったからではなく、民主党政権での彼らの生活に不満が募ったための「反民主党」票が結果的に共和党に流れ、さらにその結果として共和党ノミニーであるトランプを勝たせた、ということに過ぎないのでした。ま、トランプが取った戦略は東京都知事の選挙戦略と同じ、Natureが指摘したように、国民の不満に手を突っ込んでの扇動です。だから彼の言うことは一定せず、しばしば矛盾しているのです。地上げ屋上がりのビジネスマンで、イデオロギーがあるわけでもなく、国家運営を十分に考えてきたわけでもなく、政治の内情に詳しいわけでもない。だからこそ、人が聞いて喜びそうなことをその時、その時の都合に合わせて、適当にしゃべるわけです。
だから、私は、トランプが大統領をやったところで、それほど危険なことは起こらないし、オバマ時代と大して何も変わらないだろうと思います。彼が国家の舵取りをするわけではなく、舳先に据えられるだけのことですから。レーガンも8年もやりましたからね。
民主党と共和党の政権が行ったり来たりしても、どっちにしても大差のない政治しかできないのだから、誰がなっても同じです。ま、それに、英語もマトモに喋れないジョージプッシュが政権にあった時にアメリカ研究界に及ぼした負の影響、親子揃って中東に侵略戦争を仕掛けて非道を尽くしたことなどは、いまだに覚えていますから、それに比べればトランプの方がまだマシかもしれません。
いずれにせよ、アメリカでは一般労働者と専門労働者の格差、教育の格差が広がり、持たざる白人層の募った不満がかなりのレベルに達しているのは間違いありません。残念ながら、これは政権が共和党に変わって、多少、移民制限をしたりしたところで、無くなるものではありません。トランプは一種のガス抜きで、大統領選というのはそのためにあり、どちらが政権を取っても、国民ではなく権力者の利益を優先する(陰謀論的に言えば)「カバルのアジェンダ」が実行されるだけのことです。日本はその極端な例と言えるでしょう。国民にとって、大統領も首相も、いわばクリスマスツリーの頭につける飾りみたいなもので、その飾りをいくら叩いても何も変わりません。叩かれすぎて汚くなったら、今回のように飾りを新しいのに変えるだけのことですから。
さて、アベ政権、TPPの衆院強行採決に東京新聞は厳しい批判。この政権、デタラメ、メチャクチャですが、それを隠そうともしないところがもう末期です。TPP発効に必要なアメリカの賛成、そのアメリカの大統領にTPP反対のトランプが選ばれたことで、TPPの発効はされない可能性が高まりました。その点は喜ばしいことです。その発効されない可能性の高い協定に前のめりになって、有無を言わさず、強行採決するというのは、外国から見たら理解に苦しむキチガイ沙汰ではないでしょうか。事情通の人はアベ氏個人がTPP一番乗りをしたとか、戦後初めて改憲したとか、歴史に悪名を轟かせたいと言う個人的なエゴゆえにやっている、と解釈する人もいますが、これに賛成している自民党員も揃いに揃って、そこまで愚かだとは思えません。ま、カネなのでしょうな。
TPP国会決議なし崩し 「聖域」関税撤廃 「情報公開」黒塗り
日付と表題以外は全て黒塗りした資料を「開示」して、交渉が終わった後の結果を議論しろ、とは、バカですか。そういうのを後の祭りというのではなのですかね。いつも、なし崩し的にやってしまって、取り返しのない状態になってから、反省するフリをするのがこの国の政府のいつもの手口です。そして、それをそのまま言い訳として平気で口にする首相。
カモミールティーでも飲みましょう。
だから、私は、トランプが大統領をやったところで、それほど危険なことは起こらないし、オバマ時代と大して何も変わらないだろうと思います。彼が国家の舵取りをするわけではなく、舳先に据えられるだけのことですから。レーガンも8年もやりましたからね。
民主党と共和党の政権が行ったり来たりしても、どっちにしても大差のない政治しかできないのだから、誰がなっても同じです。ま、それに、英語もマトモに喋れないジョージプッシュが政権にあった時にアメリカ研究界に及ぼした負の影響、親子揃って中東に侵略戦争を仕掛けて非道を尽くしたことなどは、いまだに覚えていますから、それに比べればトランプの方がまだマシかもしれません。
いずれにせよ、アメリカでは一般労働者と専門労働者の格差、教育の格差が広がり、持たざる白人層の募った不満がかなりのレベルに達しているのは間違いありません。残念ながら、これは政権が共和党に変わって、多少、移民制限をしたりしたところで、無くなるものではありません。トランプは一種のガス抜きで、大統領選というのはそのためにあり、どちらが政権を取っても、国民ではなく権力者の利益を優先する(陰謀論的に言えば)「カバルのアジェンダ」が実行されるだけのことです。日本はその極端な例と言えるでしょう。国民にとって、大統領も首相も、いわばクリスマスツリーの頭につける飾りみたいなもので、その飾りをいくら叩いても何も変わりません。叩かれすぎて汚くなったら、今回のように飾りを新しいのに変えるだけのことですから。
