白岩岳は入笠山から釜無山の尾根のいちばん外れ、戸台川と小黒川の間に挟まれたあまり知られていない山である。明瞭な登山ルートは無いのだがネット上の記録を見ると戸台側の林道の途中から白岩谷の北側の尾根に不明瞭なルートがあるらしい。テープが付いているらしいが標高差1,000mの急登を登るバリアンスルートに近い。しかしそちら側から入山するには甲府からだとアクセスにかなりの時間を要してしまう。それならば反対側の釜無川林道からは登れないのだろうか?こちら側の記録は全く無いので完全なバリアンスルートとなるが、標高差約1,200mの直登コースで地図を見る限りでは尾根通しに登れば登り付けそうに見える。
この白岩岳は山頂からの眺望が素晴らしく、仙丈ケ岳と北岳が並んで見え、また鋸岳の鋭鋒の向こうに甲斐駒ケ岳の三角錐が見える写真撮影にも絶好の場所である。数年前からこの山頂で一夜を過ごし星空を眺めながら寝てみたいと思っているのだが、なにせルートが厳しいだけになかなか実行できずにいる。もし今回調べに入る尾根が使えるのであれば、甲府からのアクセスも1時間少々で済む。山頂までは日帰りでは無理だろうから、急登が終わる標高1,700mあたりまで行ければと思い出かけてみた。

今回登るのは護岸工事の向こう側に見える尾根。

護岸工事の脇を登り、適当に尾根に取り付くが、なんとなく道っぽいものがあった。

尾根に取り付くとその先は急登のカラマツ樹林帯。おそらく植林帯だろう。

見上げるようなカラマツ樹林帯の急登がひたすら続く。なんとなく作業道らしき踏み跡がところどころに残っている。

リンドウの葉。フデリンドウか?

ナギナタコウジュ(シソ科ナギナタコウジュ属)

イヌトウバナ(シソ科トウバナ属)

何故か一本だけホタルブクロ(キキョウ科ホタルブクロ属)

標高1,500m付近で平坦地に出た。林業作業の跡がある。
標高1,500m付近まで登ったところで平坦地に出た。時間は11時なのでまだ余裕はあるのだが、その先もまだまだカラマツの林が続いており単調な林に飽きてきた。とりあえずは登れそうだということはわかったので、ここで昼食をとって下りることにした。このようなバリアンスルートは登るよりも下りるほうが手強い。
急傾斜なので下りは速いが転倒したらかなり転げ落ちそうな斜面だ。標高1,300m付近に横方向に走る明らかな道がありそこをたどって進んでみると赤テープが付いていた。本日初めて見る目印だが、登山道では無くて作業用のテープのようだ。そのテープとは別の方向にロープが張られて杭が打たれているのが見えた。明らかに何かの作業の跡なのでそれを辿ってみると大きな護岸工事の真上に出てしまった。かなりの急斜面でとてもではないがここは下りられそうもない。裏側の土の斜面を見ると作業に使ったロープが残されておりこれを使って下りるが、そこはかなりの急斜面だ。しかし、そんな足場の悪いところに限って珍しい花が咲いている。

作業道らしき道をたどると赤テープがあった。その先にもテープが見えるが、さらにその先はかなりの急斜面になっている。

テープとは別方向の踏み跡をたどると護岸工事の真上に出てしまった。かなりの急斜面、途中には落石防止ネットが張ってありとてもではないが下りられない。

向こうに見える鋭鋒は鋸岳。

裏側の急斜面に作業用ロープが残されており、これを使って下りる。

こんな足場の悪い急斜面にこんな花が咲く。

秩父・リン・ドウ

なかなか咲いている姿を見せてくれない。

石灰岩の落ち葉混じりの斜面に点々と咲く。

開花した株は見つからず。
急斜面をやっと下りたと思ったらその先にまた難関が待っていた。またしても護岸工事の斜面だ。これはいちばん傾斜の緩いところを探して下りると、途中からロープが設置されていた。さらに最後の最後で、道路の法面工事の上に出てしまう。高さは4mほど、どこを見ても下りられる場所は無い。最後の最後で持って行ったザイルを出して壁を滑り降りた。無事林道に到着。

またしても護岸工事の上。

運良くロープが設置されていた。

最後の最後でザイルを出してセメントの法面を滑り降りた。
ほっと一安心、ザイルを片付けてザックを背負うと、おや、何か足りない。ストックを法面の上に置き忘れてきてしまった。法面のつなぎ目に少しだけ岩が露出しており、なんとか手がかかりそうだ。折角降りたのにその隙間に手をかけてまた壁を登ってストックを回収し、またザイルで下降した。あとは林道を1時間少々テクテクと歩いて車のところに戻った。時間は午後3時を少し過ぎており、1,500m付近で下山して正解だったと思う。

