今回の北岳は花を見ることが目的のひとつであるが、もうひとつ、北岳山頂に昇って来る天の川を見ることが大きな目的のひとつである。なにせ現在夕空に立ち昇って来る天の川を挟むように木星と土星の2つの惑星が輝いており、肩の小屋から見るとちょうどその2つの惑星が北岳山頂で輝く構図になる。さらに、夕方8時半ごろには北に位置する甲斐駒ケ岳の上を国際宇宙ステーションISSが通過して行くはずである。北岳を選択した理由はこの星空の構図がどこに行くか迷った山の中で最も良かったからである。
問題だったのはどのカメラを持って行くかだった。ミラーレスのEosM5が最も軽量で星空撮影用のレンズも取り揃えていて最も良かったのだが、花の撮影で酷使していたためセンサーを見てみたら埃だらけである。職場の顕微鏡を使いながら清除してみたがとても取り除けるようなレベルでは無く、今回はフルサイズミラーレスのEosRPを持って来た。問題なのは星撮り用のレンズが無いことだがネットで調べてみたところコネクターを接続するとAPS-Cサイズ用のEF-Sレンズが使えることがわかった。そこで今回は星撮り用にEF-S 17-55mm f2.8 のレンズを持って行くことにした。残念ながら超広角にはならず、フルサイズで25㎜相当の画角にしかならないがそれでも十分に撮れるはずだ。

仙丈ケ岳に沈む夕陽。夕方6時48分ごろの景色。カメラや携帯を持った人たちが大勢出てきてこの景色を眺めた。

日没後の仙丈ケ岳の空

夕方7時18分ごろ、北岳の左上に木星が輝き出した。
星空が輝き出すのは8時過ぎなので一旦小屋の部屋に戻ってすぐに寝られるように寝床の準備をして休憩する。8時10分、小屋の外に出ると天の川が流れているのが見える。見下ろす視界の下には雲と霞が残っているが空はスッキリと晴れて満天の星空が広がってくれた。さすがは標高3,000mの高所である。下界とは星の輝き方がまるで違う。夕方仙丈ケ岳の夕陽を一緒に眺めていたテント泊の若者2人も星空の撮影に出てきたところだったので、小屋から1段低い場所に移動して山小屋の明かりをカットしつつ3人で並んで天の川の撮影に挑んだ。

北岳の山頂を流れる天の川。天の川を挟んで右側のいちばん明るい星が木星、左側に居るのが土星である。

北側の甲斐駒ケ岳の空。甲斐駒ケ岳の真上、画像ギリギリで輝いているのが北極星、画像の右端にはカシオペア座が輝いている。

北極星の下にある白い筋が国際宇宙ステーションISS。もう少し広い画角が欲しかったが今回の装備ではこれが限界。

甲斐駒ケ岳の上を舞うISS。12枚を比較明合成。

もう一度北岳に立ち昇る天の川。

雲海と霞に浮かぶ富士山。甲府盆地の町灯りがうまく遮られている。明朝はこちら側に昇って来るオリオン座が期待できそうだ。
9時半まで辛抱すれば北岳の上に真直ぐに立ち昇る天の川が見られるのだがそこまで粘ってしまうと睡眠時間が足りなくなる。めっきり寝不足には弱くなったので最低5時間は寝ておかないと明日の行動に支障が出てしまう。撮影途中の8時半に睡眠薬を飲んで9時少し前に撤収して寝床に入る。9時10分には眠りにつき、ぐっすりと寝ることが出来た。明朝は3時半に東の空にオリオン座が昇って来る。3時15分に起床して撮影に出る予定である。(2日目に続く)
問題だったのはどのカメラを持って行くかだった。ミラーレスのEosM5が最も軽量で星空撮影用のレンズも取り揃えていて最も良かったのだが、花の撮影で酷使していたためセンサーを見てみたら埃だらけである。職場の顕微鏡を使いながら清除してみたがとても取り除けるようなレベルでは無く、今回はフルサイズミラーレスのEosRPを持って来た。問題なのは星撮り用のレンズが無いことだがネットで調べてみたところコネクターを接続するとAPS-Cサイズ用のEF-Sレンズが使えることがわかった。そこで今回は星撮り用にEF-S 17-55mm f2.8 のレンズを持って行くことにした。残念ながら超広角にはならず、フルサイズで25㎜相当の画角にしかならないがそれでも十分に撮れるはずだ。

仙丈ケ岳に沈む夕陽。夕方6時48分ごろの景色。カメラや携帯を持った人たちが大勢出てきてこの景色を眺めた。

日没後の仙丈ケ岳の空

夕方7時18分ごろ、北岳の左上に木星が輝き出した。
星空が輝き出すのは8時過ぎなので一旦小屋の部屋に戻ってすぐに寝られるように寝床の準備をして休憩する。8時10分、小屋の外に出ると天の川が流れているのが見える。見下ろす視界の下には雲と霞が残っているが空はスッキリと晴れて満天の星空が広がってくれた。さすがは標高3,000mの高所である。下界とは星の輝き方がまるで違う。夕方仙丈ケ岳の夕陽を一緒に眺めていたテント泊の若者2人も星空の撮影に出てきたところだったので、小屋から1段低い場所に移動して山小屋の明かりをカットしつつ3人で並んで天の川の撮影に挑んだ。

北岳の山頂を流れる天の川。天の川を挟んで右側のいちばん明るい星が木星、左側に居るのが土星である。

北側の甲斐駒ケ岳の空。甲斐駒ケ岳の真上、画像ギリギリで輝いているのが北極星、画像の右端にはカシオペア座が輝いている。

北極星の下にある白い筋が国際宇宙ステーションISS。もう少し広い画角が欲しかったが今回の装備ではこれが限界。

甲斐駒ケ岳の上を舞うISS。12枚を比較明合成。

もう一度北岳に立ち昇る天の川。

雲海と霞に浮かぶ富士山。甲府盆地の町灯りがうまく遮られている。明朝はこちら側に昇って来るオリオン座が期待できそうだ。
9時半まで辛抱すれば北岳の上に真直ぐに立ち昇る天の川が見られるのだがそこまで粘ってしまうと睡眠時間が足りなくなる。めっきり寝不足には弱くなったので最低5時間は寝ておかないと明日の行動に支障が出てしまう。撮影途中の8時半に睡眠薬を飲んで9時少し前に撤収して寝床に入る。9時10分には眠りにつき、ぐっすりと寝ることが出来た。明朝は3時半に東の空にオリオン座が昇って来る。3時15分に起床して撮影に出る予定である。(2日目に続く)