ジョウロウホトトギスの名を初めて聞いたのは今年の6月、御坂山系の某所にカモメランを探しに出かけた時のことだった。同じ目的で静岡からやって来られた4人連れの方と情報交換をしている際にこの花の名前を初めて聞いた。かなり珍しい花だということはわかったが、咲いている場所は全く想像がつかなかった。
あまり入山したことの無い丹沢山系の地図を見ていたら、その地図の中に「サガミジョウロウホトトギス」の名前が入っていた。そして仲間のブログを開いて見ると、見事な写真が掲載されていた。さらに別の日に撮影された「スルガジョウロウホトトギス」の写真も載っている。さらにこの名前で他の人のブログを探してみると・・・沢登りする人のブログに「毛無山山系」と書かれていた。どこの沢かは記されていないが、入山場所が書かれていたので、そのあたりをホームグラウンドとしている私にはある程度の場所の予測ができた。そして毛無山塊の美しい沢を撮った古い写真を念入りに調べてみるとそれらしき葉っぱが写っている。沢登りは得意ではないのだが、花を見るためならば・・・水に浸かるのを覚悟の上で、ザイルとヘルメットを装備して毛無山塊の沢に行ってみることにした。
朝4時に起床したが、甲府は夜も暑くて寝苦しく、汗だくだったので風呂に入ってから出発。入山口は7時になってしまう。山頂に向かういつものルートでは無くて沢筋に向かう。登山道(らしきもの)はついているが、沢を高巻いているので場所によってはザイルで下りなければならない。双眼鏡を片手に川底の岩を念入りに探しながら歩いて行くと、滝の脇の岩壁にそれらしき葉っぱを確認した。良く見ると先端に細長い蕾が付いており、咲き始めたものは黄色く色付いている。間違いない、探しているスルガジョウロウホトトギスだ。ザイルで滝壺に下降しても近付ける場所では無いので、対岸で自身の体をザイル確保しながら、狭い斜面に三脚を固定して撮影を試みる。
最初に見つけたのはこれ。ホトトギスの葉だが既に花は散っており、上向きに花を付けていることから探し物はこれでは無い。
滝の脇の岩を見るとそれらしき葉っぱが垂れ下がっている。
300mmズームレンズで拡大して撮影してみると、まだ蕾だが黄色味がかった花が下向きに付いている。
別株。黄色い蕾がぶら下がっている。間違いない、スルガジョウロウホトトギスだ。
滝壺は難しいので別の場所から沢筋に下降して対岸の岩壁を見てみると、手は届かないもののすぐ近くで咲いている花を見つけた。
岩壁に咲くスルガジョウロウホトトギス
ズームで捉えた花。この株はもう終わりかけているが、他はまだほとんど蕾。
ヤマホトトギス。これは道沿いにたくさん咲いている。
滝を遡上するのは困難なので、道に戻って滝を大きく高巻いて滝の上に出る。滝の直上の岩にも葉があったがまだ咲いていない。さらにその上流に向かい、沢に下降して遡上する。ちらほらと葉は見かけるが咲いておらず、双眼鏡で念入りに探すと崩落した岩ガレの向こうに群落を発見した。落石が怖いのでヘルメット装着し、その場所に近付いて見ると、蕾を付けた群落に出会うことができた。たくさんあるがまだ咲いていない。可哀そうなのは、沢沿いは気象条件や落石が多いためか、蕾を付けたまま茎で折れて落下しているものが散在していた。
沢を遡上する。雨が少なく水量が少なく、ほとんど靴を濡らさずに遡上出来た。
蕾のスルガジョウロウホトトギス
こちらもまだ固い蕾。
群落に出会えたが、花はまだ1~2週間早い。
さらに遡上を続けるが、途中に名も無い綺麗な滝が次々に出現する。そのたびにザックからカメラと三脚を取り出して撮影するので、全く先に進まない。小滝を右側(左岸)に巻いて登ったところ、そのすぐ上で道が通っていたので沢沿いを双眼鏡で覗きながら道を進み、下り易そうなところでまた沢に下りる。谷は次第に浅くなり水量も少なくなってきた。そのあたりはもうジョウロウホトトギスが好みそうな岩壁があまり無く、双眼鏡で探しても全く見つからなくなった。道と沢が近接したあたりで遡上をあきらめ、昼食にする。
名も無い綺麗な小滝が流れ落ちる。
次第に谷が浅くなり、岩壁が無くなって来た。
水量もだいぶ少なくなる。
この上にはもう無さそうだ。昼食をとって下山する。
予定では富士山が見えるあたりまで登るつもりだったが、暑くて汗だく、しかも慣れない沢登りは疲れた。時間は12時、標高差も距離もさほど稼いではいないが、目的のものは発見したので本日はここまでとした。
