山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

桜の木のある公園を再訪  令和2年11月8日

2020年11月10日 | シダの仲間
 午後2時半という中途半端な時間に大幡川の散策を終えた。予定していた道志川に行くには時間が足りず、どこに行くにも中途半端である。山中湖のダイヤモンド富士も考えたが雲が広がり富士山は見えていない。本日はこのまま帰ろうと思ったのだが、途中で気が変わり、最近見つけたフユノハナワラビとコヒロハハナヤスリがその後どうなっているか、見に行ってみることにした。おそらくどちらのシダもそろそろ胞子を放出して枯れ始めているのではないだろうか?特にコヒロハハナヤスリがどうやって胞子を放出しているのかは確認してみたい。現地到着した頃にはもうすっかり陽が陰り、山には残照が照らしていた。


    残照の山。もうすぐ陽が暮れる。


    センブリはまだ花が終わった感じではないが、陽が当たらなくなって花は閉じている。


    同上


    フユノハナワラビは予想通り胞子を放出して胞子嚢が割れている。


    こちらはもうすぐ放出が終わりそうである。周辺には枯れかけた個体もあった。


    結構たくさん生えている。


    その中でもいちばんの大株。


    葉はオオハナワラビと違って地面を這うように広がる。辺縁の鋸歯はオオハナワラビほど尖らない。


    確認しておきたかったのがこの葉の裏側の軸の毛がどうなっているかだ。エゾフユノハナワラビのような長い毛は生えていなかった。

 葉の形だけ見るとフユノハナワラビとエゾフユノハナワラビはほとんどそっくりである。おそらく違いはこの葉裏の毛が生えているかどうかなのではないだろうか。


    気になっていたこちらのコヒロハハナヤスリはどうなっているのだろうか?


    胞子嚢の側面が横割れして中の胞子が放出されている。


    トリーミング画像。成熟するにつれて丸く腫れて割れるのかと思っていたがどうやら違うようである。


    別株。先端寄りの胞子嚢は割れて放出しているが中間部はまだ筋が入っているだけである。


    別の個体。こちらはまだ胞子嚢が残っている。


    マクロレンズで覗いてみると、胞子嚢に横向きの筋が入っていて割れる寸前である。

 春に見たヒロハハナヤスリのほうは胞子を放出する姿を見ることが出来なかったが、こちらのコヒロハハナヤスリは胞子嚢に横割れの筋が入ってそこから胞子が放出されることが分かった。ヒロハハナヤスリも同じように胞子を放出するのであろう。腫れあがって割れるのではないことが分かり、大きな収穫だった。来年はいつごろから芽吹いて盛期を迎えるのか、引き続き観察して行きたいと思っている。

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