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霊園の奥に天女降臨伝説の碑があった。
天女の伝説は滋賀県の琵琶湖北東に位置する余呉湖にもある。
余呉湖は周囲7km足らずなので、私は以前歩いて一周したことがある。
衣掛けの柳というのがあって、天女が羽衣を掛けて水浴びをしたということになっている。
琵琶湖にはコハクチョウが飛来する場所が何箇所かあるから、白鳥を天女とみなした想像力のおかげか。
三橋節子の『湖の伝説』と題した絵も観たことがある。
天ケ瀬地区にもそのような伝説があったとは、全く知らなかった。
天ケ瀬のダム湖は鳳凰湖と名付けられている。
平等院鳳凰堂にあやかったものだろうけれど、天女降臨伝説があったのなら、それにちなんだ名にしたらよかっただろうに。
それにしても天女降臨となれば、必ずや裸体の水浴びとなるイメージ。
きっと、何かしらの事情で天に帰れなくなり、村の男が嫁になってくれと頼み、子もできて、でも秘密があって、男がついつい約束を破って、天に戻って行く物語なのだろうと思う。