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山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

山梨県に生育しているヒメワラビの仲間たち  令和2年2月27日

2020年02月27日 | シダの仲間
 「ヒメワラビ」という名前がついているシダの仲間は山梨県では8種類あるらしい。同じ名前が付いているだけあって形は確かに似ているものが多いのだが、それぞれに科が違っていたりするので同じヒメワラビといってもなかなか判別が難しく、図鑑やネットで調べてもすぐに忘れてしまって、次に見た時にこれは何ヒメワラビか名前が出て来ないことがほとんどである。今回は8種類のヒメワラビのうち、今まで見てきた5種類を自分自身の整理のために掲載したい。間違っているところもあると思うのでそのつもりで記事を見ていただきたい。

 山梨県に生育しているヒメワラビの名の付くシダは以下の8種類である。

1.ヒメワラビ(ヒメシダ科ヒメワラビ属)
2.ミドリヒメワラビ(ヒメシダ科ヒメワラビ属)
3.タチヒメワラビ(ヒメシダ科タチヒメワラビ属)
4.イワヒメワラビ(コバノイシカグマ科イワヒメワラビ属)
5.キヨスミヒメワラビ(オシダ科キヨスミヒメワラビ属)
6.ヤマヒメワラビ(ナヨシダ科)
7.オオヒメワラビ(メシダ科シケシダ属)
8.オオヒメワラビモドキ(メシダ科シケシダ属)

 このうち、判別が間違っていなければ今までに見てきたのは1,2,4,5,6の5種類である。また3、6は山梨県絶滅危惧種に入っている。

1.ヒメワラビ(ヒメシダ科ヒメワラビ属)

    ヒメワラビ(武田神社近傍、令和1年12月)。枯れかけていてやや黄色っぽく紅葉していた。


    羽片の軸には翼がある。また、小羽片の付け根のところには茎が無い。鱗片やソーラスは撮影していないので夏以降に再訪の必要がある。

2.ミドリヒメワラビ(ヒメシダ科ヒメワラビ属)

    ミドリヒメワラビ(甲府市中道町、令和2年1月)。夏緑生のシダなのでほとんど枯れかけていた。本来は緑色のシダだが黄色味がかっていた。


    ヒメワラビに似ていて羽片の軸に翼がある。違うのは小羽片の付け根のところに茎があること。


    葉軸にほとんど毛がないところも違いなのかも知れない。


    枯れかけていたこともあるが、鱗片はほとんど無かった。

4.イワヒメワラビ(コバノイシカグマ科イワヒメワラビ属)

    イワヒメワラビ(富士川町林道、令和2年1月) 夏緑生のシダで枯れかかっていた。


    県南部では群生が見られるが甲府市界隈でも普通に見かける。


    ソーラスは裂片の間あたりに付着する。葉軸や中軸に毛が多いのが特徴。


    同じくイワヒメワラビ(甲府市中道町、令和2年1月)。同じ1月でもまだ元気な個体に出会えた。


    羽片の軸に翼は無い。


    小羽片の根元には短い茎がある。軸に毛が多い。


    鱗片は薄く、毛が生えているように見える。

5.キヨスミヒメワラビ(オシダ科キヨスミヒメワラビ属)

    キヨスミヒメワラビ(南部町、令和2年2月) 常緑性のシダだが痛んでいるものが多かった。


    翼が無く小羽片に短い茎があるところ、毛が多いところはイワヒメワラビに似ている。ソーラスは真ん中寄りに付着している。


    決定的に違うのはこの根元近い茎に付着した白くて幅広い鱗片である。


    一見して何かゴワゴワしていてヒメワラビにしては強そうな感じがする。

6.ヤマヒメワラビ(ナヨシダ科)

    ヤマヒメワラビ(西沢渓谷、令和1年9月) 上記のヒメワラビとはちょっと違う感じを受ける。


    やや大き目のソーラスが辺縁にまばらに付着する。まだ知識が無いうちに歩いたのでこれがヤマヒメワラビとは知らず観察不十分である。

 ひとまずは「見てきた」という程度のシダ観察と写真である。夏緑生のものが多くて判別にはちょっと無理なものもあるのだが、次にこれらのシダを見かけた時にはしっかりと観察してきたいと思う。とりあえずは整理のための中間報告である。


コメント (2)
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