あなたは「君が代裁判」を御存じですか?もしご存知無ければ、「日の丸・君が代裁判」を検索すると沢山情報が出て来ます。
簡単に言えば公立学校の先生が君が代や日の丸へ反対して起こした騒動です。東京や大阪や各地の公立学校で10数年前から起きた裁判で、現在も続いています。
入学式や卒業式の時の「君が代」を歌う場面で、一部の先生が立たないで沈黙します。ピアノ伴奏の音楽教師が伴奏しません。校長は伴奏の代わりにカラオケ風の録音テープで歌わせます。
皆が起立して国旗掲揚の場面では、また一部の教師が起立しません。
そこで教育委員会はそのような造反教師を訓戒処分にするように校長へ命じ、校長はそのようにしました。
ところが処分された教師が処分取り消しの訴訟を起こし、最高裁判所が処分の正当性を認めたという裁判騒動です。しかし不服な教職員が現在でも裁判騒動を起こしています。
一部の教師が騒ぎを起こす理由は、君が代を歌い、日の丸を振り回した日本人が日中戦争や第二次大戦の間にアジア諸国を侵略し、人民を虐殺したから日の丸や君が代へ反対なのです。
私の意見を先に書けば簡単です。「その気持ちは分かりますが、君が代へ反対ならいさぎよく公立学校の職場を静かに去るべきです」。これが今日の結論です。
これが民間会社なら造反社員を社長が首にします。社員は生活がかかっていますから表面的には社長の趣味に合わせます。口だけパクパクさせて君が代を歌っているようにして、丸く収めます。それが大人の知恵であり、実社会の掟なのです。
裁判沙汰にして最高裁まで争う社員は居ません。居れば会社の中の「総務部」が解決します。
公立学校は民間会社でないのでこのようなバカバカしい騒動が起きるのです。
この騒動は教師の組織の職員組合の私利私欲と政治運動が絡み合っているので根が深く、長い間続くのです。
その出発点は戦後の冷戦体制に端を発しているのです。
当時のソ連が平和攻勢を日本へも強力にかけて来たのです。
それを受けて当時の日教組が公立学校で反戦教育や平和教育を強化したのです。自衛隊反対は勿論、過去の日本のアジア侵略にまつわる日の丸や君が代は学校から消し去る運動を展開したのです。日米の安保体制の弱体化につながる教育も徹底しました。学生の安保反対運動の原因の一つは日教組の平和教育にあったのです。
この平和攻勢はソ連の崩壊で消滅しました。消滅したなら教職員組合が止めると思ったのが間違いでした。日米の安保体制に反対する勢力が日本国内にも外国にも厳然として存在しています。
これに乗って、もっとはっきり言えば利用して教職員組合がその組織の権力拡大のために展開している騒動なのです。
良心的な若い教師が冷戦体制のソ連の平和攻勢のことを知らないのです。純粋に過去の日本のアジア侵略を反省して君が代反対運動に乗っているのです。
そうして教育現場を荒らし回っているのです。政治運動の性質を含んだ騒動で荒らし回っているのです。裁判所が政治的な判決を下すのは自然な成り行きです。
教育現場は下の風景写真のように静かでなければいけません。明鏡止水の静けさがあって、生徒たちもはじめて教育を受ける気分になれるのです。
「君が代裁判」は日本の恥です。早く消滅し、教育現場に静かさが戻るように祈ります。
それはしれとして、
今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)