山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

割れるダイヤモンド富士を求めて何度でも 朝霧高原

2016年02月26日 | 番外編
 平成28年2月11日に初めて朝霧高原から剣ヶ峰で割れるダイヤモンド富士の撮影に成功したが、これで満足したわけでは無くその後も3度朝霧高原に通っている。天候が悪くて撮影できなかった日もあったが、過去のデータを集積してカシミール3Dで太陽軌道と座標を割り出し、その座標をGPSに登録して撮影に行くことでかなりの確率で割れるダイヤの撮影が可能となってきた(と思う)。その中で富士山が撮影できた2日間の画像を公開する。


 2月17日

 朝霧高原道の駅に車を止めて三脚2本を担いでボーグ300㎜とキャノン200㎜レンズを装着してEos7Dと40Dの2台で撮影に臨んだ。この2台はタイマーリモートコントローラーをセットしてオートで撮影できるので1台にタイマーセットし、もう1台はその場所から約30m離れた場所で撮影を試みた。さらにもう1台、広角系のレンズを装着してEosM2を手持ちで撮るはずだった。ところが・・・日の出の時間を間違えたらしく、2台目をセットしてリモートコントローラーのタイマーを起動して数秒後、太陽が現れ始めてしまった。急いで1台のほうのシャッターを切りまくるがもう1台は起動するのにまだ1分半も時間が早い。こうして撮影できたのは200mmを装着した40Dのほうだけで、右に寄り過ぎてしまったがそれでも小さく割れてくれた。


    200㎜レンズ装着したEos40D試し撮り。


    タイマーをセットした途端に太陽が現われ、慌てて連写する。しかしわずかに右にずれている。


    数秒後の画像。小さく剣ヶ峰の左からも光が出ている。


    あと5~10m左だったが、とりあえずは割れるダイヤの撮影は成功。


    このレンズは光の出方は良いのだがフレアが出過ぎるのが難点。


    もう1台のEos7D+ボーグ300mm。タイマーのセット時間を間違えたため全く論外。剣ヶ峰の左側の突起で割れてその周辺の岩で多重分裂するはずだった。


    Eos40Dのほうの座標から再計算した太陽軌道。これよりももう少し左寄り。


 2月26日

 週末は毛無山で割れるダイヤを撮ろうとしたが失敗し、天候が回復したこの日に再び朝霧高原に行く。前回よりもやや左に軌道を修正してカメラをセットし、今度は太陽出現時間の約1分前からシャッターを切り始めるようにセットする。今回は場所がいまひとつで、両側に木のある間から垣間見る富士山を狙った。もう1台はそこから30m左のポジション、剣ヶ峰左から現れる多重分割ダイヤ(ティアラ)を狙う。2台目をセットして最初にセットしたカメラのほうを見ると・・・なんと、セットしたカメラの前にある建物から朝の炊事のためか、水蒸気がモクモクと上がり始めた。もはや場所を移動する時間は無し、そのまま撮影に臨む。


    Eos7D+ボーグ300㎜。山頂が輝きもうすぐダイヤが始まる。


    右から光が現われた。が、左の谷からも光が漏れている。


    割れるダイヤモンド富士。あと5mほど左で良かったがその位置は木があって撮影不能。


    トリーミング。


    その後は雲では無くて炊事の水蒸気が視界を阻む。


    この場所のGPS座標から再計算した太陽軌道。

 そしてもう1台のEos40D画像もほぼ狙った位置から太陽が現れたが、この日は富士山の山上に現われた霞の反射が強く、上向きに現われるはずだった光は霞の中に消えてしまった。


    これはもう始まっているはず。多重分割しているように見えるが、山上に現われた霞の光が強過ぎる。


    山上の光が弱ければ、おそらくいくつにも割れたダイヤになっていると思われる。


    トリーミング画像。下方向には4つか5つ光が出ているように見える。


    条件が良ければもう少しクリアに撮れたと思うのだが・・・いまいち。


    もう終わり。その間約5秒。
    

    撮影地点から再計算した太陽軌道。

 これにて一件落着とまでは行かないが、カメラ2台をセットすれば確率的に7割程度で割れる富士山を撮影できるレベルまで到達出来たかと思う。この7割という確率がこの割れるダイヤモンド富士を撮影するにあたっての当初の目標だった。確率7割ならば2回行けばまず撮影できるレベル、3人で2本ずつ三脚をセットすればほぼ確実に誰かが撮影できるレベルに到達できたと思っている。富士山までの距離や撮影する角度でまた状況は変わって来ると思うが、今期撮影出来なかった竜ヶ岳から毛無山山塊での割れるダイヤモンド富士撮影には大きく前進したと思う。 
    
コメント (2)
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