和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

讃岐の国の源太夫が。

2023-08-22 | 思いつき
鴨長明『発心集』上の現代語訳をめくっていたら、
『讃岐の国の源太夫がにわかに発心し、往生した事』(p320~323)
というのが載っておりました。

そういえばと、岩波少年文庫の杉浦明平
『遠いむかしのふしぎな話 今昔ものがたり』をとりだす。
この一番最初が『悪人往生』と題して、
この讃岐の国の源太夫の話になっておりました。

うん。鴨長明『発心集』と「今昔物語集」とが
この話を、どちらの選者も選んでいたことになります。
そして、杉浦明平氏は少年文庫の一番最初にもってきておりました。

どうもこの話は当時の人々にとっては印象深く、
有名な語り草になっていたのかもしれないなあ。

ちなみに、岩波少年文庫のこの『今昔ものがたり』を、
わたしは、最初の文だけを読んでおしまいにしておりました。
その最初の数ページが、何十年かたって『発心集』と結びつくとは。

ちなみに、この岩波少年文庫のさし絵は、太田大八。



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