いつだったかは覚えていないが、雨ヶ岳に星空の撮影に行こうとテントを担いで登っている時に、佛峠側のマイナールート(バリアンスルートと言ったほうが良いかもしれない)から登って来たという2人組に出会った。山頂から見るそちら側の尾根は笹が深くてとても歩けるようなルートには見えないが、笹籔は山頂のほんの一部だけで途中までは普通の登山道があるという話を聞いた。ネットで調べてみると、本栖湖湖畔から佛峠を経て釜額(かまびたい)という集落に至るルートはかつての古道で、山梨県の峠道文化の森に指定されているルートだった。さらに佛峠から御飯峠というところまではまともな道があるようで、御飯峠には本栖湖畔と栃代集落を結ぶ道が交差している。問題はその先だろうが、地図で見る限りでは尾根通しの一本道だろう。本ルートがある端足峠(はしたとうげ)側と傾斜もほとんど変わらない。いつか歩いてみたいと思っていたのだがなかなか決心がつかず、遂に行ってみることに意を決して出発する。
8時20分本栖湖湖畔の駐車場を出発。入り口を探して湖畔のアスファルト道を歩いていると容易に「佛峠ヲ経テ釜額ニ至ル」と書かれた古い標柱を見つけた。入り口こそまともな林道に見えたがその先ですぐに不明瞭な道となり、砂防堤の上を越えて進むと明瞭な道に出た。もう少し先にはこの道に入る入り口があったようだ。
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本栖湖畔から見る雨ヶ岳の三角錐。正規ルートは左側の端足峠から登るルートだが、今回は右側に見えるコブを越えて右の稜線を登る。
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入り口の標柱発見。ここから入山。
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砂防堤の上を越える。このあたりは道が不明瞭。
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そのすぐ先で明瞭な道と合流する。このルートの入り口がおそらくもう少し先にあったのだろう。
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修復したばかりと思われるルート。普通の道です。
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稜線に到着。この少し手前に分岐があって、そこを左に曲がれば佛峠に至ったのだろう。中ノ倉ルートを見るため、もう少し先の分岐まで行って戻る。
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佛峠。本栖湖畔から釜額(かまびたい)に至るルートが横切る。その先の登山道は整備良好。
佛峠に到着すると、ネットで検索した以上に良好な道がついていた。木の階段道を登って行くと、作業員3人が木階段設置工事の真最中で、雨ヶ岳まで行くことを告げて先に進む。御飯峠のルートを聞いてみたがそこは行ったことがないのでわからないと言っていた。
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思っていた以上にまともなルート。
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大きなブナが立つ。
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ところどころ看板があるが、これは御飯峠まで。
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こちらの面白い看板もところどころに付いていた。
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御飯峠。やや広い森の中の広場。本栖湖畔から栃代に至るルートが横切るが、いずれも明瞭な道だった。
御飯峠から先はバリアンスルートの様相を呈するようになるが、左手に本栖湖を見ながらひたすら尾根通しに歩くといった感じだ。テープがところどころ付けられているが、最低鞍部に至る手前のピークで右手から来る尾根にもピンクテープが付いている。最初は誤ってそちらのルートに入り込んでしまったが、雨ヶ岳からどんどん遠ざかってしまうので、ここでGPSを取り出して位置を確認するとやはり別尾根に入り込んでいることがわかる。どうやら栃代側からこのピークに登るバリアンスルートがあるようだ。ピークまで登り返して予定のルートに戻り、先に進む。
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林の向こうに見える富士山。
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こちらは雨ヶ岳。聳え立つように見える。
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最低鞍部。ここからが本番、雨ヶ岳の急登が始まる。
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結構な急登。テープがついている。
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最初は急だが、その先は比較的緩い傾斜の尾根が続く。幅広い尾根はところどころ広場のようになっている。
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左手下方に見える本栖湖。
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標高1,700m付近。苔の生えた岩が広がる。クサノ・オウバ・野菊がありそうな環境なので、この岩の上を探しながら歩くと・・・右足が攣った。
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野菊は無く、あったのはバイカオウレンの葉。
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話に聞いていた通り、笹籔は山頂のほんの一部のみ。
