山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

田貫湖のパール富士  平成28年2月21日

2016年02月23日 | 番外編
 ダブルパール富士を撮影する機会はあまり無く、今回は都合良く日曜日の夕方にその機会がやって来た。しかも場所を選べばほぼ富士山の真ん中から現れるパールを撮影することができる。ただ問題なのは日没の15分から20分前くらいに月が現われてしまうため残照の赤く染まった富士山とパールを撮るにはこの場所は適さず、もう少し富士山に近付いて人穴あたりが適地となる。しかし、朝霧高原から撮るパールはこれからも毎月のように機会が訪れるわけで、ダブルパールの撮影機会はそう頻回に訪れるわけでは無い。月の出の時間は悪いがここは田貫湖を選択する。パール富士の撮影に興味を持っていたのぞむ先生と星見隊メンバーにも声をかけたが、来られるのはのぞむ先生だけのようだ。

 毛無山から下山後、朝霧高原道の駅で食事を済ませた後、田貫湖に向かう。予定通り午後3時に田貫湖に到着したが既に駐車場はいっぱいで路上にたくさんの車が止められている。運良く手前にある神社の駐車場に空きがあったのでそこに駐車してまずはのぞむ先生に電話する。既に場所取りしてスタンバイOKのようだ。ほとりの撮影予定地に向かって行くとのぞむ先生が手を振っている。場所取りしてあったポイントは私が狙っていた場所とほぼ同じ場所。真ん中から月が現われるのはもう少し先だが、残照に染まった頃の月を撮るには少し白山岳寄りの場所から月を出したほうが有利と考え、少し左寄りに構えるつもりだった。のぞむ先生のすぐ近くにかめら2台を並べてセットする。


    田貫湖に到着した頃は雲が巻いていてこれはダメだろうと諦めていたが、やがて雲は飛んでくれた。湖面が揺れるのでダブルパールは止めてこんな構図でと思っていたが。


    ボーグ300㎜天体望遠レンズ試し撮り。ピント合わせが難しいがようやく使い慣れて来た。


    こちらはCanon200㎜試し撮り。脱着でピントのダイヤルがずれないようにセロテープでダイヤルを固定しておいて撮影に備える。

 風が強く湖面が揺れていたのでダブルパールは無理だと思っていたのだが、夕暮れが近付くと風が穏やかになり、なんとか湖面に富士山が映るようになってきた。そこで1台のカメラを移動してのぞむ先生の三脚の真横にセットさせてもらった。ここならば湖面に映る富士山を入れながらパール富士が撮影できる。離れた場所で2台のカメラのシャッタを押すことは困難なので、こちらのカメラはタイマーリモートコントローラーで時間をセットして1秒間のインターバル撮影をお任せで行うようにする。そしてほぼ予定時刻の5時14分、月が富士山山頂に現われた。


    月が現われた。ボーグ300㎜レンズ。


    現われたのは少し左寄りだったが、ちょうど真ん中で月が全景を現しそうだ。


    田貫湖のパール富士


    ダブルパール富士。情景は良いが月が小さくて地味な感じに写ってしまう。やはりこういう情景は自分の目で見たほうが素晴らしい。


    富士山が少し染まって来たが月はどんどん昇ってしまう。


    1秒間のインターバル撮影で撮っていた画像を良く見直してみると・・・


    月の中を飛行機が飛んでいだ(トリーミング画像)。


    200㎜レンズに換える。


    残照に染まって来た頃にはもう200㎜レンズでは追い切れない。


    夕陽に染まった頃のダブルパール富士。

 撮影の前に偶然同じ場所に居合わせたお二人は私たちと同じGooのブログ仲間で、お一人はのぞむ先生が読者登録をされているクリスタルさん(ブログ:初心者の写真+)、もう一人は私も何度か訪れたことのあるsaiya24さん(ブログ:デジイチLife)だった。saiya24さんのブログは箱根の大観山に彗星の撮影に行こうと計画した時に参考にさせていただいた記憶がある。

 残照が消える頃にはもう月は高く昇ってしまっていた。本日ここまで。毛無山は失敗だったが田貫湖はまずまずの景色が楽しめた。
コメント (8)
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ダイヤモンド富士撮影ならず 毛無山  平成28年2月21日

2016年02月23日 | 山梨百名山
 予定では前日午後から登って山頂にテント泊だったのだがあいにく前日の天気は雨。結構な雨が降ってこれでは登れない。深夜12時を過ぎた頃から天候が回復してくるとの予報で、雲画像、気圧配置を見ても朝には富士山が姿を現してくれそうだ。深夜1時半に目覚ましをかけて起き、朝霧高原の毛無山登山口駐車場に向かう。甲府では雨が上がっていたが朝霧高原に行くとまだ小雨が降っていた。3時に登山口駐車場から出発できたのだが、まだ小雨が降っておりこれで急登の毛無山に登るには気が引けた。一旦あきらめて車で戻りかけたのだが、しかし・・・朝霧高原からダイヤを狙ったとしても、きっと毛無山に行かなかったことに後悔が残るに違いない。もはや時間が遅く山頂から7時ごろ昇るダイヤモンド富士には間に合わないだろう。しかし9合目下の展望台ならばギリギリ間に合うかも知れない。意を決して駐車場に戻り、3時30分に出発する。荷物を軽くすれば良かったのだが、既にザックの中にカメラ3台とレンズ3本を詰め込み、三脚2本を積んでおり今更詰め直す時間も惜しいのでそのまま担いで入山する。私としては急ぎ足で登ったつもりだったのだが・・・迷ってロスした30分は大きかった。