下山して着替えて車に乗り込むと、ポツポツと雨が降り出した。通り雨だったが、ちょうど良い時間に下山したようだ。場所はわかった、咲いている時にもう一度訪れてみよう。
あまり入山したことの無い丹沢山系の地図を見ていたら、その地図の中に「サガミジョウロウホトトギス」の名前が入っていた。そして仲間のブログを開いて見ると、見事な写真が掲載されていた。さらに別の日に撮影された「スルガジョウロウホトトギス」の写真も載っている。さらにこの名前で他の人のブログを探してみると・・・沢登りする人のブログに「毛無山山系」と書かれていた。どこの沢かは記されていないが、入山場所が書かれていたので、そのあたりをホームグラウンドとしている私にはある程度の場所の予測ができた。そして毛無山塊の美しい沢を撮った古い写真を念入りに調べてみるとそれらしき葉っぱが写っている。沢登りは得意ではないのだが、花を見るためならば・・・水に浸かるのを覚悟の上で、ザイルとヘルメットを装備して毛無山塊の沢に行ってみることにした。
朝4時に起床したが、甲府は夜も暑くて寝苦しく、汗だくだったので風呂に入ってから出発。入山口は7時になってしまう。山頂に向かういつものルートでは無くて沢筋に向かう。登山道(らしきもの)はついているが、沢を高巻いているので場所によってはザイルで下りなければならない。双眼鏡を片手に川底の岩を念入りに探しながら歩いて行くと、滝の脇の岩壁にそれらしき葉っぱを確認した。良く見ると先端に細長い蕾が付いており、咲き始めたものは黄色く色付いている。間違いない、探しているスルガジョウロウホトトギスだ。ザイルで滝壺に下降しても近付ける場所では無いので、対岸で自身の体をザイル確保しながら、狭い斜面に三脚を固定して撮影を試みる。
最初に見つけたのはこれ。ホトトギスの葉だが既に花は散っており、上向きに花を付けていることから探し物はこれでは無い。
滝の脇の岩を見るとそれらしき葉っぱが垂れ下がっている。
300mmズームレンズで拡大して撮影してみると、まだ蕾だが黄色味がかった花が下向きに付いている。
別株。黄色い蕾がぶら下がっている。間違いない、スルガジョウロウホトトギスだ。
滝壺は難しいので別の場所から沢筋に下降して対岸の岩壁を見てみると、手は届かないもののすぐ近くで咲いている花を見つけた。
岩壁に咲くスルガジョウロウホトトギス
ズームで捉えた花。この株はもう終わりかけているが、他はまだほとんど蕾。
ヤマホトトギス。これは道沿いにたくさん咲いている。
滝を遡上するのは困難なので、道に戻って滝を大きく高巻いて滝の上に出る。滝の直上の岩にも葉があったがまだ咲いていない。さらにその上流に向かい、沢に下降して遡上する。ちらほらと葉は見かけるが咲いておらず、双眼鏡で念入りに探すと崩落した岩ガレの向こうに群落を発見した。落石が怖いのでヘルメット装着し、その場所に近付いて見ると、蕾を付けた群落に出会うことができた。たくさんあるがまだ咲いていない。可哀そうなのは、沢沿いは気象条件や落石が多いためか、蕾を付けたまま茎で折れて落下しているものが散在していた。
沢を遡上する。雨が少なく水量が少なく、ほとんど靴を濡らさずに遡上出来た。
蕾のスルガジョウロウホトトギス
こちらもまだ固い蕾。
群落に出会えたが、花はまだ1~2週間早い。
さらに遡上を続けるが、途中に名も無い綺麗な滝が次々に出現する。そのたびにザックからカメラと三脚を取り出して撮影するので、全く先に進まない。小滝を右側(左岸)に巻いて登ったところ、そのすぐ上で道が通っていたので沢沿いを双眼鏡で覗きながら道を進み、下り易そうなところでまた沢に下りる。谷は次第に浅くなり水量も少なくなってきた。そのあたりはもうジョウロウホトトギスが好みそうな岩壁があまり無く、双眼鏡で探しても全く見つからなくなった。道と沢が近接したあたりで遡上をあきらめ、昼食にする。
名も無い綺麗な小滝が流れ落ちる。
次第に谷が浅くなり、岩壁が無くなって来た。
水量もだいぶ少なくなる。
この上にはもう無さそうだ。昼食をとって下山する。
予定では富士山が見えるあたりまで登るつもりだったが、暑くて汗だく、しかも慣れない沢登りは疲れた。時間は12時、標高差も距離もさほど稼いではいないが、目的のものは発見したので本日はここまでとした。
下山して着替えて車に乗り込むと、ポツポツと雨が降り出した。通り雨だったが、ちょうど良い時間に下山したようだ。場所はわかった、咲いている時にもう一度訪れてみよう。