さて、アベ政権、TPPの衆院強行採決に東京新聞は厳しい批判。この政権、デタラメ、メチャクチャですが、それを隠そうともしないところがもう末期です。TPP発効に必要なアメリカの賛成、そのアメリカの大統領にTPP反対のトランプが選ばれたことで、TPPの発効はされない可能性が高まりました。その点は喜ばしいことです。その発効されない可能性の高い協定に前のめりになって、有無を言わさず、強行採決するというのは、外国から見たら理解に苦しむキチガイ沙汰ではないでしょうか。事情通の人はアベ氏個人がTPP一番乗りをしたとか、戦後初めて改憲したとか、歴史に悪名を轟かせたいと言う個人的なエゴゆえにやっている、と解釈する人もいますが、これに賛成している自民党員も揃いに揃って、そこまで愚かだとは思えません。ま、カネなのでしょうな。
TPP国会決議なし崩し 「聖域」関税撤廃 「情報公開」黒塗り
政府が環太平洋連携協定(TPP)交渉への参加を決めた二〇一三年に、衆参両院は、コメや麦などの「重要五項目」の聖域確保、十分な情報公開など八項目を政府に求める決議を行った。与党は十日にTPP承認案と関連法案の衆院通過を目指しているが、国会決議は守られておらず、「筋が通らない」と疑問視する声が出ている。 (清水俊介)
国会決議は、一三年三月に安倍晋三首相が交渉参加を表明したことを受け、自民、民主(当時)、公明各党などが共同提出。参院が四月十八日、衆院は翌十九日にそれぞれ農林水産委員会で決議した。
関税撤廃によって国内産業が「深刻な打撃」を受けることを懸念した上で、重要五項目は「除外又(また)は再協議の対象」とし、「聖域が確保できないと判断した場合、(交渉からの)脱退も辞さない」よう求めた。
現実には、TPPに「除外」の規定はなく、全ての項目が交渉のテーブルに。重要五項目を構成する五百九十四品目のうち、約三割にあたる百七十品目について関税が撤廃された。
関税が維持されたのは百五十五品目。これらについても、新たに低関税や無関税で輸入する枠が新設されるなど、変更がない品目はゼロだったことが今年四月の国会審議で明らかになった。野党側は「守れた聖域ゼロ」と批判するが、政府は「関税撤廃の例外やセーフガード措置を獲得した」と反論している。
一三年の国会決議は、企業や投資家が貿易相手国を訴えることができる「投資家と国家の紛争解決手続き(ISDS)」の条項には合意しないよう求めた。しかし、協定にはISDS条項が盛り込まれている。
国会決議は、交渉で集めた情報について「国会に速やかに報告」し「国民への十分な情報提供」を行うよう求めていた。
ところが、政府は今年四月、野党が公開を求めた交渉の関係資料を、日付と表題以外は全て黒塗りで開示。政府は「交渉過程は公表しないのが前提。結果を議論してほしい」(首相)との姿勢に終始している。
国会決議は、一三年三月に安倍晋三首相が交渉参加を表明したことを受け、自民、民主(当時)、公明各党などが共同提出。参院が四月十八日、衆院は翌十九日にそれぞれ農林水産委員会で決議した。
関税撤廃によって国内産業が「深刻な打撃」を受けることを懸念した上で、重要五項目は「除外又(また)は再協議の対象」とし、「聖域が確保できないと判断した場合、(交渉からの)脱退も辞さない」よう求めた。
現実には、TPPに「除外」の規定はなく、全ての項目が交渉のテーブルに。重要五項目を構成する五百九十四品目のうち、約三割にあたる百七十品目について関税が撤廃された。
関税が維持されたのは百五十五品目。これらについても、新たに低関税や無関税で輸入する枠が新設されるなど、変更がない品目はゼロだったことが今年四月の国会審議で明らかになった。野党側は「守れた聖域ゼロ」と批判するが、政府は「関税撤廃の例外やセーフガード措置を獲得した」と反論している。
一三年の国会決議は、企業や投資家が貿易相手国を訴えることができる「投資家と国家の紛争解決手続き(ISDS)」の条項には合意しないよう求めた。しかし、協定にはISDS条項が盛り込まれている。
国会決議は、交渉で集めた情報について「国会に速やかに報告」し「国民への十分な情報提供」を行うよう求めていた。
ところが、政府は今年四月、野党が公開を求めた交渉の関係資料を、日付と表題以外は全て黒塗りで開示。政府は「交渉過程は公表しないのが前提。結果を議論してほしい」(首相)との姿勢に終始している。
日付と表題以外は全て黒塗りした資料を「開示」して、交渉が終わった後の結果を議論しろ、とは、バカですか。そういうのを後の祭りというのではなのですかね。いつも、なし崩し的にやってしまって、取り返しのない状態になってから、反省するフリをするのがこの国の政府のいつもの手口です。そして、それをそのまま言い訳として平気で口にする首相。
カモミールティーでも飲みましょう。
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