山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

今度こそは・・・? 高下の割れるダイヤモンド富士  令和1年12月28日

2019年12月30日 | ダイヤモンド富士
 天気予報、雲画像を見てもこの日はスッキリとした晴れの予報である。心配なのは西高東低の冬型気圧配置で風が強いということである。雪煙がどの程度舞うのか、これは撮ってみないと分からない。計算上は富士川町高下で割れるダイヤモンド富士が撮影出来るのは12月30日までである。この日以降の天気予報を見る限りでは明日の朝が微妙な天気、最終日の30日は天気が悪そうである。おそらくは白山岳で割れるダイヤモンド富士が撮れるチャンスはこの日が最後になるであろう。ダイヤの30分前に現地到着し、GPS片手に撮影地を探るが・・・いちばん良い位置は前方に木があって撮影不能である。少し右に寄ってカメラ3台をセットする。


    スッキリと晴れ渡った空、空気の透明度も良い。これならば・・・行けそうだと思ったが。


    山頂が輝き出した。光っているのは雪煙で思ったよりも多い。


    ダイヤが輝き出す。100㎜望遠でも何となく割れているように見えなくも無い。


    普通のダイヤモンド富士・・・ではあるが


    これでも普通に美しい。


    もう山頂から離れている。あっという間である。

 さて、あと2台のカメラではどう写っているのだろうか?

 570㎜望遠レンズ画像









 200㎜望遠レンズ画像









 心配した雪煙が多かったこと、特に白山岳左側に大きく棚引いたことと、少しポジションが右に寄ったことで左側の光芒がいまひとつだったことはあるのだが、とりあえずは光が割れて光芒を放つダイヤの撮影には成功した、と言って良いかと思う。昨年はまともに光芒が出るダイヤには恵まれなかっただけに今年はまだ良かったと言えるかも知れない。地球温暖化と気象の変化により、年々割れるダイヤモンド富士は撮影が難しくなって行くように思える。


    白山岳で割れる富士川町高下のダイヤモンド富士。

 また来年会いましょう。


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武田神社近傍のシダを再訪する  令和1年12月27日

2019年12月30日 | シダの仲間
 この日の夕方は道志村の神奈川県県境付近にある鳥井立、あるいは高尾山まで行けば夕暮れのダイヤモンド富士に続いて月齢0.9の細月が富士山山頂付近に沈んで行く姿が見られるはずだった。しかし、午後1時の富士山ライブカメラを見ると富士山山頂は雲に覆われて見えていない。これは無理だろうと諦めて出かけなかったところ、午後の3時を過ぎた頃から雲が晴れて綺麗な富士山が姿を現してきた。しかし既に時遅し、今から移動しても鳥井立も高尾山も間に合わない。少しばかり意気消沈しながら、先日シダの師匠に案内していただきながらもまだ消化不良に終わっている武田神社近傍の山に生育しているシダを観察に出かける。今回の目的はまだ十分に観察できていないソーラスの確認と教えてもらったが見落としているハシゴシダの確認である。


    見下ろす武田神社周辺の史跡発掘跡と南アルプス。角度的に富士山は見えないが、武田神社あたりからは綺麗な富士山が姿を現していた。


    固まってたくさん生えているタチシノブ。確認できたのはこの場所だけ。


    細長いソーラスは包膜に覆われていた。


    この手のハナワラビは全てフユノハナワラビで、色が赤ければアカハナワラビと思っていたがそうでは無いらしい。右側の葉は赤っぽく色付いている。


    葉の辺縁を見ると鋸歯がある。これはアカハナワラビの特徴で、冬に赤く色付き、春になるとまた緑色に戻るらしい。上の画像に写っているのはいずれもアカハナワラビ。(➡オオハナワラビの間違い)


    ベニシダであるが、これは普通のベニシダかオオベニシダか?


    紅色っぽいソーラスが葉の裏全体に付いている。


    最下羽片の付け根の部分。茎と最下羽片葉軸の距離が近く、これはベニシダと思われる。実際にはどちらか分からないものが多い。


    前回撮影してきたがソーラスを確認しておらず何だか分からなかったシダ。


    オオクジャクシダではないかと思ったがそんな難しいシダ毛は無く、フモトシダらしい。


    フモトシダの大株。


    これが前回見落としていたハシゴシダ。


    ソーラスは小羽片のやや辺縁寄りに配列する。葉は柔らか目で小羽片最下部の上向き裂片がいちばん大きい特徴がある。


    同じくハシゴシダ。あまり大きくはならない。


    オオイタチシダ。変異が多く同定が難しいシダ。この株は光沢がある。


    裏側にびっしりと付着したソーラス。


    胞子嚢包膜の形で判別出来るらしいがまだそのレベルには至らず。


    中軸や根元の鱗片は平面状、ないしは一部袋状と書かれているが、もう少し見比べてみないと良く分からない。


    これも確認しておきたかったアマクサシダ。


    夕陽射すアマクサシダ。


    小羽片の辺縁に包膜が付いているが胞子はまだ見えていないようである。


    尾根に取り付く。躑躅ヶ崎亭跡の祠。


    竜華の峰と呼ばれるこの尾根を登ってみたかったが既に日没近く、ここまでで撤退する。

 さらに先に進めばハカタシダや確認しておきたかったオオハナワラビがあるはずなのだが出発時間が遅く日没時間となってしまった。冬の間にシダを探して歩くならば、この周辺のように常緑樹が生えている林床を歩くのがいちばんの方法なのではないかと思う。
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