広瀬弘忠著「きちんと逃げる。」(アスペクト)を読みました。
わかりやすい文章で、読むのが楽です。
はじまりには、
「災害心理学の世界に想定外という言い訳は存在しない。それは単に想定しないようにしただけの話だ。災害のすべてに原因があり、それが結果を生み出している。」(p10)
わたしが、ひとつだけ引用したいと思った事例があります。
以下引用。
「災害警報はできるだけ早く発令することが重要だ。ただ受け手側は、警報にはつねに『はずれる場合もある』ことを理解しておかなければならない。・・・例として1982年、長崎県で起こったある悲劇を紹介する。
その年の7月、長崎県内は不安定な気象状況にあり、長崎海洋気象台は11日から20日にかけて4度立て続けに大雨洪水警報を発した。だが、被害は生じなかった。ところが、その3日後の23日に記録的な集中豪雨に見舞われ、県内各地で山崩れやがけ崩れが発生。県内だけで299人の死者・行方不明者を出す大惨事となった。実は、この日も長崎海洋気象台は大雨洪水警報を発令していた。しかし、直前に4度空振りに終わっていたため、多くの住民は警報に耳を貸さず、結果として逃げ遅れてしまったのだ。たとえはずれることがあったとしても、それを許容して警報に従った行動をとる。それが、災害警報を受動的安全のために活用する場合の鉄則だろう。」(p112~113)
ちなみに、引用文にある「受動的安全」とは
「能動的安全性とは災害を未然に防ぐ、つまり災害が起こらないような仕組みや措置を取ること、受動的安全性とは災害が起こったときに被害を最小限に食い止める対策を講じることだ。」(p109)とあります。
全体が、とてもわかりやすく書かれていますので、
とっさの行動の取り方への指針を、フムフムと納得しながら読めます。
わかりやすい文章で、読むのが楽です。
はじまりには、
「災害心理学の世界に想定外という言い訳は存在しない。それは単に想定しないようにしただけの話だ。災害のすべてに原因があり、それが結果を生み出している。」(p10)
わたしが、ひとつだけ引用したいと思った事例があります。
以下引用。
「災害警報はできるだけ早く発令することが重要だ。ただ受け手側は、警報にはつねに『はずれる場合もある』ことを理解しておかなければならない。・・・例として1982年、長崎県で起こったある悲劇を紹介する。
その年の7月、長崎県内は不安定な気象状況にあり、長崎海洋気象台は11日から20日にかけて4度立て続けに大雨洪水警報を発した。だが、被害は生じなかった。ところが、その3日後の23日に記録的な集中豪雨に見舞われ、県内各地で山崩れやがけ崩れが発生。県内だけで299人の死者・行方不明者を出す大惨事となった。実は、この日も長崎海洋気象台は大雨洪水警報を発令していた。しかし、直前に4度空振りに終わっていたため、多くの住民は警報に耳を貸さず、結果として逃げ遅れてしまったのだ。たとえはずれることがあったとしても、それを許容して警報に従った行動をとる。それが、災害警報を受動的安全のために活用する場合の鉄則だろう。」(p112~113)
ちなみに、引用文にある「受動的安全」とは
「能動的安全性とは災害を未然に防ぐ、つまり災害が起こらないような仕組みや措置を取ること、受動的安全性とは災害が起こったときに被害を最小限に食い止める対策を講じることだ。」(p109)とあります。
全体が、とてもわかりやすく書かれていますので、
とっさの行動の取り方への指針を、フムフムと納得しながら読めます。