南部町の沢から下山して次の目ぼしを付けていた沢沿いの林道に到着したのは午後3時を過ぎていた。林道は車のGPSには描出されない細い林道で、先がどうなっているのかは分からないが入り口に立っていた看板には「通り抜けできません」と書かれていた。沢に沿って走る細い林道を進むと、やがて沢の水は細くなって林道は沢から離れて山に登るようになっていた。林道脇のスペースに車を止めて沢筋とその先の林道を少し歩いてみる。沢の中は水量が少なく傾斜が緩く、しかも上流は竹藪になっている。これを登ってもあまり目ぼしいものは無さそうである。一方の山側に登って行く林道脇にはオオカナワラビとその近くにヘラシダが生えているのを確認した。撮影器具を車に取りに行き、林道を時間の許すところまで歩いてみることにする。
古そうな林道だが、車のGPSには出て来ないうえにガーミンGPSでもこのあたりは道が出て来ない。
林道脇に生えていたオオカナワラビ。少し痛んでいるのが残念。
しかし、ソーラスはしっかりと観察できる。小羽片の辺縁寄りにソーラスが付着している。
ヘラシダがあちらこちらに生えている。
ヘラシダとオオカナワラビ?
林道沿いにも点々とオオカナワラビ。とこの時は思っていたが・・・葉が厚くてゴワゴワしていて何となく違うような気がしていた。
この個体のソーラス。撮影に熱中していて観察が不十分だった。小羽片の中肋寄りにソーラスが付着しており別のシダであることに気付かなかった。
何だか分からないイノデ
たぶん普通のイノデだと思う。
ベニシダ
コシダ
緑色の光沢が美しいカナワラビの仲間、ミドリカナワラビ。
まだ若いミドリカナワラビがたくさん生えている。以前に訪れた沢では1株しか見つからなかったがこちらには結構普通にある。
下がミドリカナワラビ、上に立っているのがオオカナワラビ・・・と思っていたが・・・。
葉を触ってみるとゴワゴワと固く先端部の突起が痛いほどである。何か違うが、良く見てみれば頂羽片がはっきりしない。
そういえば、オオカナワラビはハカタシダに比べて葉が少し薄目で柔らかいと師匠が言っていたのを思い出した。こんなに固い葉をしているということは別物なのではないかとこの時に思った。良く観察し直してみると、ほとんどの個体が先端部の葉が傷んでいるものの、オオカナワラビのように細長い頂羽片ではなくて次第に細くなっていることが分かった。そしてソーラスの付き方も全く違う。帰って来てから図鑑とネットで調べてみて、これは初見のオニカナワラビであることが判明した。小羽片の切れ込みもオオカナワラビほどはっきりせず、ハカタシダに近いところも違いである。山梨県では珍しいシダであることは間違い無い。
頂羽片がはっきりしないこのシダはオニカナワラビと判明した。
他にこんなのも生えていた。
オオバノハチジョウシダ。成体を見るのは初めてである。ソーラスはまだ付いていなかった。
芽立ちの葉が出ているのでまだ若いのだろう。以前に見た幼体は交配して1年目の葉なのではないかと思う。
時刻は4時半を過ぎて森の中は薄暗くなってきたため、撤退となった。林道の上部のほうではガーミンGPSに林道が描出され、さらに先に行くともう少し大きな林道に抜け出られるようであるが、おそらく崩落か何かで通行止めになっているのであろう。本日最初に入った沢は期待外れだったが、こちらの林道は珍しいシダをいくつも見ることが出来て満足だった。ただ、オニカナワラビは痛んでいるものが多かったうえにその気で気合を入れて撮影していないので、再訪してじっくりと撮り直したいと思っている。次回訪問時はヤマヒルの餌食になること必至であろう。
古そうな林道だが、車のGPSには出て来ないうえにガーミンGPSでもこのあたりは道が出て来ない。
林道脇に生えていたオオカナワラビ。少し痛んでいるのが残念。
しかし、ソーラスはしっかりと観察できる。小羽片の辺縁寄りにソーラスが付着している。
ヘラシダがあちらこちらに生えている。
ヘラシダとオオカナワラビ?
林道沿いにも点々とオオカナワラビ。とこの時は思っていたが・・・葉が厚くてゴワゴワしていて何となく違うような気がしていた。
この個体のソーラス。撮影に熱中していて観察が不十分だった。小羽片の中肋寄りにソーラスが付着しており別のシダであることに気付かなかった。
何だか分からないイノデ
たぶん普通のイノデだと思う。
ベニシダ
コシダ
緑色の光沢が美しいカナワラビの仲間、ミドリカナワラビ。
まだ若いミドリカナワラビがたくさん生えている。以前に訪れた沢では1株しか見つからなかったがこちらには結構普通にある。
下がミドリカナワラビ、上に立っているのがオオカナワラビ・・・と思っていたが・・・。
葉を触ってみるとゴワゴワと固く先端部の突起が痛いほどである。何か違うが、良く見てみれば頂羽片がはっきりしない。
そういえば、オオカナワラビはハカタシダに比べて葉が少し薄目で柔らかいと師匠が言っていたのを思い出した。こんなに固い葉をしているということは別物なのではないかとこの時に思った。良く観察し直してみると、ほとんどの個体が先端部の葉が傷んでいるものの、オオカナワラビのように細長い頂羽片ではなくて次第に細くなっていることが分かった。そしてソーラスの付き方も全く違う。帰って来てから図鑑とネットで調べてみて、これは初見のオニカナワラビであることが判明した。小羽片の切れ込みもオオカナワラビほどはっきりせず、ハカタシダに近いところも違いである。山梨県では珍しいシダであることは間違い無い。
頂羽片がはっきりしないこのシダはオニカナワラビと判明した。
他にこんなのも生えていた。
オオバノハチジョウシダ。成体を見るのは初めてである。ソーラスはまだ付いていなかった。
芽立ちの葉が出ているのでまだ若いのだろう。以前に見た幼体は交配して1年目の葉なのではないかと思う。
時刻は4時半を過ぎて森の中は薄暗くなってきたため、撤退となった。林道の上部のほうではガーミンGPSに林道が描出され、さらに先に行くともう少し大きな林道に抜け出られるようであるが、おそらく崩落か何かで通行止めになっているのであろう。本日最初に入った沢は期待外れだったが、こちらの林道は珍しいシダをいくつも見ることが出来て満足だった。ただ、オニカナワラビは痛んでいるものが多かったうえにその気で気合を入れて撮影していないので、再訪してじっくりと撮り直したいと思っている。次回訪問時はヤマヒルの餌食になること必至であろう。