ドナルド・キーンさんが死去。
そのネットニュースで、私が
最初に思い浮かんだのは、
天声人語の文でした。
ということで
「深代惇郎の天声人語」を出してくる。
昭和50年1月13日のコラム。
はじまりは、
「日本文学の権威、ドナルド・キーン教授が
勲三等旭日中綬章をうけることになったと聞いて、
重病だろうと考え込んだ知人がいた。
52歳の年齢でこういう勲章を贈られるのは、
命旦夕(たんせき)に迫っているはずだと
早合点したのである。
もしキーンさんと同じように、日本文学研究で
業績をあげた人が日本人だったらどうだろう。
まず死ぬ以外には、70歳前にこの勲章はもらえそうにない。
だからキーンさんが重体だろうと思ったのは
早トチリだったにしても、一理はあった。・・・」
こうはじまっておりました。
コラムの真中は、はぶいて、
コラムの最後を引用します。
「外人とくに西洋人に、
日本の歌舞伎や能がわかるはずはない、
と頭から決めてかかっている。
芭蕉研究の本が英語で出版されると、
『外人に俳句がわかるものでしょうかね』と、
頭をかしげて否定的な表情をする。
ところが自分たちは、
フランス文学が好きですといったりする。
日本の古典よりシェークスピア劇の方が
ピンとくるという人もいる。
相手は自分たちのことを理解できないのが
当たり前で、自分たちが外国のことを
理解できるのは当たり前だと思って疑わない。」
この昭和50年から、
日本では何がかわって、
何がかわらなかったのだろう。
明日の、新聞の追悼記事をひらけば、
少しは、その回答のヒントが得られるだろうか?
そのネットニュースで、私が
最初に思い浮かんだのは、
天声人語の文でした。
ということで
「深代惇郎の天声人語」を出してくる。
昭和50年1月13日のコラム。
はじまりは、
「日本文学の権威、ドナルド・キーン教授が
勲三等旭日中綬章をうけることになったと聞いて、
重病だろうと考え込んだ知人がいた。
52歳の年齢でこういう勲章を贈られるのは、
命旦夕(たんせき)に迫っているはずだと
早合点したのである。
もしキーンさんと同じように、日本文学研究で
業績をあげた人が日本人だったらどうだろう。
まず死ぬ以外には、70歳前にこの勲章はもらえそうにない。
だからキーンさんが重体だろうと思ったのは
早トチリだったにしても、一理はあった。・・・」
こうはじまっておりました。
コラムの真中は、はぶいて、
コラムの最後を引用します。
「外人とくに西洋人に、
日本の歌舞伎や能がわかるはずはない、
と頭から決めてかかっている。
芭蕉研究の本が英語で出版されると、
『外人に俳句がわかるものでしょうかね』と、
頭をかしげて否定的な表情をする。
ところが自分たちは、
フランス文学が好きですといったりする。
日本の古典よりシェークスピア劇の方が
ピンとくるという人もいる。
相手は自分たちのことを理解できないのが
当たり前で、自分たちが外国のことを
理解できるのは当たり前だと思って疑わない。」
この昭和50年から、
日本では何がかわって、
何がかわらなかったのだろう。
明日の、新聞の追悼記事をひらけば、
少しは、その回答のヒントが得られるだろうか?