山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

夕暮れの篠井山から見る富士山  令和1年12月8日

2019年12月09日 | 山梨百名山
 南部町には着生ランを含めた変わった植物のほかに珍しいシダもたくさんあるらしいのだが、どこをどう探せば良いのか見当がつかない。おそらくは福士川とその支流を含めた川沿いがいちばん怪しいとは思っており、この篠井山もおそらく絶滅危惧種を含めた珍しいシダが生育しているだろうと思っている。今回はその下見もあるのだが、年明けの1月に篠井山でパール富士がみられる日がありその際のルートの下見を含めて登ってみることにした。富士川町で朝のダイヤモンド富士撮影後、午前中に登り始めるはずだったのだが、林道の撮影地探索や高下の撮影場所確認、さらには十谷周辺の富士山展望地などを探し廻っているとあっという間に時刻は12時になってしまった。篠井山の奥山温泉側登山口到着は午後1時近くになった。


    奥山温泉側の篠井山登山口。ここから登るのは10数年ぶりである。


    不撓不屈の滝


    橋をいくつか渡る。


    明源の滝


    こういうしっかりとした橋は問題無いが・・・


    このような不安定な橋は暗い夜道を下山するときに不安あり。右上の石を渡渉する。


    篠井山山頂。


    篠井山山頂から見る富士山。右上には月が出ている。

 ほぼコースタイム通りの2時間25分で山頂に到着した。シダを探しながら登ってきたのだがスタート時間が遅く時間も差し迫っていたこともありゆっくりとは探していられず、目ぼしいシダは発見できなかった。

 以前登ったときは山頂付近のルートが藪っぽくてかき分けて登ったような記憶があったのだが、現在はきわめて良く整備された歩き易いルートになっていた。ちょっと迷いそうなところといえば沢を渡る2ヶ所だけだろう。これならば日が暮れてから下山しても問題ない。日没まで1時間少々あるが、富士山がきれいに見えていることだし、ここは山頂で日暮れを待ってから夜道を下山することにしよう。


    時間があったので隣のピークにある神社に行ってみる。


    国土地理院地図では廃道扱いとなっている御堂ルートの下山口を確認。


    何ヶ所か崩落個所があるこの難ルートを使う人が年間にどのくらいいるのだろう?いつか登ってきてみたいとは思うが勇気がいる。


    夕暮れが迫る篠井山山頂に戻る。左下に見えている山影は影篠井山。


    次第に焼けてきた富士山


    夕映えの富士山。


    残照の富士山。夕焼けの空が美しかった。


    さらに美しいアースシャドウがたなびく。


    アースシャドウの富士山。これを見て本日は撤退。

 待った甲斐があって美しい夕映えの富士山と夕空、さらにはアースシャドウの空を堪能することが出来た。こんな景色が見られるから何度失敗してもまた山の上の景色が見たくなるのである。ヘッドライトを点灯して夜道を下山するが、整備された道は全迷うことは無く、1時間で登山口まで下山した。朝のダイヤモンド富士、夕映えの富士山と、今日は良い1日だった。1月のパール富士もこんな天気になってくれることを願いたい。

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富士川町の林道から見る剣ヶ峰で割れるダイヤモンド富士  令和1年12月8日

2019年12月09日 | ダイヤモンド富士
 そろそろ富士川町高下界隈でダイヤモンド富士の季節を迎える。その前に、今回訪問したのはその上を走っている林道であるが、正確には林道からでは無くて林道から20~30分歩いて斜面を登った伐採地からである。前日は雨や雪が降ってもおかしくないどんよりとした空だったが、衛星画像から見てこの日は朝から晴れると予想され、早朝4時半に起床して撮影地に向かった。林道の途中にはダイヤモンド富士狙いのカメラマンが3本の三脚を立ててスタンバイしている姿も見かけられた。まだ薄暗いうちにヘッドライトを点灯して撮影地の斜面に登り付く。3台のカメラを設置するのだが伐採地で植林した木が背丈を増していて平坦地が見つからず、不安定な場所で三脚を設置したためセッティングに手こずり、ダイヤモンド富士ギリギリの時間にやっとセットが完了した。


    200㎜望遠でも朝霧高原と違って富士山はこの程度の大きさにしかならない。


    剣ヶ峰左側からチカリと光が現れたところ。


    こちらは1,140㎜超望遠。フルサイズのカメラだとこのレンズ長でも富士山山頂が画角の中に収まる。


    剣ヶ峰右からも光が現れる。


    同上


    見事に2つ割れ。もう少し右寄りのポジションで良かったのだが前方に背の高い木があってこのポジションしか取れず。


    同上。1,140㎜だと長過ぎて光芒が画角の中に収まりきれなかった。


    光が癒合したころに左右が均等な光芒が現れる。


    70㎜レンズで捉えた剣ヶ峰ダイヤモンド富士


    左右に背の高い木が立っているこんなポジションからの撮影だった。

 GPSに登録した場所はあと5mほど右寄りのポジションだったがその場所は前方の木が邪魔する上に植林の木も邪魔してポジション取りが出来なかった。しかし朝霧高原とは違って距離が遠いのでその程度のずれでもダイヤは十分に割れてくれる。なによりも良かったのは天候に恵まれて空気が澄んでいたことだろう。高下からだと太陽は剣ヶ峰まで来ず、白山岳で割れるダイヤしか撮影できないが、こちら側の林道は剣ヶ峰で割れるダイヤの撮影機会が年末年始に何度か訪れるところが良いところである。

 ほかに良い撮影地が無いかどうか、林道の先のほうまで歩いてみたが、残念ながら林道周辺の木々が茂っていて良い場所は見つからなかった。花の季節にはもう遅いが一緒に見て歩いてみた。


    冷え込んだ今朝はシモバシラが育っていた。


    シモバシラ群生に朝日が当たる。


    アケボノソウの咲き残りと思うが、小型のうえに花弁がしぼみかけていて別物のように見える。


    センブリか?これは来年確認しないと確定できない。


    初めて見る大型のシダ。


    毛の生えた軸と短い柄を持った葉。ミドリヒメワラビと思われる。絶滅危惧種では無かった。

 高下の白山岳で割れるダイヤモンド富士は12月14日から始まる。帰り際に場所も確認してきた。昨年は一度も満足なものが撮れなかっただけに今年は良い写真が撮れればと思う。
コメント (2)
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