山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

懲りずにまたまたまたティアラ撮影に朝霧高原へ  平成28年2月11日

2016年02月11日 | 番外編
 そろそろこのネタは皆さん飽きていることかと思うが、このしつこさが私の売りなのでお付き合いいただきたい。

 現在3連敗中の朝霧高原ティアラ、竜ヶ岳と石割山、さらに先日の雨ヶ岳を入れると7連敗である。朝霧高原のティアラにこだわるのは、ひとつの大きな疑問を持っているからで、それは富士山と太陽の大きさのマッチングである。富士山から距離が離れるほど剣ヶ峰や白山岳の尖りに対して太陽が大きくなるわけで、割れやすくなるのはわかる。そして富士山に近付くと、ちょうど剣ヶ峰の凹凸と山頂に立つ建物の湾曲に太陽が入り込んでティアラと呼ばれるいくつもに割れた光芒が出るのもわかる。それではその中間に当たる国道139号線富士宮道路ではどうなのだろうか?撮影してきた太陽の大きさから計算して理論的には撮れるはずなのだが本当に撮れるのかどうか?ここで撮れなければ1列後ろにある竜ヶ岳や毛無山塊でも撮れないのではないか?という疑問をずっと抱いていた。だから、朝霧高原139号線沿いからのティアラ、あるいは割れるダイヤモンド富士はなんとしても撮影してみたいのだ。

 今までの反省からカシミール3Dの太陽軌道を少しずつ変えながら、この日も朝霧高原に行く。空は雲ひとつない青空、ティアラ撮影には持って来いの条件だ。いつもはカメラ2本並べて望遠と中望遠の2種類で撮影するのだが、今回は剣ヶ峰頂点を通る軌道とやや左側から現れる軌道、距離にして約30m離れた位置でセットして、片方をタイマーコントローラ-セットして連続撮影、もう片方を自分でシャッターを押して撮ることにした。名付けて「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」作戦。


    EosM2に200㎜望遠レンズ装着して自分でシャッターを押して撮った画像。こちらが剣ヶ峰の中央を通る軌道のはずだ。


    出た!しかしわずかに右。


    トリーミングしてみると一応2つか3つに分かれているように見える。


    次のカット。しかしこれでは・・・。


    やはり失敗。

 GPSに記録しておいた場所の通りにカメラをセットし、この場所がいちばん割れる可能性が高いと思っていたのだが残念ながらまたまたまた失敗。

 もう1台のEos7Dのほうは最速秒速10コマ撮影可能なカメラなのだが、タイマーリモートコントローラーを使うと連写に設定しても秒速1枚強しか撮れなくなってしまう。しかも最大99枚までだ。それを承知で太陽が現れる予想時間の15秒前からシャッターを切り始めるように設定してあとはお任せ撮影にした。EosM2は右に寄ったのでこちらのカメラに期待がかかる。


    Eos7Dにボーグ300㎜天体望遠レンズを装着してタイマーリモートコントローラーお任せ撮影。


    こちらのレンズはピントが合うとかなりの解像度が出る。山頂の空気がよどんで辺縁がゆらめいているのが見える。


    始まった、しかしわずかに左。


    トリーミング画像。あと5mほど右だったか、と思ったがこれだけでは終わらなかった。 


    数カット後、剣ヶ峰の右からも光が現われた。


    トリーミング画像。割れている。


    次のカット。やっと撮れた、割れるダイヤモンド。


    トリーミング画像


    その次のカット。


    数カット後。もう終わっている。 

 ティアラと呼ばれる多数に割れるダイヤには程遠いが、課題であった割れるダイヤモンド富士の撮影にはなんとか成功した。ここで撮れるということはこの後ろの竜ヶ岳から毛無山の山塊でも確実に撮れるということだ。本日の撮影地からの軌道を良く見直して、今シーズンは無理としても次のシーズンには確実に山の上からの割れるダイヤモンド富士を撮影してみたいと思う。

コメント (12)
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富士山に沈む月齢2の月 籠坂峠  平成28年2月10日

2016年02月11日 | 星空
 前日の月齢1の月は太陽に近過ぎてどう計算しても甲府界隈で撮影するのは難しかった。そして今回狙ったのは月齢2の細月。日没後40分前後が地球照の月の撮影に一番適した時間で、あれこれとカシミール3Dで場所を探していると籠坂峠界隈で夕方6時ごろ富士山の左隅に沈んでくれそうだ。雪の積もる籠坂峠の駐車場に車を止めてカメラ2台を持って撮影地に向かう。


    55㎜レンズで撮影した月齢2の地球照の月。


    こちらは200㎜レンズ。


    200㎜レンズだとシャッタースピードを5秒にすると月が少し流れてしまう。3秒以内で切る必要がありそうだ。


    こちらは300㎜天体望遠レンズ。


    シャッタースピード1.3秒


    5秒で切るとかなり流れて月が不鮮明に見えてしまう。こちらは2秒以内で切る必要がありそうだ。


    富士山に傾く月齢2の地球照の月

 富士山に沈む地球照の月をできるだけ大きく撮ってやろうという目論見で、ここでボーグ300㎜天体望遠レンズにキャノン製2倍エクステンダーを装着してみた。これはピント合わせがかなり難しくて手こずっている間に月はもう富士山の近くまで来てしまっていた。シャッターを切るとパシャッというシャッター音が響いたがしかし・・・カメラのモニターに接続不良のエラーメッセージが出ている。レンズ接続部を拭きなおし再度シャッターを切るがまたしてもエラー。これは使えないのではないか??エクステンダーを取り外して撮影した時にはもう月は富士山に沈み始めていた。しかも露出が合わず。


    エクステンダーが使えず取り外して撮影した時にはもう月は富士山に沈み始めていた。


    パソコンで明るさを調整した画像。こういう撮影法もありかもしれない。

 職場に戻ってエクステンダーの接続部をきれいに拭きなおして再写してみたがやはりボーグレンズとキャノン製のエクステンダーはこのままでは使えないようだ。いろいろと細工を施して、何とか使えるように調整することは出来たが、焦点距離が伸びるほどブレ易くなり、シャッタースピードも速く切らなければならなくなるため、星空の撮影には追尾装置が必須になってくるのであろう。これからやろうとしている富士山とオリオン座大星雲やアンドロメダ大星雲の同時撮影はそう簡単には行かなそうだ。


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