 4合目上のレスキューポイントから富士山が見え始め、朝霧高原は雲海の中に沈んでいた。荷物が重いのでここで水を500mlと食料を少しデポして行く。7合目あたりで夜が明けてもうヘッドライトは不要になった。目指す展望台は9合目の下、次第に山頂が輝き始めた富士山を振り返って見ながら必死で展望台を目指す。ふくらはぎが攣りそうになりつつ、ようやく展望台に着いた時には・・・3分及ばず、既に太陽は剣ヶ峰を超えて昇ってしまっていた。しかし富士山の後ろに薄雲が出ており、間に合ったとしてもおそらくはキラリと光るダイヤモンド富士にはならなかったであろう。展望台で撮影しながらここで30分ほど休憩し、あとは足に負担をかけないようにゆっくりと山頂に登った。午前8時、毛無山山頂に到着。


    毛無山9合目下の展望台から見る朝日。ダイヤの時間にはわずかに及ばず。


    富士山の後ろにある薄雲のため間に合ったとしてもおそらくはキラリと輝くダイヤにはならなかっただろう。それと、位置も剣ヶ峰から右にずれたはず。


    数分後には富士山裏側の雲は晴れた。朝霧高原を覆っていた雲海はほとんど消えてしまったが、駿河湾はまだ雲に覆われている。


    長者ヶ岳・天子ヶ岳に至る山並と雲海。そろそろのぞむ先生が田貫湖から登り始めた頃だろうか。


    地蔵峠ルートとの合流点。この季節に雪が無いのは初めて見た。


    毛無山山頂に到着。

 山頂に到着してまたまた休憩した後、富士山展望地の座標を記録するため三脚とカメラとGPSだけ持って大見岳に向かう。山頂から大見岳の間は草地が多く、富士山の眺望には事欠かないが狙っているのは剣ヶ峰か白山岳で割れるダイヤモンドなので正確な撮影場所の座標が必要になる。前日からテント泊していたならば、今回は白山岳で割れるダイヤを撮影する予定だった。撮影ポイントをGPSに登録してあったのだが残念無念撮影予定地までたどり着けなかった。


    山頂下の展望地から見る富士山


    大見岳側の大きな岩の上から見る富士山


    雲が流れて来たので彩雲を期待してしばらく眺めていたが、雲の出た位置が悪いらしく彩雲にはならず。


    白山岳で割れるダイヤモンドを狙うはずだったポイントから見る富士山。眺望はバッチリだったが到着できなかったことは本当に残念。


    毛無山最高点、大見岳山頂。
    
 大見岳から先は樹林帯になっていてぐっと下りになっていたため、そこまでで折り返して山頂に戻る。そろそろミスター毛無山さんが山頂に到着する時間だろうと見ていたのだが、珍しくこの日は姿が見えない。9時半に下山を開始し、9合目下の展望台でまた三脚とカメラをセットして撮影しながら30分ほど休憩する。


    毛無山山頂からの富士山。冬のダイヤモンドはまたおあずけ。雲海の上のダイヤもなかなか撮らせてくれない。


    9合目下の展望台からの富士山。やはり毛無山から見る富士山はこの界隈の山域でいちばん大きく見える。

 6合目付近でやはりあの方が登って来た。ミスター毛無山さんだ。一旦7合目まで登ったが所用で一度下りてまた登り返してきたそうだ。新たに7合目に展望台を造り、そこからの眺望がたいへん評判が良いと聞いた。知っていればそちらでダイヤモンドを狙ったのに残念。もう登り返して展望台を見に行く元気も無く、そのまま下山した。この日は下山後にもう1ヶ所撮影が控えている。


    4合目上のレスキューポイントから見る富士山。未明には朝霧高原が雲海に覆われていた。


    不動の滝。ここにも秋になると黄色い花が咲くらしいが、ルートが発見できず。


    1合目のスギ林の中でじっと私を見つめる黒い影、二ホンカモシカに遭遇。おいでおいでと手を差し出したが逃げて行ってしまった。シカたない。

 午後1時駐車場に到着。やはり毛無山の山塊は登るのに手強い。ふくらはぎに加えて膝も若干痛くなったが、意外と重い荷物を担いでも登れる自分に少しだけ自信を取り戻した。休日でこの山塊でダイヤモンドを撮影できる最後のチャンスだっただけに残念ではあるが、また秋に撮影の機会がやって来る。確実に撮影するにはやはり荷物は重くても山上テント泊が良さそうだ。


 この後朝霧高原道の駅で食事した後、田貫湖に向かう。のぞむ先生と合流だ。
コメント (2)
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