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雨ヶ岳山頂到着。久しぶりに味わう達成感のある登山。
12時50分、雨ヶ岳山頂に到着した。4時間30分かかったことになるが、私にすれば上出来だ。故意に足場の悪いところを歩き足が攣るアクシデントがあったが、あまり疲れは無い。霞の上に浮かんだ美しい富士山が出迎えてくれた。昼食をとって30分ほど休憩して下山だ。端足峠側の正規ルートを下る。
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雨ヶ岳の富士山。
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ダケカンバを前景に入れたこの構図でのダイヤモンド富士を狙っているが、2度山頂泊でトライしていずれも失敗に終わっている。
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山頂直下の紅葉と富士山。
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ナナカマドの実。
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端足峠。高度が下がると富士山も霞んで見える。
端足峠に到着した時にメールが入る。なんと、花見隊メンバーがムラサキの花を見に山中湖界隈の山に来ているという。2組とも私のブログを見てやって来たそうで、山上でばったりだそうだ。私のほうはまだ下山に1時間ほどかかりそうなので、メンバー行きつけの喫茶店写ば写ばで合流することにする。途中でキッコウハグマの花を見つけて撮影したり、近道をしようとしてかえって遠周りになったりということがあったが、午後3時40分、無事下山。
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小さな株ばかりだが、キッコウハグマ。山梨の山にもあった。
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御飯峠を経て栃代に至る道はここを行けば良いらしい。このあたりで短絡しようとして失敗。かえって遠周りになってしまった。
写ば写ばに向かい、sanaeさん、みちほさんの花見隊メンバーと合流する。入院・検査を終えたトシちゃんも元気そうでなによりだ。この季節、あまり目ぼしい花も無く、明日の予定は皆それぞれおすすめのところが無くて、ゆっくり山・花談義してこの日は解散となった。
今年は目ぼしい彗星や天体現象が無いのだが、冬季は星見隊に姿を変えてまた集結したいと思う。それにしても皆さん、山梨が好きですね~。
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今回歩いたルート。反時計回りに周回。 累積標高差1,030m、距離8.7km
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8時20分本栖湖湖畔の駐車場を出発。入り口を探して湖畔のアスファルト道を歩いていると容易に「佛峠ヲ経テ釜額ニ至ル」と書かれた古い標柱を見つけた。入り口こそまともな林道に見えたがその先ですぐに不明瞭な道となり、砂防堤の上を越えて進むと明瞭な道に出た。もう少し先にはこの道に入る入り口があったようだ。
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本栖湖畔から見る雨ヶ岳の三角錐。正規ルートは左側の端足峠から登るルートだが、今回は右側に見えるコブを越えて右の稜線を登る。
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入り口の標柱発見。ここから入山。
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砂防堤の上を越える。このあたりは道が不明瞭。
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そのすぐ先で明瞭な道と合流する。このルートの入り口がおそらくもう少し先にあったのだろう。
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修復したばかりと思われるルート。普通の道です。
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稜線に到着。この少し手前に分岐があって、そこを左に曲がれば佛峠に至ったのだろう。中ノ倉ルートを見るため、もう少し先の分岐まで行って戻る。
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佛峠。本栖湖畔から釜額(かまびたい)に至るルートが横切る。その先の登山道は整備良好。
佛峠に到着すると、ネットで検索した以上に良好な道がついていた。木の階段道を登って行くと、作業員3人が木階段設置工事の真最中で、雨ヶ岳まで行くことを告げて先に進む。御飯峠のルートを聞いてみたがそこは行ったことがないのでわからないと言っていた。
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思っていた以上にまともなルート。
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大きなブナが立つ。
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ところどころ看板があるが、これは御飯峠まで。
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こちらの面白い看板もところどころに付いていた。
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御飯峠。やや広い森の中の広場。本栖湖畔から栃代に至るルートが横切るが、いずれも明瞭な道だった。
