写真を撮るようになってから今回で4回目のチャンスとなる皆既月食であるが、過去の3回のうち皆既した月が見られたのは1度だけで1回は雲間からわずかに皆既直前の月が見えただけ、もう1回は厚い雲に阻まれて月は全く姿を現さなかった。今回も天気予報から見て望みは薄そうだったが、夕方のパール富士を朝霧高原まで撮影に出かけてみると以外にも月が姿を見せてくれた。これならば期待が出来そうだ。撮影を予定していた精進湖の湖畔に行くと、薄雲に隠されながらも月が見えており富士山は雲がかからずに綺麗に姿を現している。十分にチャンスはありそうだ。
今回の撮影に向けていろいろと準備を行ってきた。まずはレンズを新調する。エクステンダー装着したBorg300mm(600㎜望遠になる)は解像度に難点がありテレコンバーター装着したBorg71FL(570㎜相当)に変え、もう1本超広角のTokina 11-16mmを購入する。さらにはカメラ本体もEos80Dを購入する。愛用のEos7Dも機種が古くなり、修理にも2~3回出しているのでそろそろ限界に近いこともある。さらにはレンズの性能テストと一緒に月食の月撮影のシュミレーションも行ってきた。先日の1月27日に精進湖の湖畔で撮影した富士山頂に輝く月と今回の月食の月はほぼ同じ軌道を通過する。富士山頂に輝く月が撮れれば皆既した月食の月も撮れるということになる。これらの準備を行ってきて臨むのが今回の皆既月食であるが、十分に準備を行ってきたからと言って撮れるわけでは無い。一番心配していたのが天候だ。自然現象が相手の今回の景色は見られれば幸運と思ったほうが良いだろう。雲間から一瞬でも姿を現してくれればそれでも十分だと思っている。3台のカメラをセットして、いざ、月が欠けるのを待つ。
7時40分ごろに見上げる月と精進湖。雲を透かして月が見える。この雲で赤くなった月が見えるのかどうか疑問。
半分以上欠けた月。空が暗くなり星が輝く。
もうすぐ皆既する月。雲が流れて行くが雲の無い部分が多くなってきた。
皆既した赤い月。11㎜広角、横位置でギリギリ月食の月が入る。
富士山頂に昇る赤い月。今回撮りたかったカットのひとつ。この頃には上空の雲が晴れて星も輝いた。
車のテールランプで湖面が赤く映える。
皆既が終わった頃には雲が広がってしまう。
撮影のメインとなったのがEos7Dに搭載したBorg71FL(570㎜)である。皆既が8割ほどまでの明るい月ならばシャッタースピード1秒以下に調整して撮影可能だが、皆既を迎えると月の明るさが暗くなり、Iso感度を2000まで上げてもシャッタースピードが1秒を越えてしまう。2秒で切ると明らかに画像が流れていて鮮明な画像が得られなくなってしまう。さて、どうするか?
月食が始まった月
皆既直前の月。シャッタースピード1.3秒だと少し流れてしまう。
皆既した月。暗くなるためにどうしてもシャッタースピードが遅くなる。Iso感度2000まで上げて1.6秒で切るが明らかに画像は流れて不鮮明。
予定では簡易赤道儀スカイメモSをセットして月を追尾するはずだったのだが、雲が多くて北極星が見えず、極軸が合わせられないためにセットが出来なかった。ところが、皆既した一番良い時間帯にひとときだけ雲が晴れて北極星が見えてくれた。ここを逃さずに簡易赤道儀をセットして月の追尾撮影を行う。今度はかなり鮮明な画像が得られるようになった。
皆既月食の赤い月。Iso640、簡易赤道儀で10秒追尾。
もうすぐ皆既が終わる。月の下の部分が青っぽく染まる。
皆既終了直後の月。境目の部分に青緑色のバンドが出るターコイズ・フリンジ現象。今回捉えてみたかったのがこのブルーのバンド。
今回狙っていたブルーバンド、ターコイズ・フリンジ現象が写っていたのは2カットのみだった。簡易赤道儀がセットできたから撮れたが、北極星が現われなかったらこのカットを撮ることは出来なかったであろう。薄雲に阻まれて光が拡散し、画像もやや不鮮明ではあるがとりあえずは撮影成功である。
月食の行程の一覧。
全行程を撮影するつもりだったが皆既が終わって3分の1ほど月が現われたところで雲が多くなり月は不鮮明になってしまう。本日ここまで、早朝から頑張っていたが、この赤い月の輝きは凄く、眠気が吹き飛んだ。
