方丈石から、けもの道のような細いくにゃくにゃ道を行くと登山道に合流する。
登山道は日野に含まれているので京都市伏見区だけれど、供水(こうすい)峠を超えると宇治市になり炭山へ降りる道になる。
どこまで行けるか、供水峠をとにかく目指す。
何回も登っている道だけれど、これほど荒れているとは思いがけないことだった。
くぐったりまたいだりして通れる程度に木は片ずけてはあるが、大変な数の倒木。
以前はマウンテンバイクで登り下りする好き者がいたけれど、もう無理、途中で退散せざるをえないだろう。
ネジキの花が咲いていたけれど、ちょっと早すぎの早咲き勘違い。
アセビ(馬酔木)にそっくりだが、花がピンクではなく真っ白で、幹がねじれているからすぐわかる。
堅くて強い木質なので、拝借した杖もネジキの幹を切ったもの。
この辺りの山にはいくらでも生えている雑木で、ネジキツヨシと私は密かに呼んでいる(うじきつよしという人のもじり)。
日野YKC(野外活動センターの略か?)が設置したと思われる案内板があり、以前のものから新調したらしくて分かりやすい。
供水峠の少し手前に祠があり石仏群がある。
ここは以前からの古いままに変わっていなかったけれど、古い縁台があり、腰を下せば丸太が折れて斜面をでんぐり返りの真っ逆さまが想像できたので撮るだけ。
一時期のマイブームの裏山ハイキングをしなくなってから縁台が設置されたようで、それがもう朽ちているのは、ひと昔が過ぎたということ。
供水峠まで上がり、右に折れて峰を行けば天下峰があり、山越えの府道242号線に抜けることができる。
帰ろうと思うならそっちだが、まだ余力があったので左に折れて日野岳を目指す。
けもの道としか言いようがない道を、所々にある目印のカラーテープを頼りに登って、頂上のケルンに到着した。
標高373mの頂上は、眺望なんぞ全くない、ただの平べったい林の中。
日野岳の他に日野山というプレートもあったから、時代によって呼び名が変わったのかも。
日野岳に登ったとなれば逍遥とは違うレベルになるが、この標高では日野山を逍遥というくらいのものだ。