山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

ミヤマハナワラビ(ハナヤスリ科)

2021年09月09日 | シダ類
 やや明るいシラビソの低木の林床に生育している夏緑性のシダである。共通茎の高さは3〜5㎝。栄養葉はほぼ全裂し、小羽片は線形で鈍鋸歯があり、2 〜 5 対で先端は鈍頭である。胞子葉は 2 回羽状に分岐し、多数の球形の胞子嚢をつける。全長は 5 〜 15㎝と小さなシダである。山梨県では富士山の狭い箇所に生育しており、個体数はきわめて少ない。


    ミヤマハナワラビ 令和3年7月 富士山で撮影


    同上 同じ株


    栄養葉はほぼ全裂し、小羽片には鈍鋸歯がある。球形の胞子嚢を付けるがこの個体はまだ未成熟である。


    まだ栄養葉を展開していない個体。

 小さいうえに個体数が少なく、見つけ出すのは非常に難しいシダである。

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ヒゲハリスゲ(カヤツリグサ科 )

2021年09月09日 | カヤツリグサ科
 高山帯の乾いた草地に生育する多年草である。匍匐枝はなくやや密に小株をつくる。茎は細く直立し、高さ10 ~ 30㎝。葉は内側に巻き糸状に細く見える。小穂は 10 個ほどで、頂小穂は雄性、側小穂は雌雄性。他のスゲ類と違って果胞は袋状にならない。山梨県では北岳と八ケ岳に生育しているが個体数はあまり多く無い。


    岩の間の草地に生育していたヒゲハリスゲ 令和3年6月 北岳で撮影


    同上 葉は巻いて細く見え、10個ほどの小穂が頂部に並んで付く。頂小穂は雄性で側小穂は雌性である。


    令和3年8月 八ヶ岳で撮影。砂礫地の草地に生育していた。


    同上 果期の小穂。果胞は袋状にならない。


    令和3年8月 北岳で撮影

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ヒメカワズスゲ(カヤツリグサ科)

2021年09月09日 | カヤツリグサ科
 高山帯の水湿地に生育する多年草。茎は細く、高さ15 ~ 30㎝で、稜はざらつく。小穂は雌雄性で多数の雌花と基部に少数の雄花を付ける。穂状花序で、小穂は 無柄で2 ~ 7 個をまばらに付ける。果胞は淡緑色のちに褐色に変わる。山梨県では北岳周辺に生育しており、個体数は比較的多い。


    ヒメカワズスゲ 令和3年6月 北岳で撮影


    群生するヒメカワズスゲ


    山梨県では高山性湿地が少ないが、生育地での個体数は比較的多い。


    雌雄性の小穂。上部に多数の雌花と基部に少数の雄花を付ける。


    果期の小穂

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