スルガジョウロウホトトギスを見に行った時に、ガイドしてくださったK田さんから毛無山塊に咲く珍しい黄色い花の情報をいただいた。支脈の沢を登って行くとあるらしく、イワシャジンもたくさん咲いていると伺った。時期的にそろそろ咲き始めた頃だろう。まだ慣れない沢登りだが、行ってみることにした。
午前中の仕事を片付けて毛無山の駐車場から出発したのは12時近くになってしまう。沢沿いの道を進み、前回まだ蕾だったスルガジョウロウホトトギスの群生地に下降してみる。見頃は若干過ぎているが、立派に花を着けてくれた。
三たび毛無山の沢を登る。
この日は水が澄んでいて沢の流れが美しい。
スルガジョウロウホトトギス群生地
立派に花を着けてくれました。
下から見上げるスルガジョウロウホトトギス
目指す沢はさらに上流の支脈だ。ほとんど枯れた沢だと思っていたが、入って見ると水量はさほど多くは無いが水が流れていた。
枯れた沢と思っていたが水が流れている。
ゴロゴロの石の上をひたすら遡上する。
沢幅が次第に狭くなり、傾斜が増してきたところで小さな滝が何本か現れた。水量は少ないので靴を少し濡らす程度で遡上していったが、遂に、滝壺に入らなければ私の技術では遡上出来ない滝に出会ってしまう。
このくらいの滝は難無く登れる。
さらに谷が狭くなり、かなり奥までやって来たという雰囲気。
そして遂に・・・この滝は滝壺に入らなければ登れない。
両脇が崖になっているが、取り着き易そうな左側の崖に取り着いた。高さは4mほどだ。ところが、この崖は岩がもろく、手を掛けるとガラガラと崩れ落ちてしまう。崖の上の木の根っこまでなんとか手が届いたが、その先の斜面の傾斜を見て、これは登れないと判断した。しかし、今度は下りるのが大変だ。足場も手を掛けるところも岩がもろくて、いつ崩れてもおかしくない場所だ。2m滑り落ちるのを覚悟して下降し、なんとか沢まで下りた。
あきらめて下山、も考えたが、時間はまだ2時だ。100mほど下ると左岸の尾根筋に取り付けそうなところがあったので、今度は尾根に取り付いて登る。こちらは道こそ無いが炭焼き釜の跡が点在していて登り易い。沢音を左手に聞きながら登って行くと沢に下りられる場所に出たので、再び沢筋に戻って遡上する。既に水は少量しか流れておらず、もう滝は無い。やがて水は枯れて石だけの沢になる。源頭まで登り詰めたようだ。
尾根筋にあった炭焼き釜の跡
沢に下降するところにも炭焼き釜の跡
水はだいぶ細くなり、もう滝は無い。
水は無くなり、源頭に至る。
標高は1500mほどまで上がった。苔の生えた石の上を探すがお目当ての花は見つからない。右岸の切り立った岩に近付いてみると、そこにはイワシャジンが涼しげにぶら下がっていた。なんとかイワシャジンには出会うことができた。
沢の源頭に咲いたイワシャジン
岩肌に咲いたイワシャジン
源頭の岩肌に咲くイワシャジン
岩にぶら下がるイワシャジン
もう少し登るとこのガレた沢も終わりそうだ。
時間は3時半、もうそろそろ下山開始しなければ。左岸の尾根に取り付いてそこを下りて行くと・・・その先は沢に切り立った急傾斜の尾根になっていた。こんな時に限ってザイルを持っていない。いや、ザイルがあっても距離が長く、下降は難しいかもしれない。隣の尾根に取り付くことも考えたが、もしそちらも切り立っていたら・・・時間が時間だけにここで判断を誤ると山の中でビバークということもあり得る。ここは尾根を戻って沢筋に下りることにした。
元の沢に戻ったのは午後4時。ゴロゴロの岩の上を黙々と下降し、左岸の尾根の傾斜が緩くなったところで尾根に取り付く。炭焼き釜の跡地を通過し、あとは尾根を下りて登山道に下りた。なんとかヘッドライト点灯しないで済む時間の5時半、駐車場に到着した。
夕暮れ迫る富士山。下山途中の登山道から。
