山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

オオバボダイジュ (アオイ科 )Tilia maximowicziana Shiras.

2024年01月14日 | 樹木類
 山地帯の落葉広葉樹林中に生育する落葉高木である。普通は高さ6 ~ 8mだが、大きいものでは25mになる。本年枝には淡黄褐色の柔らかい星状毛が密生する。葉は互生し、長さ7 ~ 13㎝、幅 6 ~ 11㎝の心円形、先は 尾状に尖り基部は歪んだハート形で、縁は鋭い鋸歯がある。冬芽の芽鱗や枝にも星状毛がある。葉の裏面は星状毛が密生、脈腋には毛叢がある。樹皮は縦方向に浅い溝が入り、老木では浅くひび割れる。 6 ~ 7 月、6 ~ 10㎝の集散花序を出し、淡黄色の花をつける。花序の柄に狭長楕円形の総苞葉がつく。嵯峨塩に生育しているものは山梨県自然記念物に指定されている。山梨県が南限となる分布限界種である。

 2018年山梨県カテゴリー:準絶滅危惧(NT)  2005年山梨県カテゴリー: 準絶滅危惧(NT)   2017:環境省カテゴリー:なし

    オオバボダイジュの樹 令和6年6月 笛吹市で撮影

    花を咲かせ始めたオオバボダイジュ

    咲き始めたばかりの花

    淡黄色の花。花序の柄に狭長楕円形の総苞葉がつく。

    黄葉したオオバボダイジュ  2023年10月 笛吹市で撮影

    黄葉し始めたオオバボダイジュの葉

    オオバボダイジュの実。球形の実が成る。

    幹は縦方向に浅く溝が入る。シナノキのようにひび割れない。

    葉は基部が歪んだハート形をしている。

    脈腋には毛叢がある。

    葉裏には星状毛が密生する。シナノキやボダイジュの葉裏には毛が無い。






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

キレハマネキグサ (シソ科) Loxocalyx ambiguus (Makino) Makino var. laciniatus H.Hara

2024年01月14日 | 絶滅危惧種
  神奈川県以西に分布し、やや湿り気のある林床や林縁などに生育する多年草である。草丈は 40 ~ 70㎝。葉は対生し有柄、葉身は長さ3 ~ 7㎝の三角状広卵形から円形、切れ込みは浅裂から深裂する。花は葉腋に1 ~ 3 個つき、花冠は長さ18 ~ 20㎜で暗紅紫色。 葉の切れ込みが特に深いものをキレハマネキグサ、浅いものをマネキグサという。しかし、同じ場所に両方の葉が混在しているようにも見え、明確にキレハマネキグサとマネキグサを分けるのは難しいと思われる。花期は 8 ~ 9 月。鹿の食害を受けており減少傾向にある。

 2018年山梨県カテゴリー :絶滅危惧ⅠB 類(EN)  2005年山梨県カテゴリー :絶滅危惧Ⅰ B 類(EN)  2017年環境省カテゴリー:なし

    キレハマネキグサと思わしき個体  2023年8月 南アルプスで撮影


    花はマネキグサと変わらないが葉の切れ込みが深く先端部が尖っている。


    これもキレハマネキグサと思わしき個体

    葉の切れ込みがやや深く先端が尖っている。しかし、下に付いている葉や左側に見える葉の先端部は尖っていない。

    こちらも同様に上部の葉の先端は尖っているが下部は尖っていない。

    同じ場所に生えていた別株。こちらはマネキグサと変わらないように見える。

 明瞭な線引きが難しく、同じ場所でも葉の切れ込みが深いものと浅いもの、葉の先端部が尖るものと尖らないものがある。分ける必要があるのかどうか疑問である。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする