絶滅危惧ⅠA類のランは美しいものが多いと思うが、ⅠB類はさらに美しいランが揃っていると思う。簡単に見つかるわけでは無いがそれほど難しいわけでも無いところも人気の高い理由なのではないかと思う。
キンラン
甲府市の市街地からさほど遠く無い湯村山に生育しているが年々数が減って危機的な状況にある。盗掘だけでなく鹿の食害も受けており、さらには山肌の乾燥化や笹の増殖による環境の変化も影響している。ギンランとともに、将来的にはⅠA類になる可能性が高いランのひとつだと思っている。

湯村山のキンラン。背が高く黄色が鮮やかな目立つラン。何ヶ所か囲って保護しているが増殖する気配が無い。

キンランの名にふさわしく、黄色が鮮やかなラン。
カヤラン
山梨県県南部では比較的良く見かける着生ランであるが、形が小さいためにあまり目に触れない。梅の木に良く生育しているが沢沿いではカシの木の高いところや杉の木にも着生している。

梅の木に着生したカヤラン

小型であるが美しいランである。

見つけると嬉しいが、個体数は結構ある。
フウラン
山梨県県南部で稀に見かける着生ランである。カヤの木やシダレザクラの木に着生していることが多い。長い尾を引く姿が美しい純白のランである。

カヤの木に着生したフウランの大株。

長い尾を引く姿が美しい。

こちらはシダレザクラの幹に着生したフウラン。
ベニカヤラン、別名マツラン
富士山樹海の森のごく限られた場所に生育している着生ランである。生育地での個体数は多い。ハウチワカエデの幹を好んで着生する。

高い木の幹に着生するベニカヤラン、別名マツラン

ハチが吸蜜している。

6月ごろに花は紅色に色付く。これがベニカヤランの由縁である。
マメヅタラン
山梨県県南部に生育する着生ランで、個体数は少ない。葉はシダのマメヅタに酷似しており、花を咲かせないと区別が難しい。

木の幹に着生したマメヅタラン。一緒に生えているシダはシノブ。

高い木の上に生育するので探すのは難しく、花が咲かないとマメヅタとの区別が難しい。一緒に生えているのはビロードシダ。

トリーミング画像。確かにランの形をしている。
セッコク
盗掘によって激減してしまった着生ランである。高い木の上や人の近付けない渓谷の絶壁に残っている。

渓谷の絶壁に生育しているセッコク

かつてはたくさんあったと聞くが、今ではなかなか出会えなくなっている。
ベニシュスラン
山梨県県南部の渓谷沿いの苔の生した岩壁を好んで生育しているランである。2018年版レッドデータブックから新たに絶滅危惧種として登録された。長いくちばしのようなピンク色の花も美しいが細かい網目模様が入った葉も美しいランである。

苔生した渓谷の岩壁に生育するベニシュスラン

花も美しいが網目模様の葉も美しい。
コイチヨウラン
標高の高い苔生したツガの森を好んで生育する。富士山樹海の森でも比較的良く見かけ、小さくて華奢なので見つけにくいが個体数は比較的多い。

甲斐駒ケ岳黒戸尾根のツガの森で見かけたコイチヨウラン

苔の生えた少し湿った斜面を好む
スズムシソウ
山梨県では南東部寄りの地域に生育している。個体数はあまり多いとは言えず、減少傾向にある。

スギの林床に生育していたスズムシソウ

同上。場所によっては個体数が激減して消滅の危機にある。
コアツモリソウ
スズムシソウと同じような場所に生育しているが富士山樹海の森の中にも生育している。生育地では群生しており個体数もそこそこにある。

群生してはいるが、どっさり、というわけでは無い。

葉の下に花を付けるコアツモリソウ。花の形はアツモリソウというよりもクマガイソウである。
ニョホウチドリ
標高2,000m前後の高山帯に生育する高山植物である。八ヶ岳、奥秩父、大菩薩山系、南アルプスなど、広範囲に生育しているが生育地での個体数は少ない。特に大菩薩山系では笹に飲まれつつあり、減少傾向にある。

八ヶ岳で見たニョホウチドリ。本来は草地を好んで生育するランである。
ツチアケビ
葉緑素を持たない菌従属栄養植物である。茶色い茎と花弁であまり綺麗そうには見えないが、開花した黄色い唇弁はそれなりに美しい。結実するとバナナのような細長い実をつける。

ツチアケビ。広葉樹林の林床に稀に生える。

開花した花はそれなりに美しい。
山梨県の絶滅危惧ⅠB類に登録されているラン科植物は24種類あり、そのうち22種類を見てきた。残り2種類のうちひとつはオオバナオオヤマサギソウというランであり、これを探すのはちょっと難しい。おおよその場所は聞いているが藪に飲まれて消滅してしまったとも聞いている。なにせ環境省ⅠA類の植物なのでそう簡単には見つからないであろうし、次のレッドデータブック書き換えではおそらくⅠA類に変更になるであろう。今年見られれば良いのだが、気合を入れて探さないと難しそうである。シダと違ってラン科植物は綺麗な花を咲かせるだけに華がある。
キンラン
甲府市の市街地からさほど遠く無い湯村山に生育しているが年々数が減って危機的な状況にある。盗掘だけでなく鹿の食害も受けており、さらには山肌の乾燥化や笹の増殖による環境の変化も影響している。ギンランとともに、将来的にはⅠA類になる可能性が高いランのひとつだと思っている。

