和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

古本の季節。

2011-10-22 | 短文紹介
う~ん。「井上ひさしの読書眼鏡」(中央公論新社)を、つい買いました(笑)。
そこに、「古本、今が絶好の買い時」という3ページの文があります。
これが、書かれたのは、2001年3月とあります。
今から、10年前の文でした。
そこで、昭和28年出版の細川護貞著「情報天皇に達せず」(上下巻)を
とりあげておりました。
そこにこんな箇所があります。
「ときは昭和18年晩秋・・・そのころ、だれもが、首相を変えないと日本はますますダメになるばかりだと考えていたのですね。しかし、さまざまな要因が複雑に絡み合っていて、後継者が見つからない。・・・なんだか昨今の政治のありさまとそっくりで、わたしたち日本人はちっとも変わっていないんだなあと、溜め息をついてしまいました。ちなみに、東条内閣が倒れるまで、それから半年以上もかかりました。」

ちなみに、この文の最後は

「じつは、今回はここまでが話の枕でした。
ここからが本文。一年前まで、古本屋ではこの書物に、『上下二冊で4500円』の値段がついていました。ところが今はその十分の一以下の『400円』です。あんまり安いので、このあいだ、ついつい、また買ってしまいましたが、どうも今が古本の、絶好の買い時のようですよ。」(p20)

さてっと、今は2011年の秋。
「どうも今が古本の、絶好の買い時のようですよ。」は
10年後の今年も、まだ続いているようです。
コメント
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