先日もこの山に剣ヶ峰で割れるダイヤモンド富士の撮影に訪れたばかりだが、その時は雪煙に邪魔されて失敗に終わった。今回狙うのは普通のダイヤモンド富士であるが、標高1,900mを越える御坂・天子山塊最高峰の毛無山からのダイヤモンド富士はまだ朝焼けが残っているうちにダイヤとなり、なんといっても目の前に聳え立つ富士山が大きく、より尖って見えるところが良い。
前日は午後から雨となった。暖かい陽気だったので山上で雪になるかどうかは微妙なところだったが、夜から未明にかけては気温が下がって樹氷になる可能性がある。かつ、ぐずついた天候が回復してくる時は雲海が広がり易く、この日は絶対にチャンスだろうと見ていた。朝霧高原道の駅に午後7時半に到着すると、まだ小雨が降っていたが、気温は5℃以上あり暖かい。山の上はどうなっているのだろうか?明朝2時起きで出発する予定なので、食事をとってさっさと寝ることにしたが、翌日の準備やら車中泊の寝床の準備やらで手こずり、結局寝たのは9時半になってしまった。
予定通り、未明2時に目覚まし時計で目を覚まし、軽く朝食をとって麓の毛無山登山口に向かう。3時前に出発できたのだが、アイゼンが入っていないのに気付き、戻って積み直したりしているうちに時間は3時15分になってしまった。ダイヤモンド富士になるのは午前7時ごろなので、もはや急がなければ間に合わない時間になってしまった。ただでさえ登るのに大変な山なのに、息を切らせながら必死で登ることとなる。9合目下の展望台に到着したのは6時20分、富士山の上に出た雲が赤く焼けてくれたが、三脚を出して撮影している余裕は無く、手持ちで撮って山頂に向かって急ぐ。
9合目展望台の朝。富士山の上に出た雲が赤く焼けた。
しっかり撮りたかったが三脚を出している時間的余裕が無く、手持ちで撮影して先を急ぐ。
毛無山山頂。朝焼けはまだ残っているが、だいぶ薄くなった。ダイヤまであと20分弱。目的地は山頂の向こう側。
樹氷になっていれば樹氷を入れて輝かせるような感じで撮りたかったが、昨日は山上も雨だったようで全く樹氷は付いていなかった。さらに、雲が無ければ雪原を前景にして撮ろうと思ったが、この雲では雪原が輝かない。ならば、高度感を優先させて裾野まで富士山が見える場所を選択し、山頂の向こうにある岩の上に乗って三脚を構えた。この場所だとダイヤが右に寄ってしまうのも承知の上である。
本日は左手の岩の上に陣取る。
ダイヤになる5分前に2本のカメラのセッティングが完了。毎度ながらギリギリの時間である。
山頂の裏側が輝き始めた。
雲の光り方から見てもう太陽が出ているはずだが、チカッという光は出ない。
朝焼けの雲が少し残っていたところは良かったが、ダイヤの光り方はいまいち。
思ったようなダイヤモンド富士にはなってくれなかった。
もう1台の200㎜レンズのほうも薄雲に阻まれて威力は発揮できず。
とりあえずは毛無山のダイヤモンド富士ゲットというところか。
しかし・・・これでは全く満足できず。
以前からこの山で狙っているダイヤモンド富士は雲海の上に出るダイヤモンドだが、未だに成功していない。今年は同じ山塊の雨ヶ岳でそれに近いものは撮影に成功したが、毛無山は雨ヶ岳よりも200m弱標高が高く、もっと凄い雲海の富士山が見られるのではないかと期待している。天候の回復してくるこの日を狙ったのだが、残念ながら今回のチャレンジは失敗に終わってしまった。チャレンジし続けていれば、いつかきっと見られる日が来ると信じている。
毛無山山頂で大休憩する。なんともいえない敗北感がある。もう少し早く登り着いてあの朝焼けを撮っていたら、もう少し満足していたかも知れない。
毛無山山頂。悔しいのでまた来ますよ。秋か、また来年。
今年の毛無山は雪が少なく、例年ならば地蔵峠側のルートは谷沿いが雪が深く、かつ雪崩をくらう可能性があるので冬季は使ったことが無かった。しかし、今年のこの雪ならば大丈夫なのではないだろうか?地蔵峠側に行くトレースもしっかりとあるので、今回は地蔵峠ルートで下山することにした。
地蔵峠上の展望地から見る富士山。なんとなく雲海っぽくなってきた。
地蔵峠の富士山。ここにも雪は無い。
富士山の上に雲が広がってきたが・・・笠雲にはならなかった。
地蔵峠展望地で休憩していると、地蔵峠ルートからミスター毛無山さん、ことK田さんが登って来た。先日毛無山に登った時もお会いしたばかりだが、今回はルートが違うので会えないだろうと思っていたのだが、まさかのこちらのルートを登って来られるとは、出会ってお互いにビックリした。昨年はなんと毛無山登頂260回だそうだ。凄すぎる!!地蔵峠から先のルートが凍っているので気をつけるようにとアドバイスをいただき、地蔵峠からの下り口で軽アイゼンを装着した。
地蔵峠。ここまでは雪が無いかあっても少しだけだった。しかし、この先の下りは・・・。
雪だらけ。しかもかなり凍り付いている。
カチカチのアイスバーン。雪が少ないとはいえ、アイゼン無しでは無事には帰れない。
プチ氷瀑とプチアイスブルー
こちらはなかなかの迫力。
初めて見る冬の比丘尼の滝。K田さんの話だと昔は全面凍ったそうだが、今年はダメだそうだ。それでも迫力は十分。