ブッドレアという外来種の花で吸蜜するスジボソヤマキチョウ
テープこそ付いてはいないが林業作業道らしきものがある白岩岳北東尾根、GPS頼りになんとか登れそうに見える。体力・気力とも充実した時、いつか釜無林道側のバリアンスルートを登ってみたいと思う。
この白岩岳は山頂からの眺望が素晴らしく、仙丈ケ岳と北岳が並んで見え、また鋸岳の鋭鋒の向こうに甲斐駒ケ岳の三角錐が見える写真撮影にも絶好の場所である。数年前からこの山頂で一夜を過ごし星空を眺めながら寝てみたいと思っているのだが、なにせルートが厳しいだけになかなか実行できずにいる。もし今回調べに入る尾根が使えるのであれば、甲府からのアクセスも1時間少々で済む。山頂までは日帰りでは無理だろうから、急登が終わる標高1,700mあたりまで行ければと思い出かけてみた。

今回登るのは護岸工事の向こう側に見える尾根。

護岸工事の脇を登り、適当に尾根に取り付くが、なんとなく道っぽいものがあった。

尾根に取り付くとその先は急登のカラマツ樹林帯。おそらく植林帯だろう。

見上げるようなカラマツ樹林帯の急登がひたすら続く。なんとなく作業道らしき踏み跡がところどころに残っている。

リンドウの葉。フデリンドウか?

ナギナタコウジュ(シソ科ナギナタコウジュ属)

イヌトウバナ(シソ科トウバナ属)

何故か一本だけホタルブクロ(キキョウ科ホタルブクロ属)

標高1,500m付近で平坦地に出た。林業作業の跡がある。
標高1,500m付近まで登ったところで平坦地に出た。時間は11時なのでまだ余裕はあるのだが、その先もまだまだカラマツの林が続いており単調な林に飽きてきた。とりあえずは登れそうだということはわかったので、ここで昼食をとって下りることにした。このようなバリアンスルートは登るよりも下りるほうが手強い。
急傾斜なので下りは速いが転倒したらかなり転げ落ちそうな斜面だ。標高1,300m付近に横方向に走る明らかな道がありそこをたどって進んでみると赤テープが付いていた。本日初めて見る目印だが、登山道では無くて作業用のテープのようだ。そのテープとは別の方向にロープが張られて杭が打たれているのが見えた。明らかに何かの作業の跡なのでそれを辿ってみると大きな護岸工事の真上に出てしまった。かなりの急斜面でとてもではないがここは下りられそうもない。裏側の土の斜面を見ると作業に使ったロープが残されておりこれを使って下りるが、そこはかなりの急斜面だ。しかし、そんな足場の悪いところに限って珍しい花が咲いている。

作業道らしき道をたどると赤テープがあった。その先にもテープが見えるが、さらにその先はかなりの急斜面になっている。

テープとは別方向の踏み跡をたどると護岸工事の真上に出てしまった。かなりの急斜面、途中には落石防止ネットが張ってありとてもではないが下りられない。

向こうに見える鋭鋒は鋸岳。

裏側の急斜面に作業用ロープが残されており、これを使って下りる。

こんな足場の悪い急斜面にこんな花が咲く。

秩父・リン・ドウ

なかなか咲いている姿を見せてくれない。

石灰岩の落ち葉混じりの斜面に点々と咲く。

開花した株は見つからず。
急斜面をやっと下りたと思ったらその先にまた難関が待っていた。またしても護岸工事の斜面だ。これはいちばん傾斜の緩いところを探して下りると、途中からロープが設置されていた。さらに最後の最後で、道路の法面工事の上に出てしまう。高さは4mほど、どこを見ても下りられる場所は無い。最後の最後で持って行ったザイルを出して壁を滑り降りた。無事林道に到着。

またしても護岸工事の上。

運良くロープが設置されていた。

最後の最後でザイルを出してセメントの法面を滑り降りた。
ほっと一安心、ザイルを片付けてザックを背負うと、おや、何か足りない。ストックを法面の上に置き忘れてきてしまった。法面のつなぎ目に少しだけ岩が露出しており、なんとか手がかかりそうだ。折角降りたのにその隙間に手をかけてまた壁を登ってストックを回収し、またザイルで下降した。あとは林道を1時間少々テクテクと歩いて車のところに戻った。時間は午後3時を少し過ぎており、1,500m付近で下山して正解だったと思う。

ブッドレアという外来種の花で吸蜜するスジボソヤマキチョウ
テープこそ付いてはいないが林業作業道らしきものがある白岩岳北東尾根、GPS頼りになんとか登れそうに見える。体力・気力とも充実した時、いつか釜無林道側のバリアンスルートを登ってみたいと思う。