湯村山のキンラン。背が高く黄色が鮮やかな目立つラン。何ヶ所か囲って保護しているが増殖する気配が無い。

キンランの名にふさわしく、黄色が鮮やかなラン。
カヤラン
山梨県県南部では比較的良く見かける着生ランであるが、形が小さいためにあまり目に触れない。梅の木に良く生育しているが沢沿いではカシの木の高いところや杉の木にも着生している。

梅の木に着生したカヤラン

小型であるが美しいランである。

見つけると嬉しいが、個体数は結構ある。
フウラン
山梨県県南部で稀に見かける着生ランである。カヤの木やシダレザクラの木に着生していることが多い。長い尾を引く姿が美しい純白のランである。

カヤの木に着生したフウランの大株。

長い尾を引く姿が美しい。

こちらはシダレザクラの幹に着生したフウラン。
ベニカヤラン、別名マツラン
富士山樹海の森のごく限られた場所に生育している着生ランである。生育地での個体数は多い。ハウチワカエデの幹を好んで着生する。

高い木の幹に着生するベニカヤラン、別名マツラン

ハチが吸蜜している。

6月ごろに花は紅色に色付く。これがベニカヤランの由縁である。
マメヅタラン
山梨県県南部に生育する着生ランで、個体数は少ない。葉はシダのマメヅタに酷似しており、花を咲かせないと区別が難しい。

木の幹に着生したマメヅタラン。一緒に生えているシダはシノブ。

高い木の上に生育するので探すのは難しく、花が咲かないとマメヅタとの区別が難しい。一緒に生えているのはビロードシダ。

トリーミング画像。確かにランの形をしている。
セッコク
盗掘によって激減してしまった着生ランである。高い木の上や人の近付けない渓谷の絶壁に残っている。

渓谷の絶壁に生育しているセッコク

かつてはたくさんあったと聞くが、今ではなかなか出会えなくなっている。
ベニシュスラン
山梨県県南部の渓谷沿いの苔の生した岩壁を好んで生育しているランである。2018年版レッドデータブックから新たに絶滅危惧種として登録された。長いくちばしのようなピンク色の花も美しいが細かい網目模様が入った葉も美しいランである。

苔生した渓谷の岩壁に生育するベニシュスラン

花も美しいが網目模様の葉も美しい。
コイチヨウラン
標高の高い苔生したツガの森を好んで生育する。富士山樹海の森でも比較的良く見かけ、小さくて華奢なので見つけにくいが個体数は比較的多い。

甲斐駒ケ岳黒戸尾根のツガの森で見かけたコイチヨウラン

苔の生えた少し湿った斜面を好む
スズムシソウ
山梨県では南東部寄りの地域に生育している。個体数はあまり多いとは言えず、減少傾向にある。

スギの林床に生育していたスズムシソウ

同上。場所によっては個体数が激減して消滅の危機にある。
コアツモリソウ
スズムシソウと同じような場所に生育しているが富士山樹海の森の中にも生育している。生育地では群生しており個体数もそこそこにある。

群生してはいるが、どっさり、というわけでは無い。

葉の下に花を付けるコアツモリソウ。花の形はアツモリソウというよりもクマガイソウである。
ニョホウチドリ
標高2,000m前後の高山帯に生育する高山植物である。八ヶ岳、奥秩父、大菩薩山系、南アルプスなど、広範囲に生育しているが生育地での個体数は少ない。特に大菩薩山系では笹に飲まれつつあり、減少傾向にある。

八ヶ岳で見たニョホウチドリ。本来は草地を好んで生育するランである。
ツチアケビ
葉緑素を持たない菌従属栄養植物である。茶色い茎と花弁であまり綺麗そうには見えないが、開花した黄色い唇弁はそれなりに美しい。結実するとバナナのような細長い実をつける。

ツチアケビ。広葉樹林の林床に稀に生える。

開花した花はそれなりに美しい。
山梨県の絶滅危惧ⅠB類に登録されているラン科植物は24種類あり、そのうち22種類を見てきた。残り2種類のうちひとつはオオバナオオヤマサギソウというランであり、これを探すのはちょっと難しい。おおよその場所は聞いているが藪に飲まれて消滅してしまったとも聞いている。なにせ環境省ⅠA類の植物なのでそう簡単には見つからないであろうし、次のレッドデータブック書き換えではおそらくⅠA類に変更になるであろう。今年見られれば良いのだが、気合を入れて探さないと難しそうである。シダと違ってラン科植物は綺麗な花を咲かせるだけに華がある。