昨年見つけたこの花は徹底的な鹿の食害に遭ってほとんど目ぼしい花が咲かなくなってしまっている富士山外輪山のザレ地の中に咲いていた。シソ科の仲間だろうということは察しがついたが似たような植物はあるものの同じものは見つからない。しかもこのシラゲヒメジソという名前の花は私の持っている図鑑には名前が出て来なかった。

こんな広い道で迷うはずが無いのだが・・・帰りはまたえらいことに。

マムシ草の赤い実

高度を上げると上は雲の中。視界が悪く森の中は暗い。

現地に到着。霧で視界が悪い。人避けのロープは動物には全く効果が無く虚しく見える。
現地に到着した。昨年は残った草地の中にウメバチソウがちらほらと咲いていたが今年は1輪も見つからない。さらにナギナタコウジュも消滅しているようだ。ザレ地の中は鹿の踏み跡だらけだ。そのザレ地の中を見ると、小さな緑色の葉、時として紅葉して赤くなっている葉がたくさん出ている。

ザレ地にたくさん生えているシラゲヒメジソ

拡大。紅葉している葉もある。

さらに接写。

接写してトリーミング。白い毛を纏っている。

このザレ地のほとんどにこのシラゲヒメジソが生えていると思われる。
インターネットでこのシラゲヒメジソの画像を調べると、もっと大きい草が掲載されていて別物のように見える。この場所のこの花が小さいのは富士山の砂礫で構成されている特殊な土と、鹿の食害により小さくなってしまっているためと思われる。ここに生えているホタルブクロも地面を這うように花が咲いている。

アザミ平のホタルブクロ。ほとんど茎が伸びず地面を這うように花を咲かせている。
存分に観察して下山するが、途中の別の斜面にもこの花がありそうだったのでちょっと立ち寄った。樹林の中を横切れば元の登山道に簡単に戻れるだろうと思ったのだが・・・谷を越えて小尾根を2つほど越えたはずだがあの広い登山道に出ない。この日はGPSが見当たらず、感を頼りに樹林の中を歩くのは危険だろうと思ってはいたのだが、そのまま斜面をトラバースして行くと古い林業軌道跡に出くわした。これを下りればきっと元の登山道に戻れるだろうと思って一気に下ったが、一向に戻れる気配が無く高度はどんどん下がって行く。そのまま下りて行くと砂防工事の現場に出てその横に作業道がついていた。そこを進むと別荘地に抜け出た。コンパスで方角を見ると、下山するはずの尾根から90度近く北側に向かって歩いていた。抜け出た別荘地は山中湖の上にある富士急リゾート別荘地、ここからだと籠坂峠よりも山中湖のほうが距離が近い。止む無し、アスファルトの道をテクテクと40分かけて車を止めた籠坂峠まで歩くこととなってしまった。

砂防工事の上に出た。

工事用の道を進むとその先は富士急リゾートの別荘地。

やっと籠坂峠に行く道に出た。この日はこのアスファルト道歩きがいちばん疲れた。
GPSも地図も持たずに道の無い林の中を歩くのはやはり無謀であるが、この場所は静岡県側にさえ下りなければ必ず道に出ることがわかっているので強引に下りたが、想定していたよりも北側に出てしまった。雨が降らなくて良かった。
今回見てきたこのシラゲヒメジソは特殊な地質と環境下に生育しているため図鑑のものよりもきわめて背が低くて小さい。おそらくこの界隈には他にも自生地があると思うが、山梨県ではあまり頻繁に見かける花では無い。3年後の山梨県レッドデータブック書き換えの際には絶滅危惧種NTあたりに入ってくるかも知れない。

こんな広い道で迷うはずが無いのだが・・・帰りはまたえらいことに。

マムシ草の赤い実

高度を上げると上は雲の中。視界が悪く森の中は暗い。

現地に到着。霧で視界が悪い。人避けのロープは動物には全く効果が無く虚しく見える。
現地に到着した。昨年は残った草地の中にウメバチソウがちらほらと咲いていたが今年は1輪も見つからない。さらにナギナタコウジュも消滅しているようだ。ザレ地の中は鹿の踏み跡だらけだ。そのザレ地の中を見ると、小さな緑色の葉、時として紅葉して赤くなっている葉がたくさん出ている。

ザレ地にたくさん生えているシラゲヒメジソ

拡大。紅葉している葉もある。

さらに接写。

接写してトリーミング。白い毛を纏っている。

このザレ地のほとんどにこのシラゲヒメジソが生えていると思われる。
インターネットでこのシラゲヒメジソの画像を調べると、もっと大きい草が掲載されていて別物のように見える。この場所のこの花が小さいのは富士山の砂礫で構成されている特殊な土と、鹿の食害により小さくなってしまっているためと思われる。ここに生えているホタルブクロも地面を這うように花が咲いている。

アザミ平のホタルブクロ。ほとんど茎が伸びず地面を這うように花を咲かせている。
存分に観察して下山するが、途中の別の斜面にもこの花がありそうだったのでちょっと立ち寄った。樹林の中を横切れば元の登山道に簡単に戻れるだろうと思ったのだが・・・谷を越えて小尾根を2つほど越えたはずだがあの広い登山道に出ない。この日はGPSが見当たらず、感を頼りに樹林の中を歩くのは危険だろうと思ってはいたのだが、そのまま斜面をトラバースして行くと古い林業軌道跡に出くわした。これを下りればきっと元の登山道に戻れるだろうと思って一気に下ったが、一向に戻れる気配が無く高度はどんどん下がって行く。そのまま下りて行くと砂防工事の現場に出てその横に作業道がついていた。そこを進むと別荘地に抜け出た。コンパスで方角を見ると、下山するはずの尾根から90度近く北側に向かって歩いていた。抜け出た別荘地は山中湖の上にある富士急リゾート別荘地、ここからだと籠坂峠よりも山中湖のほうが距離が近い。止む無し、アスファルトの道をテクテクと40分かけて車を止めた籠坂峠まで歩くこととなってしまった。

砂防工事の上に出た。

工事用の道を進むとその先は富士急リゾートの別荘地。

やっと籠坂峠に行く道に出た。この日はこのアスファルト道歩きがいちばん疲れた。
GPSも地図も持たずに道の無い林の中を歩くのはやはり無謀であるが、この場所は静岡県側にさえ下りなければ必ず道に出ることがわかっているので強引に下りたが、想定していたよりも北側に出てしまった。雨が降らなくて良かった。
今回見てきたこのシラゲヒメジソは特殊な地質と環境下に生育しているため図鑑のものよりもきわめて背が低くて小さい。おそらくこの界隈には他にも自生地があると思うが、山梨県ではあまり頻繁に見かける花では無い。3年後の山梨県レッドデータブック書き換えの際には絶滅危惧種NTあたりに入ってくるかも知れない。