ダイヤモンド富士は思うようには撮れなかったが、凍る比丘尼の滝を見て少し気分が良くなった。いつかまたチャレンジ、いつかきっと凄い景色に出会えると信じている。
前日は午後から雨となった。暖かい陽気だったので山上で雪になるかどうかは微妙なところだったが、夜から未明にかけては気温が下がって樹氷になる可能性がある。かつ、ぐずついた天候が回復してくる時は雲海が広がり易く、この日は絶対にチャンスだろうと見ていた。朝霧高原道の駅に午後7時半に到着すると、まだ小雨が降っていたが、気温は5℃以上あり暖かい。山の上はどうなっているのだろうか?明朝2時起きで出発する予定なので、食事をとってさっさと寝ることにしたが、翌日の準備やら車中泊の寝床の準備やらで手こずり、結局寝たのは9時半になってしまった。
予定通り、未明2時に目覚まし時計で目を覚まし、軽く朝食をとって麓の毛無山登山口に向かう。3時前に出発できたのだが、アイゼンが入っていないのに気付き、戻って積み直したりしているうちに時間は3時15分になってしまった。ダイヤモンド富士になるのは午前7時ごろなので、もはや急がなければ間に合わない時間になってしまった。ただでさえ登るのに大変な山なのに、息を切らせながら必死で登ることとなる。9合目下の展望台に到着したのは6時20分、富士山の上に出た雲が赤く焼けてくれたが、三脚を出して撮影している余裕は無く、手持ちで撮って山頂に向かって急ぐ。
9合目展望台の朝。富士山の上に出た雲が赤く焼けた。
しっかり撮りたかったが三脚を出している時間的余裕が無く、手持ちで撮影して先を急ぐ。
毛無山山頂。朝焼けはまだ残っているが、だいぶ薄くなった。ダイヤまであと20分弱。目的地は山頂の向こう側。
樹氷になっていれば樹氷を入れて輝かせるような感じで撮りたかったが、昨日は山上も雨だったようで全く樹氷は付いていなかった。さらに、雲が無ければ雪原を前景にして撮ろうと思ったが、この雲では雪原が輝かない。ならば、高度感を優先させて裾野まで富士山が見える場所を選択し、山頂の向こうにある岩の上に乗って三脚を構えた。この場所だとダイヤが右に寄ってしまうのも承知の上である。
本日は左手の岩の上に陣取る。
ダイヤになる5分前に2本のカメラのセッティングが完了。毎度ながらギリギリの時間である。
山頂の裏側が輝き始めた。
雲の光り方から見てもう太陽が出ているはずだが、チカッという光は出ない。
朝焼けの雲が少し残っていたところは良かったが、ダイヤの光り方はいまいち。
思ったようなダイヤモンド富士にはなってくれなかった。
もう1台の200㎜レンズのほうも薄雲に阻まれて威力は発揮できず。
とりあえずは毛無山のダイヤモンド富士ゲットというところか。
しかし・・・これでは全く満足できず。
以前からこの山で狙っているダイヤモンド富士は雲海の上に出るダイヤモンドだが、未だに成功していない。今年は同じ山塊の雨ヶ岳でそれに近いものは撮影に成功したが、毛無山は雨ヶ岳よりも200m弱標高が高く、もっと凄い雲海の富士山が見られるのではないかと期待している。天候の回復してくるこの日を狙ったのだが、残念ながら今回のチャレンジは失敗に終わってしまった。チャレンジし続けていれば、いつかきっと見られる日が来ると信じている。
毛無山山頂で大休憩する。なんともいえない敗北感がある。もう少し早く登り着いてあの朝焼けを撮っていたら、もう少し満足していたかも知れない。
毛無山山頂。悔しいのでまた来ますよ。秋か、また来年。
今年の毛無山は雪が少なく、例年ならば地蔵峠側のルートは谷沿いが雪が深く、かつ雪崩をくらう可能性があるので冬季は使ったことが無かった。しかし、今年のこの雪ならば大丈夫なのではないだろうか?地蔵峠側に行くトレースもしっかりとあるので、今回は地蔵峠ルートで下山することにした。
地蔵峠上の展望地から見る富士山。なんとなく雲海っぽくなってきた。
地蔵峠の富士山。ここにも雪は無い。
富士山の上に雲が広がってきたが・・・笠雲にはならなかった。
地蔵峠展望地で休憩していると、地蔵峠ルートからミスター毛無山さん、ことK田さんが登って来た。先日毛無山に登った時もお会いしたばかりだが、今回はルートが違うので会えないだろうと思っていたのだが、まさかのこちらのルートを登って来られるとは、出会ってお互いにビックリした。昨年はなんと毛無山登頂260回だそうだ。凄すぎる!!地蔵峠から先のルートが凍っているので気をつけるようにとアドバイスをいただき、地蔵峠からの下り口で軽アイゼンを装着した。
地蔵峠。ここまでは雪が無いかあっても少しだけだった。しかし、この先の下りは・・・。
雪だらけ。しかもかなり凍り付いている。
カチカチのアイスバーン。雪が少ないとはいえ、アイゼン無しでは無事には帰れない。
プチ氷瀑とプチアイスブルー
こちらはなかなかの迫力。
初めて見る冬の比丘尼の滝。K田さんの話だと昔は全面凍ったそうだが、今年はダメだそうだ。それでも迫力は十分。
ダイヤモンド富士は思うようには撮れなかったが、凍る比丘尼の滝を見て少し気分が良くなった。いつかまたチャレンジ、いつかきっと凄い景色に出会えると信じている。