VOICE2011年9月号に
中西輝政氏の「『脱原発』総理の仮面を剥ぐ」という文があり、
印象に残っておりました。
ということで、中西輝政著「国民の覚悟」(到知出版社)が出た時に、さっそく読む。つづいて古本で「情報を読む技術」(サンマーク出版)を購入。それを読んでおります。うん手ごたえあります。
いままで、読んでみたかった方なので、これで続けて読めればよいのですが、とにかく、これが読み始め。いろいろと貴重な視点が紹介されております。
たとえば、
「欧米では、テレビでの政治討論をおもしろおかしくバラエティふうにやると、政治は堕落して国の活力をそいでしまうということが、1970年代の政治学の教科書にすでに書かれています。・・・欧米の各テレビ局は、いかにその弊害を取り除くかということに心を砕き、さまざまな改革をしています。たとえば正式な政治討論をする番組の場合、コマーシャルを間に入れてはいけないとしています。・・テレビを使った政治討論は、たしかにおもしろい面があります。しかし、『政治をおもしろく』しようとすること自体がきわめて危険なことだ、と気づかなくてはいけません。」(p56~57・「情報を読む技術」)
「・・菅氏が通常国会の閉会直前に、野党から『討論から逃げるのか』と迫られ、『議論ならテレビでいくらでもできる』と言い放ったことがありました。これは、首相自ら国会軽視を表明したようなものです。」(p136)
「アメリカの多くの大学では、『メディア・リテラシー』の単位を取っていないと専門課程へ上がれません。私は二ヶ月ほど聴講させてもらったことがありますが、こうした授業は、日本でも不可欠なものだと痛感しました。」(p60)
ある実例も取り上げておりました。
「2010年3月26日、北朝鮮が韓国の哨戒艦を撃沈しました。韓国政府が、その最終の調査報告のため、全世界に向けて記者会見を開いたのが5月20日。・・・もちろん、欧米各国は、このことをトップニュースとして報じています。日本の民放も、同様でした。ところが、この日のNHKの夜のメインニュース番組『ニュース9』のトップニュースが何だったかといえば、『新潟で飼育しているトキの卵がカラスに食われた』というもので、二つ目のニュースは『宮崎の口蹄疫がさらに広がっている』。三つ目が『消費が戻りつつあって、節約疲れをした庶民も買い物に走って、百貨店の売り上げが前年度費七%増えた』・・・。こうした緊急性のないニュースが続き、ついに北朝鮮の魚雷攻撃に関する韓国政府の最終報告について触れたのh、ニュースが始まって29分後のことでした。取り上げる時間も・・・あまりにも軽すぎる扱いだったのです。NHKというメディア自体に、中国や北朝鮮の悪い面にかかわるニュースはなるべく小さく放送したり、日本人が安全保障に関心を向けるような方向の話は極力、インパクトの弱い形で伝えようとする傾向があります。しかし、それにしても、この例はあまりにひどいといわざるをえません。」(p86)
こういうチェックは、あとは個人的に、いつでも出来ることなので、独学でも『メディア・リテラシー』を手探りでできそうじゃありませんか。
中西輝政氏の「『脱原発』総理の仮面を剥ぐ」という文があり、
印象に残っておりました。
ということで、中西輝政著「国民の覚悟」(到知出版社)が出た時に、さっそく読む。つづいて古本で「情報を読む技術」(サンマーク出版)を購入。それを読んでおります。うん手ごたえあります。
いままで、読んでみたかった方なので、これで続けて読めればよいのですが、とにかく、これが読み始め。いろいろと貴重な視点が紹介されております。
たとえば、
「欧米では、テレビでの政治討論をおもしろおかしくバラエティふうにやると、政治は堕落して国の活力をそいでしまうということが、1970年代の政治学の教科書にすでに書かれています。・・・欧米の各テレビ局は、いかにその弊害を取り除くかということに心を砕き、さまざまな改革をしています。たとえば正式な政治討論をする番組の場合、コマーシャルを間に入れてはいけないとしています。・・テレビを使った政治討論は、たしかにおもしろい面があります。しかし、『政治をおもしろく』しようとすること自体がきわめて危険なことだ、と気づかなくてはいけません。」(p56~57・「情報を読む技術」)
「・・菅氏が通常国会の閉会直前に、野党から『討論から逃げるのか』と迫られ、『議論ならテレビでいくらでもできる』と言い放ったことがありました。これは、首相自ら国会軽視を表明したようなものです。」(p136)
「アメリカの多くの大学では、『メディア・リテラシー』の単位を取っていないと専門課程へ上がれません。私は二ヶ月ほど聴講させてもらったことがありますが、こうした授業は、日本でも不可欠なものだと痛感しました。」(p60)
ある実例も取り上げておりました。
「2010年3月26日、北朝鮮が韓国の哨戒艦を撃沈しました。韓国政府が、その最終の調査報告のため、全世界に向けて記者会見を開いたのが5月20日。・・・もちろん、欧米各国は、このことをトップニュースとして報じています。日本の民放も、同様でした。ところが、この日のNHKの夜のメインニュース番組『ニュース9』のトップニュースが何だったかといえば、『新潟で飼育しているトキの卵がカラスに食われた』というもので、二つ目のニュースは『宮崎の口蹄疫がさらに広がっている』。三つ目が『消費が戻りつつあって、節約疲れをした庶民も買い物に走って、百貨店の売り上げが前年度費七%増えた』・・・。こうした緊急性のないニュースが続き、ついに北朝鮮の魚雷攻撃に関する韓国政府の最終報告について触れたのh、ニュースが始まって29分後のことでした。取り上げる時間も・・・あまりにも軽すぎる扱いだったのです。NHKというメディア自体に、中国や北朝鮮の悪い面にかかわるニュースはなるべく小さく放送したり、日本人が安全保障に関心を向けるような方向の話は極力、インパクトの弱い形で伝えようとする傾向があります。しかし、それにしても、この例はあまりにひどいといわざるをえません。」(p86)
こういうチェックは、あとは個人的に、いつでも出来ることなので、独学でも『メディア・リテラシー』を手探りでできそうじゃありませんか。