次は今年7月にもう一度月食が起こる。今度は日の出の直前に皆既してそのまま月が沈んで行く月没帯食という現象が起こる。どんな色の月が見えるのだろうか?天候に恵まれることを祈りたい。
今回の撮影に向けていろいろと準備を行ってきた。まずはレンズを新調する。エクステンダー装着したBorg300mm(600㎜望遠になる)は解像度に難点がありテレコンバーター装着したBorg71FL(570㎜相当)に変え、もう1本超広角のTokina 11-16mmを購入する。さらにはカメラ本体もEos80Dを購入する。愛用のEos7Dも機種が古くなり、修理にも2~3回出しているのでそろそろ限界に近いこともある。さらにはレンズの性能テストと一緒に月食の月撮影のシュミレーションも行ってきた。先日の1月27日に精進湖の湖畔で撮影した富士山頂に輝く月と今回の月食の月はほぼ同じ軌道を通過する。富士山頂に輝く月が撮れれば皆既した月食の月も撮れるということになる。これらの準備を行ってきて臨むのが今回の皆既月食であるが、十分に準備を行ってきたからと言って撮れるわけでは無い。一番心配していたのが天候だ。自然現象が相手の今回の景色は見られれば幸運と思ったほうが良いだろう。雲間から一瞬でも姿を現してくれればそれでも十分だと思っている。3台のカメラをセットして、いざ、月が欠けるのを待つ。
7時40分ごろに見上げる月と精進湖。雲を透かして月が見える。この雲で赤くなった月が見えるのかどうか疑問。
半分以上欠けた月。空が暗くなり星が輝く。
もうすぐ皆既する月。雲が流れて行くが雲の無い部分が多くなってきた。
皆既した赤い月。11㎜広角、横位置でギリギリ月食の月が入る。
富士山頂に昇る赤い月。今回撮りたかったカットのひとつ。この頃には上空の雲が晴れて星も輝いた。
車のテールランプで湖面が赤く映える。
皆既が終わった頃には雲が広がってしまう。
撮影のメインとなったのがEos7Dに搭載したBorg71FL(570㎜)である。皆既が8割ほどまでの明るい月ならばシャッタースピード1秒以下に調整して撮影可能だが、皆既を迎えると月の明るさが暗くなり、Iso感度を2000まで上げてもシャッタースピードが1秒を越えてしまう。2秒で切ると明らかに画像が流れていて鮮明な画像が得られなくなってしまう。さて、どうするか?
月食が始まった月
皆既直前の月。シャッタースピード1.3秒だと少し流れてしまう。
皆既した月。暗くなるためにどうしてもシャッタースピードが遅くなる。Iso感度2000まで上げて1.6秒で切るが明らかに画像は流れて不鮮明。
予定では簡易赤道儀スカイメモSをセットして月を追尾するはずだったのだが、雲が多くて北極星が見えず、極軸が合わせられないためにセットが出来なかった。ところが、皆既した一番良い時間帯にひとときだけ雲が晴れて北極星が見えてくれた。ここを逃さずに簡易赤道儀をセットして月の追尾撮影を行う。今度はかなり鮮明な画像が得られるようになった。
皆既月食の赤い月。Iso640、簡易赤道儀で10秒追尾。
もうすぐ皆既が終わる。月の下の部分が青っぽく染まる。
皆既終了直後の月。境目の部分に青緑色のバンドが出るターコイズ・フリンジ現象。今回捉えてみたかったのがこのブルーのバンド。
今回狙っていたブルーバンド、ターコイズ・フリンジ現象が写っていたのは2カットのみだった。簡易赤道儀がセットできたから撮れたが、北極星が現われなかったらこのカットを撮ることは出来なかったであろう。薄雲に阻まれて光が拡散し、画像もやや不鮮明ではあるがとりあえずは撮影成功である。
月食の行程の一覧。
全行程を撮影するつもりだったが皆既が終わって3分の1ほど月が現われたところで雲が多くなり月は不鮮明になってしまう。本日ここまで、早朝から頑張っていたが、この赤い月の輝きは凄く、眠気が吹き飛んだ。
次は今年7月にもう一度月食が起こる。今度は日の出の直前に皆既してそのまま月が沈んで行く月没帯食という現象が起こる。どんな色の月が見えるのだろうか?天候に恵まれることを祈りたい。