和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

ムーミンパパ。

2018-12-29 | 本棚並べ
本棚を探しても、見つからないので、
そうそうに切り上げて古雑誌を注文。

「小林秀雄 百年のヒント」(新潮社)。
それが届く。
古本の値段が41円+送料325円=366円。
本棚探しの、ストレスよりも366円(笑)。

そこにある、坂本忠雄の「小林秀雄と斎藤十一」。
この文を読み直したかったのでした。
その文の頁に載っていた写真は覚えておりました。

開いて、その写真を、あらためて見る。
ゴルフ場で、二人して先攻後攻を決めるているようです。
ジャンケンしている一瞬を写しておりました。
二~三メートル離れて左側に小林秀雄。右側に齋藤十一。
二人の間の背景はといえば、ゴルフ場の芝生に陽があたって、
白くなっており、両脇の二人の輪郭が黒くはっきりと浮き上がります。
小林秀雄は、左手でゴルフドライバーを肩に担ぎながら、右手でグウ。
齋藤十一は、だらりとした左手でドライバーの真ん中を持ち、右手でチョキ。
二人の右手は、よくわかるように水平に腕をのばしておりました。

小林秀雄のゴルフ帽は野球帽のようで、
齋藤十一の帽子はといえば、ツバがぐるりの
チロリアン帽のような英国帽。
その齋藤十一といえば、口にパイプをくわえ。
お腹が出た姿は、ムーミンパパそっくり(笑)。



坂本忠雄氏の文の最初の方に
ある言葉を引用しておきます。


「思いかえせば私事にわたって恐縮ながら、
お二人は私の人生にとってかけがえのない恩人である。
小林さんは、高校三年の時国語の入試対策の試験に出た、
実朝の『箱根路をわれ越えくれば伊豆の海や沖の小島に
波の寄るみゆ』の読みに解答するのも忘れるほど
言い知れぬ感動を覚え、それが私の文学開眼に連なったし、
斎藤さんは大学卒業時に新潮社で初めてお目にかかり、
およそ思惑というものの感じられない透徹した人格に魅せられ、
それが編集の道に入るきっかけとなったのである。」
(p323)


はい。ここまで。

『およそ思惑というものの感じられない透徹した人格』
とは、いったい何だ?
うん。ムーミンパパ?
はい。来年の宿題(笑)。

話は、かわりますが、

   去年今年貫く棒の如きもの  


これは、昭和25年12月20日にラジオの新年放送を録画
したときの高浜虚子の作品らしい(ネット検索で知る)。


年賀葉書。まだ書かず。
昨日思いついた文面は、

    謹賀新年
   平成三十一年元旦


この二行で、下手な墨書の年の暮。
そそくさと、数枚書いておしまい。






コメント
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