御飯峠から先はバリアンスルートの様相を呈するようになるが、左手に本栖湖を見ながらひたすら尾根通しに歩くといった感じだ。テープがところどころ付けられているが、最低鞍部に至る手前のピークで右手から来る尾根にもピンクテープが付いている。最初は誤ってそちらのルートに入り込んでしまったが、雨ヶ岳からどんどん遠ざかってしまうので、ここでGPSを取り出して位置を確認するとやはり別尾根に入り込んでいることがわかる。どうやら栃代側からこのピークに登るバリアンスルートがあるようだ。ピークまで登り返して予定のルートに戻り、先に進む。
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林の向こうに見える富士山。
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こちらは雨ヶ岳。聳え立つように見える。
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最低鞍部。ここからが本番、雨ヶ岳の急登が始まる。
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結構な急登。テープがついている。
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最初は急だが、その先は比較的緩い傾斜の尾根が続く。幅広い尾根はところどころ広場のようになっている。
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左手下方に見える本栖湖。
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標高1,700m付近。苔の生えた岩が広がる。クサノ・オウバ・野菊がありそうな環境なので、この岩の上を探しながら歩くと・・・右足が攣った。
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野菊は無く、あったのはバイカオウレンの葉。
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話に聞いていた通り、笹籔は山頂のほんの一部のみ。
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雨ヶ岳山頂到着。久しぶりに味わう達成感のある登山。
12時50分、雨ヶ岳山頂に到着した。4時間30分かかったことになるが、私にすれば上出来だ。故意に足場の悪いところを歩き足が攣るアクシデントがあったが、あまり疲れは無い。霞の上に浮かんだ美しい富士山が出迎えてくれた。昼食をとって30分ほど休憩して下山だ。端足峠側の正規ルートを下る。
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雨ヶ岳の富士山。
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ダケカンバを前景に入れたこの構図でのダイヤモンド富士を狙っているが、2度山頂泊でトライしていずれも失敗に終わっている。
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山頂直下の紅葉と富士山。
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ナナカマドの実。
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端足峠。高度が下がると富士山も霞んで見える。
端足峠に到着した時にメールが入る。なんと、花見隊メンバーがムラサキの花を見に山中湖界隈の山に来ているという。2組とも私のブログを見てやって来たそうで、山上でばったりだそうだ。私のほうはまだ下山に1時間ほどかかりそうなので、メンバー行きつけの喫茶店写ば写ばで合流することにする。途中でキッコウハグマの花を見つけて撮影したり、近道をしようとしてかえって遠周りになったりということがあったが、午後3時40分、無事下山。
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小さな株ばかりだが、キッコウハグマ。山梨の山にもあった。
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御飯峠を経て栃代に至る道はここを行けば良いらしい。このあたりで短絡しようとして失敗。かえって遠周りになってしまった。
写ば写ばに向かい、sanaeさん、みちほさんの花見隊メンバーと合流する。入院・検査を終えたトシちゃんも元気そうでなによりだ。この季節、あまり目ぼしい花も無く、明日の予定は皆それぞれおすすめのところが無くて、ゆっくり山・花談義してこの日は解散となった。
今年は目ぼしい彗星や天体現象が無いのだが、冬季は星見隊に姿を変えてまた集結したいと思う。それにしても皆さん、山梨が好きですね~。
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今回歩いたルート。反時計回りに周回。 累積標高差1,030m、距離8.7km
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ヨッシーさんが歩かれたバリルートは怖くて近づけませんが、端足峠経由でまた行ってみようと思います。
名前が読めません(笑)何峠?とか知らないものには難しい名前が多いのですね(^_^;)
冠雪前のスッキリ富士山でしたね。
一個前の記事ですがセンブリ、きれいですね~紫の見たことあるようなないような?
昔甲州高尾山で会ったきりかも?と思いながら拝見しました(*^_^*)
御飯峠に直接登るルートを使えば、それほど難しいルートではありません、ということが今回歩いてみてわかりました。傾斜は端足峠側よりも少し緩いかもしれません。
ムラサキの花は山梨県はおそらくあそこだけと思います。もう1ヶ所咲いているとの情報があって探してみましたが発見できませんでした。今年は昨年より数が少なくてちょっと心配しています。
雨ケ岳から御飯峠へ降りる取付きは何か印があるのでしょうか?
無いとして笹の中に入ればルートが見つかるのでしょうか?
迷うことなく静かな山行でした。
佛峠はショートカットした様です。
竜ケ岳のテーブルは満員御礼で、少し下のカメラポイント
で昼食にしました。
昭文社の富士山の新しい地図にはこのバリアントルートも
点線で記載されているんですね。