沢を間違えたのか、それとも高度が足りなかったか、お目当ての花には出会えなかった。その花の名前はクサノオウバノギク。絶滅危惧種の花ではあるが、それほど派手な花では無い。もう1ヶ所、歩き易い場所の情報もいただいているので、今度はそちらを探してみたいと思う。
午前中の仕事を片付けて毛無山の駐車場から出発したのは12時近くになってしまう。沢沿いの道を進み、前回まだ蕾だったスルガジョウロウホトトギスの群生地に下降してみる。見頃は若干過ぎているが、立派に花を着けてくれた。
三たび毛無山の沢を登る。
この日は水が澄んでいて沢の流れが美しい。
スルガジョウロウホトトギス群生地
立派に花を着けてくれました。
下から見上げるスルガジョウロウホトトギス
目指す沢はさらに上流の支脈だ。ほとんど枯れた沢だと思っていたが、入って見ると水量はさほど多くは無いが水が流れていた。
枯れた沢と思っていたが水が流れている。
ゴロゴロの石の上をひたすら遡上する。
沢幅が次第に狭くなり、傾斜が増してきたところで小さな滝が何本か現れた。水量は少ないので靴を少し濡らす程度で遡上していったが、遂に、滝壺に入らなければ私の技術では遡上出来ない滝に出会ってしまう。
このくらいの滝は難無く登れる。
さらに谷が狭くなり、かなり奥までやって来たという雰囲気。
そして遂に・・・この滝は滝壺に入らなければ登れない。
両脇が崖になっているが、取り着き易そうな左側の崖に取り着いた。高さは4mほどだ。ところが、この崖は岩がもろく、手を掛けるとガラガラと崩れ落ちてしまう。崖の上の木の根っこまでなんとか手が届いたが、その先の斜面の傾斜を見て、これは登れないと判断した。しかし、今度は下りるのが大変だ。足場も手を掛けるところも岩がもろくて、いつ崩れてもおかしくない場所だ。2m滑り落ちるのを覚悟して下降し、なんとか沢まで下りた。
あきらめて下山、も考えたが、時間はまだ2時だ。100mほど下ると左岸の尾根筋に取り付けそうなところがあったので、今度は尾根に取り付いて登る。こちらは道こそ無いが炭焼き釜の跡が点在していて登り易い。沢音を左手に聞きながら登って行くと沢に下りられる場所に出たので、再び沢筋に戻って遡上する。既に水は少量しか流れておらず、もう滝は無い。やがて水は枯れて石だけの沢になる。源頭まで登り詰めたようだ。
尾根筋にあった炭焼き釜の跡
沢に下降するところにも炭焼き釜の跡
水はだいぶ細くなり、もう滝は無い。
水は無くなり、源頭に至る。
標高は1500mほどまで上がった。苔の生えた石の上を探すがお目当ての花は見つからない。右岸の切り立った岩に近付いてみると、そこにはイワシャジンが涼しげにぶら下がっていた。なんとかイワシャジンには出会うことができた。
沢の源頭に咲いたイワシャジン
岩肌に咲いたイワシャジン
源頭の岩肌に咲くイワシャジン
岩にぶら下がるイワシャジン
もう少し登るとこのガレた沢も終わりそうだ。
時間は3時半、もうそろそろ下山開始しなければ。左岸の尾根に取り付いてそこを下りて行くと・・・その先は沢に切り立った急傾斜の尾根になっていた。こんな時に限ってザイルを持っていない。いや、ザイルがあっても距離が長く、下降は難しいかもしれない。隣の尾根に取り付くことも考えたが、もしそちらも切り立っていたら・・・時間が時間だけにここで判断を誤ると山の中でビバークということもあり得る。ここは尾根を戻って沢筋に下りることにした。
元の沢に戻ったのは午後4時。ゴロゴロの岩の上を黙々と下降し、左岸の尾根の傾斜が緩くなったところで尾根に取り付く。炭焼き釜の跡地を通過し、あとは尾根を下りて登山道に下りた。なんとかヘッドライト点灯しないで済む時間の5時半、駐車場に到着した。
夕暮れ迫る富士山。下山途中の登山道から。
沢を間違えたのか、それとも高度が足りなかったか、お目当ての花には出会えなかった。その花の名前はクサノオウバノギク。絶滅危惧種の花ではあるが、それほど派手な花では無い。もう1ヶ所、歩き易い場所の情報もいただいているので、今度はそちらを探してみたいと思う。