平成3年(1991年)生れの小幡敏(おばた・はや)氏の
新刊が気になったので購入する。
あとがきから引用。
「本書は・・連載『戦争を知らないオトナたち』に
若干の修正を施し、大幅な加筆分と併せて一冊の書籍とした・・
思い返せば、風変りなところのあった私は
自分の生きる時代が信じられなかった。
本当のものは昔にあるのだと信じた。・・・
私はその確信を時代にぶつけて生きてきたのである。
このとき、何故か私の脳裏にはいつも日本軍将兵が居た。
どうやら私には、彼らが最後の日本人に見えた。・・・
しかるに、彼らが私に笑いかけたことはなかった。
その顔は硬く、悲しんでいるのか、じっとこちらを見つめては、
くるりと背を向けられるような気がしてならなかった。
・・・・そして約半年間、一面識も無かった私の原稿に
隅々まで目を通した上で心からなる激励と助言とを送って
下さった長谷川三千子女史は本書執筆にかかる恩人であり、
また、ともすれば塞ぎ込んだり苛立ったりしがちな私を気遣い、
原稿の校正や表現の工夫にも協力を惜しまなかった妻智代は
よき理解者であった。
不肖な私を導いてくれた二人の女性に・・・ 」(p263~265)
小幡敏著「忘れられた戦争の記憶」(ビジネス社・2023年8月1日発行)
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